2021/03/04(木) - 11:22
イタリアにシーズン開幕を告げる丘陵レース「トロフェオ・ライグエリア」が開催。トレック・セガフレードがレースを有利に進め、バウケ・モレマ(オランダ)が独走勝利。今季自身2勝目、チームは既に5勝目と波に乗っている。
フランドルクラシックがスタートするその一方、3月3日(水)にイタリアで開催されたワンデーレースがトロフェオ・ライグエリア(UCI1.Pro)。イタリア中部のリグリア海沿岸を舞台にした同国ロードシーズン開幕レースであり、初開催は1964年、今年で58回目の開催を迎えた伝統ある大会だ。
レース後半から始まる周回コースを4周回、合計8つの登坂を繰り返すレースには10のUCIワールドチームをはじめ25チームが参加。オンループ・ヘットニュースブラッドを制したばかりのダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)が参加したほか、トレック・セガフレード(昨年覇者チッコーネ、ニバリ、モレマ、ブランビッラ)やバーレーン・ヴィクトリアス(ランダ、コルブレッリ、モホリッチ、ブビルバオ)、イネオス・グレナディアーズ(クフィアトコフスキ、ベルナル、エナオ、モスコン)と各チームは精鋭メンバーを招集した。
この日有利に進めたのは、ディフェンディングチームのトレック・セガフレードだった。3分半リードで先行する13名との距離を縮め、険しい周回コースに入ると、ヴィンチェンツォ・ニバリとジュリオ・チッコーネ(共にイタリア)をアタックの末に生まれた追走グループに送り込む。この動きはすぐに引き戻されたものの、アタックと吸収を続けながら序盤から逃げ続けていた3名を飲み込んだ。
フィニッシュまで20km以上を残した登坂区間ではエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)がクレモン・シャンプッサン(フランス、AG2Rシトロエン)と共に飛び出し、頂上通過後のテクニカルなダウンヒルでチッコーネとバウケ・モレマ(オランダ)、ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)、ヴァランタン・マデュアス(フランス、グルパマFDJ)、マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、デルコ)といった精鋭たちが合流する。唯一複数メンバーを揃えたトレックの中で、間髪入れずモレマが飛び出した。
強力だが、それゆえ協力できないベルナルたちを尻目に全速力で逃げたモレマ。すぐさま30秒まで開いたリードは登坂区間で縮まったものの、下りに入ると再び拡大傾向に。残り10kmでリードは18秒、残り8kmで20秒。残り5kmでは30秒。ファンセヴェナントの追走も実らず、最後の下りを"スーパータック"ポジションを使いながら逃げたモレマがフィニッシュラインに辿り着いた。
「強いメンバーで臨み、最後の8〜10人の中で唯一複数メンバーを残したのがトレックだった。チッコ(ーネ)が僕の背後にいたタイミングにチャンスを見出してアタック。あっけないほど短時間で大きなリードを得ることができたよ。テンポを維持したまま走るのは簡単じゃなかったけれど、それでも最後までやり遂げた。スーパーハッピーさ」と、早くもツール・ド・アルプ開幕日に続く今季2勝目を掴んだモレマは言う。
「ここで勝てて最高の気分だし、こうしてシーズン序盤に結果を残せて嬉しい。ここ数週間好調だから結果を狙いたかった。2勝できたのも良い証だ。チームは3月序盤時点で5勝を挙げ、ベルギーとイタリア、そしてフランスで勝っている。このまま今週末のイタリアでも調子を維持していきたい」と加えたモレマ。土曜日はブランビッラやクィン・シモンズ(アメリカ)らと共にストラーデビアンケを走り、続く日曜日は今回とほぼ同じメンバーでGPインダストゥリア&アルティジャナートに挑む予定だ。
5勝目を掴んだトレックはチーム別の勝利数ランキングにおいて、イネオス・グレナディアーズと同数で1位ドゥクーニンク・クイックステップ(6勝)に続く2位に浮上。すでに昨シーズン(10勝)の半数に及ぶ好調ぶりを維持している。
フランドルクラシックがスタートするその一方、3月3日(水)にイタリアで開催されたワンデーレースがトロフェオ・ライグエリア(UCI1.Pro)。イタリア中部のリグリア海沿岸を舞台にした同国ロードシーズン開幕レースであり、初開催は1964年、今年で58回目の開催を迎えた伝統ある大会だ。
レース後半から始まる周回コースを4周回、合計8つの登坂を繰り返すレースには10のUCIワールドチームをはじめ25チームが参加。オンループ・ヘットニュースブラッドを制したばかりのダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)が参加したほか、トレック・セガフレード(昨年覇者チッコーネ、ニバリ、モレマ、ブランビッラ)やバーレーン・ヴィクトリアス(ランダ、コルブレッリ、モホリッチ、ブビルバオ)、イネオス・グレナディアーズ(クフィアトコフスキ、ベルナル、エナオ、モスコン)と各チームは精鋭メンバーを招集した。
この日有利に進めたのは、ディフェンディングチームのトレック・セガフレードだった。3分半リードで先行する13名との距離を縮め、険しい周回コースに入ると、ヴィンチェンツォ・ニバリとジュリオ・チッコーネ(共にイタリア)をアタックの末に生まれた追走グループに送り込む。この動きはすぐに引き戻されたものの、アタックと吸収を続けながら序盤から逃げ続けていた3名を飲み込んだ。
フィニッシュまで20km以上を残した登坂区間ではエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)がクレモン・シャンプッサン(フランス、AG2Rシトロエン)と共に飛び出し、頂上通過後のテクニカルなダウンヒルでチッコーネとバウケ・モレマ(オランダ)、ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)、ヴァランタン・マデュアス(フランス、グルパマFDJ)、マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、デルコ)といった精鋭たちが合流する。唯一複数メンバーを揃えたトレックの中で、間髪入れずモレマが飛び出した。
強力だが、それゆえ協力できないベルナルたちを尻目に全速力で逃げたモレマ。すぐさま30秒まで開いたリードは登坂区間で縮まったものの、下りに入ると再び拡大傾向に。残り10kmでリードは18秒、残り8kmで20秒。残り5kmでは30秒。ファンセヴェナントの追走も実らず、最後の下りを"スーパータック"ポジションを使いながら逃げたモレマがフィニッシュラインに辿り着いた。
「強いメンバーで臨み、最後の8〜10人の中で唯一複数メンバーを残したのがトレックだった。チッコ(ーネ)が僕の背後にいたタイミングにチャンスを見出してアタック。あっけないほど短時間で大きなリードを得ることができたよ。テンポを維持したまま走るのは簡単じゃなかったけれど、それでも最後までやり遂げた。スーパーハッピーさ」と、早くもツール・ド・アルプ開幕日に続く今季2勝目を掴んだモレマは言う。
「ここで勝てて最高の気分だし、こうしてシーズン序盤に結果を残せて嬉しい。ここ数週間好調だから結果を狙いたかった。2勝できたのも良い証だ。チームは3月序盤時点で5勝を挙げ、ベルギーとイタリア、そしてフランスで勝っている。このまま今週末のイタリアでも調子を維持していきたい」と加えたモレマ。土曜日はブランビッラやクィン・シモンズ(アメリカ)らと共にストラーデビアンケを走り、続く日曜日は今回とほぼ同じメンバーでGPインダストゥリア&アルティジャナートに挑む予定だ。
5勝目を掴んだトレックはチーム別の勝利数ランキングにおいて、イネオス・グレナディアーズと同数で1位ドゥクーニンク・クイックステップ(6勝)に続く2位に浮上。すでに昨シーズン(10勝)の半数に及ぶ好調ぶりを維持している。
トロフェオ・ライグエリア2021結果
1位 | バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) | 4:57:05 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:39 |
3位 | マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
4位 | クレモン・シャンプッサン(フランス、AG2Rシトロエン) | |
5位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
6位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | ジェームズ・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:57 |
8位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、AG2Rシトロエン) | 1:01 |
9位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、デルコ) | |
10位 | ロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) |
text:So Isobe
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