スペインで落車し、人生初の鎖骨骨折を負ったランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)。しかし骨折の程度は当初の予想よりも深刻で、テキサス州オースティンに戻ったアームストロングは、ステンレス板で右鎖骨を固定する手術を受けた。執刀医は完治に8〜12週間かかると予想する。

ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ) photo:Cor Vosアスタナのチーム公式サイトが伝えたところによると、ブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオンの第1ステージで落車リタイアしたアームストロングはアメリカ・テキサス州オースティンの自宅に戻り、アスリート選手の手術で実績のあるダグ・エレンツ整形外科医の診察を受けた。

当初スペインで受けた診断では、右鎖骨の一部分が折れただけの単純骨折。しかしエレンツ医師の診察の結果、骨が4つに分断された粉砕骨折であることが判明した。

アームストロングは3月25日に手術を受け、5インチ(約13cm)のステンレス板と12本のボルトで鎖骨を固定。一般的には90分で済む手術だが、擦過傷の治療も同時行なったため、手術時間は3時間に及んだという。

エレンツ医師によると手術は無事に成功。通常ならば骨折が完治するまでに8〜12週間かかり、50%の患者がステンレス板を取り除く手術を受ける。回復の経過と腕の筋力、肩関節の可動域、そしてアームストロング本人の痛みを観察しながら治療を進めていくという。室内トレーニングが可能となるのは1週間の安静の後だ。

アームストロングのリハビリ生活が始まる。ジロ・デ・イタリア開幕まで残り45日。鎖骨骨折はジロばかりでなく、ツール・ド・フランス出場に影響を及ぼす可能性も。

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