「W杯での勝利は嬉しいが、できれば観客の歓声を受けながら走りたかった」と語ったのは、W杯2勝目を挙げたワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)。今季初の直接対決となったファンデルプールや、序盤リードを奪いながらも3位に終わったアールツのコメントを紹介します。



優勝(1:03:48) ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)

ライバルを抑え込むワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)ライバルを抑え込むワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
最も高いレベルにあるワールドカップでの優勝は素晴らしい。残念ながら無観客だったものの、クリスマスシーズンに走るシクロクロスはいつだって楽しいよ。シーズン序盤のレースで勝つことができて嬉しいし、この調子を保っていきたい。

今日のような大観衆が集まることができたコースで無観客だったのはモチベーションに影響したよ。危険性のないこの会場で、なぜ無観客だったのか理解に苦しむ。(無観客になった)新しい規定に対し疑問に思う。だが、プロの自転車選手としての仕事を全うすることができ、(優勝できたのは)自分のレースに高いモチベーションと集中力も持って臨めた結果だ。

スタート直後は手探りな状態で、大きな集団に捉まってしまったせいでラインを見失ってしまったんだ。だが1周目を走る途中で改善でき、(いつものように)コースを予想しながら走ることができた。序盤からファンデルプールとアールツにプレッシャーを与えたかったのだが、思うような展開にはならなかった。だが幸運に2度目のし掛けが上手くいったんだ。

2位(+49秒) マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)

マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が一気に勝負の最前線へマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)が一気に勝負の最前線へ photo:CorVos
デンデルモンデは初戦にはタフなレースだった。レースが進むにつれ疲れが出て呼吸が苦しくなっていき、自分が保てるペースまで落とさなければならなかった。

2位という結果には満足かつ、予想していた通りの結果だ。前半はかなり良い走りができたものの、後半はコンディションのせいで上手く走れなかった。だがレースを重ねていくにしたがい上がっていくだろう。

3位(+1:18) トーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)

序盤はリードを奪うも後半2人にかわされたトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)序盤はリードを奪うも後半2人にかわされたトーン・アールツ(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) photo:CorVos
(12月12日にイタリアのヴァル・ディ・ソーレで行われたWC第9戦を欠場したことについて)
その期間は自分の基礎体力を向上させるためにエンデュランストレーニングをしていたんだ。シーズン開幕から多くのレースを走ってきた影響で、そのままレースを続けるのは賢明でないと思ったんだ。その成果がレースで現れており、コンディションが右肩上がりだ。この調子で走るこのあとのレースが楽しみだよ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos