松田・窪木でブリヂストン1-2フィニッシュ　マトリックス連勝ストップ

Jプロツアー第8戦の「石川クリテリウム 」が、福島県石川町で開催され、松田祥位が優勝。2位に窪木一茂が入り、チームブリヂストンサイクリングがワン・ツーフィニッシュで今季初勝利を挙げた。マトリックスパワータグの開幕戦からの連勝記録は7でストップした。

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石川町の文教福祉複合施設「モトガッコ」前からスタート photo:Satoru Kato
レースの合間に行われたキッズレース photo:Satoru Katoコース沿いに紫陽花が咲く photo:Satoru Kato

1ヶ月ぶりの開催となるJプロツアーは、7月の3連休にあわせて3連戦。初日の「石川クリテリウム 」、2日目の「石川サイクルロードレース」、3日目の「古殿ロードレース」と、福島県南部の石川町と古殿町を舞台に開催される。

第8戦となる「石川クリテリウム 」は、昨年に続き今年2回目の開催。学校の旧校舎を利用した石川町の文教福祉複合施設「モトガッコ」周辺の公道に設定された1周1.8kmのコースは、連続クランクコーナーを含む8つの直角コーナーを持ち、常に集団を長く引き伸ばしていく。フラットコースとは言え、集団後方では中切れの餌食になること必至だ。

前日まで雨が降り続き、当日も午前中まで時折雨が落ちてくる天気。しかし全てのレースがスタートするまでにはやみ、全てのレースが終了するまで再び雨が降ることなく進行した。とは言え、明けたはずの梅雨が戻ってきたような湿度の高さは終日続いた。

レース序盤からチームブリヂストンサイクリングが主導権を握る photo:Satoru Kato
レース終盤　20名ほどまで絞られた先頭集団 photo:Satoru Kato
18周32.4kmのレースは、序盤からチームブリヂストンサイクリング（以下ブリヂストン）が主導権を握る。山本哲央、兒島直樹らを先頭に集団前方を固めてペースアップし、集団の人数を絞っていく。レース中盤を迎える頃には集団後方で中切れが発生し、リーダージャージを着る小林海（マトリックスパワータグ）も後方集団に取り残される。

開幕から連勝してきたマトリックスパワータグだが、終盤までに先頭集団に残ったのは3名。一方ブリヂストンは6名を残し、なおレースを主導し続ける。

残り2周でもなおチームブリヂストンサイクリングがレースを主導していく photo:Satoru Kato
最終周回残り200mを前に、松田祥位、窪木一茂の順にブリヂストンの2名が集団先頭を固める。最終コーナーひとつ手前のコーナーへの進入で、窪木が松田との距離を広げるように減速。窪木の後ろにつけていたレオネル・キンテロ（マトリックスパワータグ）はこれでブロックされる形となり、勝負が決まった。

最終コーナーを先頭で抜けてきた松田祥位（チームブリヂストンサイクリング） photo:Satoru Kato
チームブリヂストンサイクリングが1-2フィニッシュ photo:Satoru Kato
最終コーナーを先頭で抜けた松田はスプリントするでもなく余裕をもってフィニッシュ。後続を抑えた窪木が続いてブリヂストンがワン・ツーフィニッシュ。Jプロツアーでの今シーズン初勝利を挙げ、マトリックスパワータグの連勝を7で止めた。

表彰式 photo:Satoru Kato
「今日は（橋本）英也さんがエースでいく作戦で、マトリックスも乗ってくれたので序盤からかなり良いペースで行けた。最後、英也さんが埋もれてしまったので僕が行くことになり、残り800mから前に出て後ろに窪木さんが付いた。チームとして機能すればどっちが勝っても良いと考えていたが、窪木さんがうまく立ち回って勝たせてくれた」と、レースを振り返る松田。

6月にトラックのアジア選手権に出場したブリヂストンのメンバーは、この1、2ヶ月の間はトラックの練習しかしていなかったと言い、宮崎監督も「勝てるとすればこのレースしかなかった」と言うほど。松田も「マトリックスの連勝を止めたと言っても、明日、明後日は今の僕には厳しいレースになると思うので、登りを頑張ってリタイアにならないようにしたい」と、控えめに翌日の目標を語った。