国内レースの開幕戦、富士クリテリウムチャンピオンシップに集った各チームのバイクを連載形式で紹介していく最終回。弱虫ペダルサイクリングチームとチームブリヂストンサイクリングを筆頭にした4チームを紹介します。



入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)のフェルト AR FRD

入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)のフェルト AR FRD入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)のフェルト AR FRD photo:Kensaku Sakai
2019年の全日本選手権チャンピオンである入部正太朗を有する弱虫ペダルサイクリングチームは今年も継続してフェルトを使用する。軽量オールラウンドバイク"FRシリーズ"とエアロロード"ARシリーズ"を選手の好みによって使い分けているという。

今年、プレイングコーチを務める入部はARシリーズのハイエンドモデルであるAR FRDを使用している。「とにかく推進力が高くてスピードが伸びます。平坦でより力を発揮してくれますが、登りも想像以上に対応してくれるので、オールラウンドバイクとしても使えます」と気に入っている様子。

DURA-ACE R9170で統一DURA-ACE R9170で統一 photo:Kensaku Sakaiphoto:Kensaku Sakaiカブトのカーボンボトルケージカブトのカーボンボトルケージ photo:Kensaku Sakai

ヴィジョン METRON 55SLのチューブラーホイールヴィジョン METRON 55SLのチューブラーホイール photo:Kensaku Sakai
コンポーネントはDI2変速/油圧ディスクブレーキのDURA-ACE R9170で統一され、パワーメーター搭載クランクのFC-R9100-Pでデータ収集を行なっている模様。チェーンリングは53-39T、スプロケットは11-30Tとオールラウンドに使用できるギア設定。

ハンドルとステムはFSAで統一。ヴィジョンのMETRON 55SLのチューブラーホイールとヴィットリア CORSAの組み合わせだ。



徳田優(チームブリヂストンサイクリング)のアンカー RP9

徳田優(チームブリヂストンサイクリング)のアンカー RP9徳田優(チームブリヂストンサイクリング)のアンカー RP9 photo:Kensaku Sakai
RP9専用ステムRP9専用ステム photo:Kensaku SakaiサドルはフィジークのANTARES 00 カーボンレールサドルはフィジークのANTARES 00 カーボンレール photo:Kensaku Sakai

チームブリヂストンサイクリングが使用するのは昨年発表されるや否や、爆発的な人気を得たアンカーのRP9。レース投入初期は黒字にロゴだけが入れられたバイクが使用されていたものの、今季はチームのウェアと同じ配色のカスタムペイントされた「レーシングカラー」が投入されている。徳田は後ろから見たときのフレームの薄い形状が気に入っているという。

シマノのサポートを受けているため、コンポーネントはDI2変速/油圧ディスクブレーキの新型DURA-ACE R9270で統一されていた。ただし、パワーメータークランクはまだ新型が間に合っておらず、旧モデルのFC-R9100-Pを組み合わせるなどメカニックの苦労が偲ばれる。ホイールはヴィットリアのCORSAチューブレスを組み合わせたDURA-ACE C50だった。

新型DURA-ACE R9270で統一されていた新型DURA-ACE R9270で統一されていた photo:Kensaku Sakai
後ろから見たときのフレームの薄い形状が気に入っているという後ろから見たときのフレームの薄い形状が気に入っているという photo:Kensaku Sakai
シマノ DURA-ACE C50のチューブレスモデルを使用シマノ DURA-ACE C50のチューブレスモデルを使用 photo:Kensaku Sakai
ハンドル周りはPROのVIBEハンドルとRP9専用設計ステムを組み合わせる。サドルはフィジークのANTARES 00 カーボンレール forカメレオンと軽量仕様となっていた。



小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)のウィアウィス WAWS-G DISC

小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)のウィアウィス WAWS-G DISC小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)のウィアウィス WAWS-G DISC photo:Kensaku Sakai
プロ供給モデルのPRO VIBEステムの108mmプロ供給モデルのPRO VIBEステムの108mm photo:Kensaku Sakaiアーチェリーブランドとして知られるウィアウィスアーチェリーブランドとして知られるウィアウィス photo:Kensaku Sakai

群馬グリフィンレーシングチームが使用するバイクは、メインスポンサーの「サイクルショップタキザワ」が総代理店を務める韓国ブランド、ウィアウィス。アーチェリーブランドとして知られる同社だが、ロードバイクはもちろん特にトラックフレームでの活躍は目覚ましい。

グリフィンが使用するのはウィアウィスのオールラウンドモデル"WAWS-G DISC"だ。小山貴大が使用するバイクはメタリックブルーグレーで、日本にまだ一台しかない珍しいカラーだという。「剛性が高い中でもしなりがあり、後半戦で疲れてきてからもしっかりと走ってくれます。縦には硬く、横にはしなってくれる印象です」と小山は走りを評価する。

ホイールはロヴァール CLX 50、タイヤはシュワルベ PRO ONEの組み合わせホイールはロヴァール CLX 50、タイヤはシュワルベ PRO ONEの組み合わせ photo:Kensaku Sakai
リデアのビッグプーリーを装着するなど駆動部にこだわりがあるリデアのビッグプーリーを装着するなど駆動部にこだわりがある photo:Kensaku Sakai削り出しのトップキャップ削り出しのトップキャップ photo:Kensaku Sakai

こだわりはハンドル周りのセッティング。今や珍しいラウンド形状のハンドルとプロ供給モデルのPRO VIBEステム(108mm)を組み合わせるほか、駆動系もリデアのビッグプーリーやセラミックBBを使用し回転チューニングを施しているという。

コンポーネントはDURA-ACE R9170でで、パワーメーターも同じくFC-R9100-P。取材時はチェーンリング53-39T、スプロケットは11-28Tの組み合わせで使用していたが、ロードレースでは11-30Tを使用するなど、レースによってギアを換えているという。ホイールはロヴァール CLX 50、タイヤはシュワルベ PRO ONEという組み合わせだ。



阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)のBMC Teammachine SLR01

阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)のBMC Teammachine SLR01阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)のBMC Teammachine SLR01 photo:Kensaku Sakai
TeammachineシリーズのハイエンドモデルTeammachineシリーズのハイエンドモデル"SLR01" photo:Kensaku Sakaiシマノ PRO VIBEハンドルを使用しているシマノ PRO VIBEハンドルを使用している photo:Kensaku Sakai

広島の地域密着型プロチームとして活動するヴィクトワール広島は、バイクブランドをボーマからBMCにスイッチ。阿曽圭佑はBMCのオールラウンドバイクのTeammachineシリーズのハイエンドモデル"SLR01"を使用している。

「バイクはバランスがとれたフィーリングで、フレーム全体の完成度が高い。ダンシングの車体を振った時の軽さと反応の良さが際立ってますね。空力も考えられているのか、下りの速さもひときわ良いですね」と気に入っている様子だ。

パワーメーターはFC-R9100-Pを搭載パワーメーターはFC-R9100-Pを搭載 photo:Kensaku Sakai
今シーズンからヴィジョンのホイールを使用今シーズンからヴィジョンのホイールを使用 photo:Kensaku Sakai
コンポーネントはDI2変速/油圧ディスクブレーキのDURA-ACE R9170、パワーメーターは同じくFC-R9100-Pが搭載。ギア歯数はフロント53-39T、リアスプロケット11-28Tという設定。ホイールは今シーズンからヴィジョンのホイールを使用しており、METRONの30や40、55をコースによって使い分け、今後は新型の45と60もレースに投入されるという。

ハンドルは専用ステムではあるが、ノーマルのハンドルが使用できるため、シマノ PRO VIBEハンドルを使用しているという。また、ハンドルに巻かれているのはリザードスキンのバーテープ。「下ハンドルをあまり握らないので、ブラケットポジションでバイクのポジション出しを行ってます。なのでブラッケットは下さがりで内向きになってます。広背筋を使ってバイクを引き上げるイメージでポジションを出しています」と、ハンドルポジションのこだわりを話してくれた。

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