宇賀隆貴(チーム右京)が逃げたツール・ド・ランカウイ第4ステージはスプリントで決着。アジアレースと好相性のヤコブ・マレツコ(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク)がステージ優勝を掴んでいる。



宇賀隆貴(チーム右京)が有言実行のエスケープ宇賀隆貴(チーム右京)が有言実行のエスケープ photo:CorVos
チームメイトに守られて走る総合首位のイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)チームメイトに守られて走る総合首位のイバン・ソーサ(コロンビア、モビスター) photo:CorVos
マレーシアを駆け巡るツール・ド・ランカウイ(UCI2.Pro)も折り返しの第4ステージ。海沿いのサバクからメルラヤを目指して北上する137.9kmコースは真っ平なスプリントステージ。この日は目論見通り宇賀隆貴(チーム右京)が逃げに加わり、総合10位のジャンバルジャムツ・サインバヤル(モンゴル、トレンガヌ・ポリゴンサイクリングチーム)、そしてドローンホッパー・アンドローニジョカトリのアレハンドロ・リカルド(スペイン)と共に3人逃げを打った。

この日はスプリント勝負を狙うアスタナ・カザフスタンとアルペシン・ドゥクーニンクが逃げとのタイム差を2分程度でがっちりとキープ。宇賀は最終盤まで逃げ続けていたものの、機材トラブルによって脱落。残る2人も捉えられ、広い道幅の幹線道路で各チームが位置取り争いを繰り広げながらフィニッシュラインを目指した。

集団スプリントを制したヤコブ・マレツコ(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク)集団スプリントを制したヤコブ・マレツコ(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
残り1km地点で発生した落車でアルペシンやブルゴスBH、トレンガヌのメンバーが削られ分断が起こる中、レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、ロット・スーダル)がリュドガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ロット・スーダル)をリードアウト。しかし間髪入れずに仕掛け、ぜーリッヒを僅かに抑えたヤコブ・マレツコ(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク)が先着した。

ウィリエール所属時代にアジアレースで25勝以上を挙げたマレツコが、今年のアルペシン移籍後2勝目をマーク。右京のスプリントエースを担っていたレイモンド・クレダー(オランダ)は落車を避けたため勝負に絡めなかった。

消防隊の放水で身体を冷やす宇賀隆貴(チーム右京)消防隊の放水で身体を冷やす宇賀隆貴(チーム右京) photo:CorVos
ヤコブ・マレツコ(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク)ら、ステージトップスリーが表彰台へヤコブ・マレツコ(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク)ら、ステージトップスリーが表彰台へ photo:CorVos
ツール・ド・ランカウイ2022第4ステージ結果
1位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク) 3:15:37
2位 リュドガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ロット・スーダル)
3位 エドアルド・グロス(ルーマニア、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ)
4位 フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)
5位 アーランド・ブリクラ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム)
個人総合成績
1位 イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター) 14:34:01
2位 ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト) +0:23
3位 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター) +2:02
4位 エステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) +2:11
5位 トースタイン・トレーエン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) +2:18
その他の特別賞
山岳賞 ムハマド・ザリフ(マレーシア、トレンガヌ・ポリゴンサイクリングチーム)
ポイント賞 グレブ・シリツァ(ロシア、アスタナ・カザフスタン)
チーム総合成績 モビスター
text:So Isobe
photo:CorVos