元オンループ覇者イアン・スタナードが監督としてイネオスに復帰

イネオス・グレナディアーズはイアン・スタナード（イギリス）が監督としてチームに復帰することを発表した。スタナードは2020年に現役を引退後、イギリス籍のコンチネンタルチームであるトリニティレーシングで監督を務めていた。

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現役時代、集団の牽引役としてグランツールで存在感を示したイアン・スタナード（イギリス） photo:Makoto.AYANO
「イネオス・グレナディアーズに戻ってくることができ、とてもワクワクしている。トリニティレーシングの2年間で多くのことを学び、急成長できたことが監督になる良いステップとなった。チームにはトリニティにいた若い選手がいることもあり、このチームで新しい挑戦ができることができてとても楽しみだ」と、イアン・スタナード（イギリス）は監督として復帰するイネオスのプレスリリースでそう語った。

スタナードは2020年に現役を退いた35歳。2008年にプロデビュー後、2010年に創設されたスカイプロサイクリング（現イネオス・グレナディアーズ）に加入して以降、引退するまでの11年間を同チームで走った。スタナードはオンループ・ヘットニュースブラッドを2連覇（2014、15年）するなどクラシックで強さを見せた一方、グランツールでは集団の牽引役としてクリストファー・フルーム（イギリス、イスラエル・プレミアテック）のツール・ド・フランスやブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝に大きく貢献した。

2年連続でオンループ・ヘットニュースブラッドを制したイアン・スタナード（イギリス、当時チームスカイ） photo:CorVos
引退後はシクロクロスとロードレース、マウンテンバイクと3つの競技を戦うイギリス籍のトリニティレーシングに監督として加入。同チームからは、先日イネオスと2026年まで長期の契約延長を発表したベン・ターナー（イギリス）が2021年より所属している。

イネオスのロッド・エリングワースGMはスタナードについて「彼がチームに戻ってくることは時間の問題だと思っていた。春のクラシックやグランツールについては豊富な知識を有している。また、彼は”レースで全力を尽くす”というレーシングスピリットを体現している素晴らしい人物だ」と、その高い評価を語っている。

text:Sotaro.Arakawa