イスラエル・プレミアテックがツール・ド・フランス出場メンバーを発表した。母国開幕のヤコブ・フルサン(デンマーク)を筆頭にマイケル・ウッズ(カナダ)、そして10度目の出場となるクリス・フルーム(イギリス)。ベテラン勢を主軸にステージ優勝を狙う。



前哨戦ツール・ド・スイスで総合3位に入ったヤコブ・フルサン(デンマーク、イスラエル・プレミアテック)前哨戦ツール・ド・スイスで総合3位に入ったヤコブ・フルサン(デンマーク、イスラエル・プレミアテック) photo:CorVos
「ツールにおいて我々が主眼を置くのはステージ優勝。ジロ・デ・イタリア、そしてブエルタ・ア・エスパーニャではステージ優勝を挙げており、残るツールでも勝ち、3大グランツール全てでの勝利を射止めたいと思う」イスラエル・プレミアテックのGMを務めるキエール・カールストローム氏はプレスリリースの中でそのように語っている。

ステージ優勝に加え、チームは特別賞ジャージ争いにも加わりたいとしている。「オプションではあるものの、昨年マイケル・ウッズが山岳賞を争ったようにジャージ争いも視野に入れている。ただしそれでもなおステージ優勝が今年のツールにおける最重要目標だ」。

7月1日にデンマークの首都コペンハーゲンで開幕する第109回ツール・ド・フランス。チームは前哨戦ツール・ド・スイスで総合3位に入るなど好調のヤコブ・フルサン(デンマーク)とマイケル・ウッズ(カナダ)を主軸に据え、2年連続出場となる過去4度の総合勝者クリス・フルーム(イギリス)もラインナップに加わる。

「母国で開幕するツール・ド・フランスなんて僕にとって人生で一回しかない経験だ。スタートが待ち遠しい。もちろんデンマークのファンが思い出深いグランデパール(開幕地)にしてくれるだろう。ツールはいつも予測できないものの、ただ出場するだけではなく僕という選手の存在を示すつもりだ」と言うのは37歳のフルサン。

マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) photo:Israel - Premier Tech
10度目のツールを迎えるクリス・フルーム(イギリス、イスラエル・プレミアテックから)10度目のツールを迎えるクリス・フルーム(イギリス、イスラエル・プレミアテックから) photo:CorVos
激坂の名手として名高いウッズは「ツール・ド・フランスをスタートすることができてとても興奮している。第1週目は過酷かつストレスの多い、難しいレースとなるだろう。僕の目標は第1週目を落車せず乗り越えること。なぜなら勝利まであと少しまで迫った過去2度の出場で落車に見舞われたから。目標はあくまでも第2、3週目だ。僕に適したステージがいくつかあるのでそこで最大限のアドバンテージを得たい」と目標を話している。

フルームにとってはキャリア20回目のグランツールであり、ツール・ド・フランスは10回目。「イスラエル・プレミアテックの一員として10度目のツール・ド・フランスに出場できてとても嬉しい。今年は生半可ではないトレーニングを積み、ツールでは持てる力の全てを発揮するつもりだ。僕らチームには素晴らしい選手が揃い、コペンハーゲンで開幕する戦いが待ちきれない」と話している。

山岳で人数を減らした小集団スプリントを狙うのはスイスで1勝したダリル・インピー(南アフリカ)で、サイモン・クラーク(オーストリア)とユーゴ・ウル(カナダ)、クリスツ・ニーランズ(ラトビア)、さらにオメル・ゴールドスタイン(イスラエル)というアシスト勢がその脇を固める。ベテランを中心とした布陣で臨み、参加メンバーの平均年齢は33歳だ。

text:So Isobe