野寺秀徳(シマノレーシング)が6月末の全日本選手権ロードレースを最後に引退することを表明した。34歳のベテランが自転車レース界に別れを告げる。

野寺秀徳(シマノレーシング)野寺秀徳(シマノレーシング) photo:Hideaki.TAKAGI野寺の引退は4月6日、シマノ・レーシングチームがリリースで知らせた。以下、リリースより。

現シマノレーシングのキャプテン/野寺秀徳選手(34歳)が、6月27日に広島森林公園で開催される全日本選手権ロードレースをもって、現役を引退します。

野寺選手は、1998年よりシマノレーシングに所属し、数々の功績を残してきました。その中には、2005年、2008年の全日本チャンピオンや2002年にはジロ・デ・イタリア完走などが含まれます。

また、成績が優れた選手というに留まらず、人望が厚く誰からも好かれる人柄だけに、引退を惜しまれる声もあると思いますが、最後のレースとなる全日本選手権の優勝を目指して走りますので、ぜひ応援に駆けつけて下さい。

野寺選手のコメント

「表記の通り私、野寺秀徳は、6月27日の全日本選手権を最後に、現役生活に終止符をうつ事になりました。
突然の事、と驚いて下さる方もいらっしゃるかと思いますが、私の中では以前から決めていた事なのです。今回のレースを一つの区切りと考えた上で、決断致しました。
これまで支えて下さった全ての方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。

ちなみにプロのレーサーは引退しますが、自転車に乗る事を止めるつもりはありません。
私は、この乗り物の上で勇気をもらい、人との出会いを与えてもらい、色々な事を教えてもらいました。
幼い時から既に生活の一部、体の一部のようなものでしたからね。これからもそれは変わりません。

そして、まだ決まってはいませんが、今後はレースの現場にも、何らかの形で携わる事が出来ると思います。
ただ、今はまだ現役の選手。最後の瞬間まで、これまで通り仲間と共に勝利を目指し、レースに向き合っていきたいと考えております。皆さま、6月27日もこれまでのレースと変わらない応援をよろしくお願いします。お礼はまた、その時に。」(野寺秀徳)