横風分断とフィニッシュ手前で落車が発生したツール・ド・ハンガリー第2ステージ。盤石のリードアウトからファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)が勝利し、落車に巻き込まれた総合首位オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)はふくらはぎを怪我してリタイアとなった。
カルツァグの街が出発地点となったハンガリー第2ステージ photo:Tour de Hongrie
ツール・ド・ハンガリー(UCI.2.1)2日目の舞台となったのは、カルツァグから国内最大級のスパ施設があるハイドゥーソボスローに向かう192km。プスタと呼ばれる木々のないハンガリー平原を走る、起伏の一切ないド平坦コースで争われた。
スタートから強い風が吹き付けるなか、北京五輪にハンガリー代表として出場し、2018年に1型糖尿病が発症した37歳ペーテル・クストル(ノボノルディスク)らが逃げ集団を形成。そこに繰り下げでポイント賞ジャージを着るイェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)が合流し、合計8名による逃げグループがハンガリーの平原を駆けていった。
ハンガリー国内王者を2度制しているペーテル・クストル(ノボノルディスク) photo:Tour de Hongrie
残り40km地点で発生した横風分断 photo:Tour de Hongrie
リーダージャージのユンボ・ヴィスマが牽引したメイン集団が残り50kmで逃げ集団を吸収すると、風向きが変わったことにより横風分断が発生。しかしファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)などのスプリンターたちは、チームメイトに守られ先頭集団で難を逃れた。
残り22kmの中間スプリントをヴィヴィアーニが先頭で通過すると、フィニッシュ手前5kmで追走グループが追いつき、大集団のままハイドゥーソボスローの街になだれ込む。しかしフラムルージュ(残り1km)を通過直後に集団中央付近で落車が発生。勝負はこの落車を免れた約18名に絞られた。
クイックステップ・アルファヴィニルのトレインを先頭で最終ストレートに突入すると、チェーンが落ち遅れていくヴィヴィアーニを尻目に残り200mからヤコブセンがスプリントを開始。ヤコブセンはその背後について飛び出すタイミングを伺うルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック)を抑え込むと、余裕の表情でフィニッシュラインをトップ通過した。
残り200m地点からスプリントを開始したファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:CorVos
余裕の勝利を挙げたファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:CorVos
「昨日の結果(25位)が僕たちを奮起した。4週間振りの勝利にもかかわらず調子はとてもよかった。こうして表彰台に上がることができたのもチームメイトのおかげ。彼らは横風の中でも僕を守ってくれた。暑さとハイスピードの中、簡単な仕事じゃなかったはずだ」と、前日のスプリントに加わることができなかったヤコブセンは語った。
一方、フィニッシュ手前の落車に前日勝者でリーダージャージのオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が巻き込まれる事態に。コーイはふくらはぎを縫う怪我を負い、チームはレース後コーイの棄権を発表した。またリーダージャージは逃げ集団で2つの中間スプリントをトップ通過し、合計-14秒を獲得したイェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)の手に渡っている。
約1ヶ月の勝利を喜ぶファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:CorVos

ツール・ド・ハンガリー(UCI.2.1)2日目の舞台となったのは、カルツァグから国内最大級のスパ施設があるハイドゥーソボスローに向かう192km。プスタと呼ばれる木々のないハンガリー平原を走る、起伏の一切ないド平坦コースで争われた。
スタートから強い風が吹き付けるなか、北京五輪にハンガリー代表として出場し、2018年に1型糖尿病が発症した37歳ペーテル・クストル(ノボノルディスク)らが逃げ集団を形成。そこに繰り下げでポイント賞ジャージを着るイェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)が合流し、合計8名による逃げグループがハンガリーの平原を駆けていった。


リーダージャージのユンボ・ヴィスマが牽引したメイン集団が残り50kmで逃げ集団を吸収すると、風向きが変わったことにより横風分断が発生。しかしファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)などのスプリンターたちは、チームメイトに守られ先頭集団で難を逃れた。
残り22kmの中間スプリントをヴィヴィアーニが先頭で通過すると、フィニッシュ手前5kmで追走グループが追いつき、大集団のままハイドゥーソボスローの街になだれ込む。しかしフラムルージュ(残り1km)を通過直後に集団中央付近で落車が発生。勝負はこの落車を免れた約18名に絞られた。
クイックステップ・アルファヴィニルのトレインを先頭で最終ストレートに突入すると、チェーンが落ち遅れていくヴィヴィアーニを尻目に残り200mからヤコブセンがスプリントを開始。ヤコブセンはその背後について飛び出すタイミングを伺うルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック)を抑え込むと、余裕の表情でフィニッシュラインをトップ通過した。


「昨日の結果(25位)が僕たちを奮起した。4週間振りの勝利にもかかわらず調子はとてもよかった。こうして表彰台に上がることができたのもチームメイトのおかげ。彼らは横風の中でも僕を守ってくれた。暑さとハイスピードの中、簡単な仕事じゃなかったはずだ」と、前日のスプリントに加わることができなかったヤコブセンは語った。
一方、フィニッシュ手前の落車に前日勝者でリーダージャージのオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が巻き込まれる事態に。コーイはふくらはぎを縫う怪我を負い、チームはレース後コーイの棄権を発表した。またリーダージャージは逃げ集団で2つの中間スプリントをトップ通過し、合計-14秒を獲得したイェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)の手に渡っている。

ツール・ド・ハンガリー2022第2ステージ結果
1位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) | 3:59:20 |
2位 | ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック) | |
3位 | サシャ・ウェーマース(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | |
4位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) | |
5位 | マックス・カンター(ドイツ、モビスター) |
個人総合成績
1位 | イェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) | 8:33:52 |
2位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル) | 0:04 |
3位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
4位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:05 |
5位 | ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・プレミアテック) | 0:10 |
その他の特別賞
ポイント賞 | イェンス・レインデルス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) |
山岳賞 | アーロン・ファンパウク(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp