ジュリアン・アラフィリップ(フランス)が所属するドゥクーニンク・クイックステップと延長契約を結んだ。契約期間は3年間。プロ入り以降34勝を掴み取ってきたベルギーチームで2024年末まで過ごすこととなる。



ファンデルプールとファンアールトを振り切り、今季初勝利を挙げたジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)ファンデルプールとファンアールトを振り切り、今季初勝利を挙げたジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:LaPresse / RCS Sport
「このファミリーの一員として過ごす今後が楽しみだ。パトリック(ルフェーブルGM)とスポンサーに対し、この8年間彼らが示し続けてくれた自信に感謝したいと思う。僕たちが一緒に成し遂げたこと、そして僕たちが共有するすべての美しい記憶を思い返すたびに信じられない気持ちになる。僕たちはウルフパック。勝つためにレースをしている。それは僕たちのスピリットであり、強さの一つであり、僕たち全員が同じ方向を向いている。これが僕が気分良く契約書にサインする理由の一つだ」と、ジュリアン・アラフィリップ(フランス)はドゥクーニンク・クイックステップとの契約延長について語っている。

シクロクロスを出自とするアラフィリップは2014年にオメガファーマ・クイックステップの育成チームからエリートチーム昇格を果たし、その年にツール・ド・ランでプロキャリア初勝利。翌年にはフレーシュ・ワロンヌとリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで2位(優勝は共にアレハンドロ・バルベルデ)に入り頭角を現した。順調にキャリアを重ね、持ち味の登坂力とスプリント力、そして独走力を武器に2019年のツール・ド・フランスではステージ2勝と14日間マイヨジョーヌを着用するという活躍ぶりで一躍時の人に。昨年は優勝候補筆頭のプレッシャーを背負いながら世界選手権で優勝し、フランスを代表するスーパースターの地位を固めている。

ロンド・ファン・フラーンデレン終盤にモーターバイクと衝突という衝撃的な幕切れで2020シーズンを終え、迎えた今年はストラーデビアンケで2位、続くティレーノ〜アドリアティコでステージ優勝を挙げたアラフィリップ。

「最初のチームミーティングと最初のレースは昨日のことのように覚えているよ。その時唯一のフランス人選手だったし、経験豊富な選手たちから貴重なアドバイスを受けたんだ。自分のレベルを底上げし、チームに対してより良く勝てる選手になることを示すことに意欲的だった。それが今、僕が経験豊富な選手となり、若い選手たちを支えていることは特別な気分だ。若手に対してはいつでも喜んでアドバイスを授け、飛躍するのを助けたいと思う」と語るアラフィリップ。今後は得意とするアルデンヌクラシック3連戦を経て、ツール・ド・フランスに向けての調整に入る予定だ。

世界選手権を制したジュリアン・アラフィリップ(フランス)世界選手権を制したジュリアン・アラフィリップ(フランス) photo:Kei Tsuji
「ジュリアンが我々と3年間共に過ごしてくれることを嬉しく思う。彼は当時21歳の新人としてチームに加入した。彼に才能と能力が備わっていることは分かっていたが、彼が今日まで成長してきたことは非常に誇らしく思う。2018年ツールでマイヨアポワを射止めて注目を集め、翌年それがマイヨジョーヌに変わり、そして昨年9月はアルカンシエル。これは我々全員にとって非常に感動的だった」と言うのはパトリック・ルフェーブルGM。

「彼は選手としてのみならず、人間としても成長してきた。リーダーシップだけではなく、いち選手としてチームのために全力を尽くすからこそ人々に愛されるんだ。彼は我々が考える真のウルフパックの一員であり、この先の3年間がさらに美しい年になることを願い、嬉しく思っている」と加えている。

text:So Isobe

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