イネオス・グレナディアーズは8月3日、2年連続世界TTチャンピオンに輝いたフィリッポ・ガンナ(イタリア)との5年の契約更新を発表した。また女子ではSDワークスがツール・ファム区間2勝のロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)の獲得を明らかにしている。



今年ツールに初出場するも未勝利だったフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)今年ツールに初出場するも未勝利だったフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) photo:Makoto AYANO
これまでジロ・デ・イタリアで区間6勝をはじめ、プロ通算21勝(うち個人TTは19勝)を積み重ねてきた26歳のフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)。トラックでは2021年の東京五輪のチームパシュートで金メダルを獲得するなど、2019年のイネオスに加入以降は目覚ましい活躍を見せきた。

「このチームはすべてが”速く走る”という目的に向かっている。パフォーマンスチームやパートナー(スポンサーや機材サプライヤー)、またその広い経験から学ぶことの多いイネオス・スポーツなどがこれほど献身的であれば、自分も当然全力を尽くしたくなる。このチームで多くのキャリアを過ごしたい」と、ガンナはチーム公式のプレスリリースで語っている。

世界選手権3連覇を狙うフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)世界選手権3連覇を狙うフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
今年は9月18日(日)にオーストラリア・ウロンゴンで開催される世界選手権個人タイムトライアルで3連覇を目指すガンナ。ベルギーメディアによると、最大のライバルであるワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が個人TTへの出場を回避すると報道したため、ガンナの3年連続の優勝の可能性が高まったと言える。

またアルペシン・ドゥクーニンクは同日の8月3日に4名の加入を発表した。獲得したのはセーアン・クラーウアナスン(デンマーク、チームDSM)とクイントン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)、カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)、ジェンセン・プロウライト(エキップコンチネンタル・グルパマ・エフデジ)。来年ワールドチームへの昇格が濃厚とされるなか、クライマーから若手スプリンターまで幅広い補強を叶えている。

今年のツール・ファムで区間2勝目を掴んだロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)今年のツール・ファムで区間2勝目を掴んだロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM) photo:CorVos
女子ではSDワークスが、先日閉幕したツール・ド・フランス・ファムで区間2勝を挙げたロレーナ・ウィーベス(オランダ、チームDSM)の獲得を発表。「自分の力を引き上げてもらえる選手が揃う世界最高峰のチームで走ることが夢だった。チーム残留が既定路線だったものの、SDワークスから魅力的なオファーを貰った」とウィーベスは移籍の理由を語る。

契約期間は2025年までの3年間。2020年から3シーズンを過ごしたチームDSMについては「このチームで過ごした時間は有益かつ、成功だったと自負している。残りのシーズンも成功させるよう頑張りたい」と話した。

text:Sotaro.Arakawa