「プロ生活の忘れられない瞬間になるだろう」とは、母国オランダでの開幕戦でマイヨロホを獲得したロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)の言葉。第77回ブエルタの初日を走り終えた選手たちのコメントを紹介します。



区間優勝&マイヨロホ ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)

チームの先頭でフィニッシュしたロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)チームの先頭でフィニッシュしたロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:Unipublic
まだこの勝利が信じられないよ。クレイジーなほど力強い走りをしたチームの皆には本当に感謝している。僕にとってこのマイヨロホは、間違いなくプロ生活でのハイライトとなるだろう。

中間計測を他のチームよりも速いタイムで通過したことは聞いていたが、それをフィニッシュまで維持しなければ意味がないと思っていた。チームTTでは何が起きても不思議じゃないからね。でも強い選手の揃うこのチームならば、勝つ可能性があると思っていた。僕個人としての計画は(TTが)最も強いプリモシュ(ログリッチ)に食らいつくこと。それが上手く行ったみたいだね。

ー君が先頭でフィニッシュすることは計画の一部だったのか?

ああ、その通り。僕の仕事はチームをサポートすること。この大会では特にプリモシュのアシストだ。(僕を先頭でフィニッシュさせることが)皆から僕に対しての「ありがとう」という気持ちの表現だった。明日はマイヨロホを着て臨むレース。夢が叶った気持ちがするよ。

区間2位&ヤングライダー賞 イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

エースのリチャル・カラパス(エクアドル)のため尽力したイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)エースのリチャル・カラパス(エクアドル)のため尽力したイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:Unipublic
とても特別な日となった。なぜなら本当に沢山の観客が沿道に詰めかけ、うるさいぐらいの歓声を挙げていたのだからね。2位という結果は悔しいものの、チームは良い雰囲気で開幕を迎えることができた。2位という結果はいつも辛いが、良い走りを披露することができた。

僕自身がトラック競技出身ということもあり、ちょっとしたTTスペシャリストとして大事な役割を担っていた。そして上手くこなすことができたと思う。(ヤングライダー賞)マイヨブランコを着用することは嬉しく、この後のステージにやってくるボーナスタイムで何ができるか見てみよう。僕たちはベストを尽くすのみだ。

区間4位 サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)

好タイムを叩き出したバイクエクスチェンジ・ジェイコ好タイムを叩き出したバイクエクスチェンジ・ジェイコ photo:Unipublic
ベストは尽くした。とてもトリッキーな序盤で、路面も半分濡れていた。そのせいで僕たちは2度ほど落車しかけたんだ。だが何とか問題なくフィニッシュにたどり着くことができた。早く頭を明日からのレースに切り替えないとね。

区間11位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)

ローテーションもスムーズで、とても上手くいったチームTTだった。ブエルタ・ア・ブルゴス(8月2〜6日)から長い期間レースから遠ざかっていたので、個人的なコンディションはまずまずだよ。

ブエルタでチャリティ活動を行うジーノ・メーダー(スイス、バーレーン・ヴィクトリアス)

子ども頃、氷河を見る機会に恵まれた。世界の氷河はいま、毎年3,000億トンもの氷を失っている。だから決して永遠なものではなく、未来に世代にも氷河を見る体験をしてほしい。

だから僕は2022年シーズンで僕が勝った(自分よりも後にフィニッシュした)選手の数に対し、1スイス・フランを募金することに決めた。それは気候変動を食い止めることに使われ、今日で3,341スイス・フランとなった。

ユンボ・ヴィスマのマチュー・ヘイボア監督

トップタイムを更新しながら進むユンボ・ヴィスマトップタイムを更新しながら進むユンボ・ヴィスマ photo:CorVos
完璧なシナリオだ。ローハン・デニスが最初のテクニカルな区間でハイスピードを維持し、全員が限界ギリギリのところで走っていた。とても高いところに設定したタイムをクリアできて本当に良かった。このステージに向けて細部に渡り準備してきた成果が実を結んだ。立てた計画を成功させることができ、また望んだ結果に繋がり素晴らしい気持ちだよ。

クイックステップ・アルファヴィニルのダヴィデ・ブラマーティ監督

ステージ3位:クイックステップ・アルファヴィニルステージ3位:クイックステップ・アルファヴィニル photo:Unipublic
とても良いチームタイムトライアルができた。選手たちは良いテンポで踏み続け、彼らの力強い走りと表彰台という結果に満足している。この後は計画通り、一日一日を大切に臨むだけだ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos