ツール・ド・フランス第7ステージ、クロワ・ド・ラ・セラ峠でダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)が今大会初めて動いた。シャヴァネルとヴォクレールのアタックに反応したクネゴは、生まれ来る息子にステージ優勝を捧げたいと願っている。

昨年ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝を飾ったダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)昨年ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝を飾ったダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ) photo:Cor Vos昨年のブエルタ・ア・エスパーニャ。クネゴは今回と同じスタイルでアタックを仕掛け、ステージ2勝を飾った。ツールの総合争いから早々に脱落したクネゴは、狙いを山岳ステージでの勝利にスイッチ。トマ・ヴォクレール(フランス、Bboxブイグテレコム)らのアタックを見逃さず、集団から飛び出した。

第8ステージを終え、休息日を迎えたクネゴにグレゴー・ブラウンが訊いた。

ツール・ド・フランス第7ステージ 最後の2級山岳で失速したダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)ツール・ド・フランス第7ステージ 最後の2級山岳で失速したダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ) photo:Makoto Ayanoグレゴー:第7ステージは優勝のチャンスだと判断した?
クネゴ:ヴォクレールがアタックした瞬間、集団前方が活発化し、アタック合戦が始まった。その波に乗ったんだ。追走グループに入ったけど、ヴォクレールやシャヴァネルのような爆発力が脚に残っていないことに気付いた。メイン集団を飛び出してから、追走グループを余計に牽きすぎたのかも知れない。だから最後の上りに向けて力をセーブした。でもやはりゴールが近づくと、力の差が出てしまった。ステージ上位にも絡めず、残念だった。

グレゴー:期間中にその“爆発力”が戻ってくると思う?
クネゴ:ジロ・デ・イタリアが閉幕してから、ずっとレースに出場していなかった。出場したのはツール開幕1週間前のイタリア選手権だけ。だからロッテルダムに到着したときにはまだコンディションが低調気味だった。これから徐々に調子が上がると思うし、その実感は有る。“爆発力”はきっと戻ってくるよ。昨日は僕の日じゃなかった。

グレゴー:総合成績で遅れたので、ステージ優勝を狙える自由度が有利に働く?
クネゴ:確かにその通り。レース後半に入って他の選手が疲労し、もっと距離の長い本格的な山岳ステージが登場すれば、僕にチャンスが回ってくる。3週間を闘い抜く耐久力とリカバリー能力が僕の持ち味。ピレネーのビッグステージで優勝を狙いたい。

グレゴー:具体的に狙うステージを決めている?トゥールマレー?
クネゴ:どのステージを狙うかどうかは流動的。毎晩その次のステージのコースプロフィールを入念にチェックして、チャンスがあるか判断する。山岳の詳細と総合成績を見ておくのは重要なこと。総合狙いの選手たちが見送っていいような逃げグループに入りたい。毎日がアドベンチャーだ。

グレゴー:息子が産まれそうなんだって?名前はクリスティアン?
クネゴ:予定日は7月11日。いつ産まれてもおかしくない。クリスティアンにステージ優勝を捧げたい。
(※翻訳内容を変更しました)

text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji

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