ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)が今季初戦となるストラーデビアンケに向け準備を進めている。調子の良さを話しつつ、「マチューとアラフィリップ以外にも注目すべき」と土曜日の戦いを見据えている。



未舗装路の感触を確かめるワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)未舗装路の感触を確かめるワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) (c)Team Jumbo-Visma cycling
2位銀メダルを確保した世界選手権でシクロクロスシーズンを終え、短い休息を挟んでロードシーズンインに向け準備を進めてきたワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)。カナリア島での高地合宿を経て、3月4日(木)には土曜日に迫るストラーデビアンケのコース試走を行った。

「この(ストラーデビアンケの)下見は1年を通して最高のライドの一つだ。今日も何回か辺りを見渡して、なんて美しい景色の中を走っているんだろうと思った」と、ベルギーメディアのインタビューに答えたファンアールト。Stravaデータによれば、ロベルト・ヘーシンク(オランダ)らチームメイトと共に4時間かけて約100kmの「白い道」のコースをなぞり、途中でフィニッシュ地点となるシエナのカンポ広場にも立ち寄った。

土曜日の天気予報は晴れ時々曇り。しかし明け方までの降水確率は45%に達している。「今日のようなドライコンディションだと危険だが、雨は路面を固め、土煙も抑えてくれるはずだ。いずれにせよ穴も昨年より塞がれていて未舗装路区間は昨年よりスムーズ。路面はずっと綺麗な状態だ」。

ディフェンディングチャンピオンとして挑むワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)ディフェンディングチャンピオンとして挑むワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) (c)CorVos
ストラーデビアンケには、今季既にUAEツアー初日に勝利を挙げたライバルのマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)や世界王者ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ・プレミアテック)、グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、AG2Rシトロエン)といったクラシックハンターのほか、タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)や、サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)といったグランツールメンバーも多数参加する。クールネ〜ブリュッセル〜クールネで3位に入ったトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も注目の存在だ。

(先週末のクラシック開幕戦で)ライバルたちの走りを見たか?という問いに対し、「少しだけ見たけれど、マチューとアラフィリップは強いレース運びを見せていた。特に日曜日のマチューはとても強力で驚いたよ。もちろんその二人は要注意だけれど、それ以外の数名もチェックすべきだ。ストラーデビアンケは全てのワンデーレースの中で最も激しい戦いの舞台かもしれない」と答えたファンアールト。

「フルサンやポガチャル、ベルナルといった選手たちが土曜日に集う。これはストラーデビアンケが非常に重要なレースになっていることの証明だ。先週よりもピドコックに脚に合うレースのはずだし、彼の走りにも注目したい」。

ファンアールトは自身のライド記録をStrava上に(出力データ付きで)アップロードしている。その数値や記録からはコンディションを上げていることが見て取れるもののの、「より重要なのは実際のワット数とフィーリングがどう結びついているか」と言う。「それに関して言えば上手くいっている(=感覚と数値がリンクしている)。Stravaにデータをアップすれば、誰もが僕がしていることを知ることができる。それ以上の意味はないんだ」と話している。

コメントはSporzaより。

text:So Isobe