バイクエクスチェンジ・ジェイコが2023年シーズンに向けた30名のロースターを確定。今年は3大グランツールで区間優勝を挙げるなど好成績を残したチームはゼネク・スティバル(チェコ)やエディ・ダンバー(アイルランド)など手堅くも確実な補強で更なる高みを目指す。



今年のツールで5年ぶりのステージ優勝を挙げたマイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)	今年のツールで5年ぶりのステージ優勝を挙げたマイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) photo:CorVos
来年でチーム創設12年目を迎えるバイクエクスチェンジ・ジェイコが11月24日、2023年シーズンを戦う30名のメンバーを発表。オーストラリア人選手9名を含む22ヶ国から構成され、平均年齢27.5歳の選手たちとなった。

2022年シーズンは新加入のディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)がツール・ド・フランスでの区間1勝を含む7勝を挙げたバイクエクスチェンジ・ジェイコ。またサイモン・イェーツ(イギリス)もジロ・デ・イタリアで区間2勝(シーズン7勝)と変わらぬ強さを発揮し、チーム復帰2年目のマイケル・マシューズ(オーストラリア)もツールで区間優勝するなど来シーズンへの期待が高まる活躍を見せた。

チームはフルーネウェーヘンの更なる活躍のために、リードアウトとして今年8月にエルマール・レインダース(オランダ)を獲得し、トリニティレーシングよりスプリンターであるブレイク・クイック(オーストラリア)が加入する。またイェーツのアシストやステージレーサーとしてエディ・ダンバー(アイルランド)やクリス・ハーパー(オーストラリア)を補強。更に若手クライマーとしてはフィリッポ・ザナ(イタリア)やエチオピア人クライマーのウェレイ・ハゴスベーへをメンバーに加えている。

チームタイとなるシーズン7勝をマークしたサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)がスプマンテを開けるチームタイとなるシーズン7勝をマークしたサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)がスプマンテを開ける photo:CorVos
一方で、長きに渡りチームの中心選手だったサムエル・ビューリー(ニュージーランド)が現役を引退し、監督としてイスラエル・プレミアテックへ加入。また今年のブエルタ・ア・エスパーニャで区間優勝を挙げた若手スプリンターのカーデン・グローブス(オーストラリア)がアルペシン・ドゥクーニンクに移籍するなど、主力がチームを離れている。

首脳陣では長きに渡り監督(スポーツディレクター)として現場で指揮を執ったマシュー・ホワイト氏が「ハイパフォーマンス・ディレクター」に就任し、来シーズンより男子と女子チームの両方に携わる統括的な立場となる。更にチームは昨年バーレーン・ヴィクトリアスで現役引退したラファエル・バルス(スペイン)を新たな監督として迎えている。
新加入選手
ゼネク・スティバル(チェコ) クイックステップ・アルファヴィニル→
アレッサンドロ・デマルキ(イタリア) イスラエル・プレミアテック→
エディ・ダンバー(アイルランド) イネオス・グレナディアーズ→
ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア) ボーラ・ハンスグローエ→
クリス・ハーパー(オーストラリア) ユンボ・ヴィスマ→
フィリッポ・ザナ(イタリア) バルディアーニCSFファイザネ→
フェリックス・エンゲルハート(ドイツ) チロルKTM・サイクリングチーム→
ブレイク・クイック(オーストラリア) トリニティレーシング→
ルディ・ポーター(オーストラリア) トリニティレーシング→
ウェレイ・ハゴスベーへ(エチオピア) EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム→
エルマール・レインダース(オランダ) リワル・サイクリングチーム→*2022年8月より加入
退団選手
タネル・カンゲルト(エストニア) 引退
キャメロン・マイヤー(オーストラリア) 引退
ディオン・スミス(ニュージーランド) →アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ
ジャック・バウアー(ニュージーランド) →Q36.5プロサイクリングチーム
ダミアン・ホーゾン(オーストラリア) →Q36.5プロサイクリングチーム
ニック・シュルツ(オーストラリア)
カーデン・グローブス(オーストラリア) →アルペシン・ドゥクーニンク
アレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア) →チームDSM
サムエル・ビューリー(ニュージーランド) 引退*監督としてイスラエル・プレミアテックへ
アレクサンダー・コニシェフ(イタリア)
text:Sotaro.Arakawa