横風分断と総合2位イェーツの落車など、スリリングな展開となったUAEツアー最終日にカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)が今季初勝利。盤石な走りを見せたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がチームに大きな総合優勝をもたらした。



1998年に再建されたグランドモスクを通過1998年に再建されたグランドモスクを通過 (c)CorVos
1週間に渡り続いたUCIワールドツアー開幕戦、UAEツアーもいよいよ最終日。2020年大会は新型コロナウイルスの感染拡大により第5ステージで閉幕したため、UAEツアーが最終日まで開催されたのは2年ぶりということになる。

F1を招致する国際サーキットをはじめ、超高級リゾートが立ち並ぶことで知られるヤス島のマリーナを出発し、アラブ首長国連邦の中心地アブダビの沿岸地域を駆け巡るUAEツアー最終日は147kmの超平坦コース。総合優勝に王手を掛けたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やポイント賞リーダーのダヴィド・デッケル(オランダ、チーム ユンボ・ヴィスマ)ら、特別賞ジャージを着用した選手を先頭に、3時間強のスピーディーな1日が幕明けた。

スタートと共に逃げたのは元U23世界王者サムエーレ・バティステッラとマッテオ・ソブレロ(共にイタリア)のアスタナ・プレミアテックコンビと、アレクシス・ブルネル(フランス、グルパマ FDJ)の3名。カザフスタンチームは3日連続エスケープを試みたものの、平坦+強風という要素が詰まったこの日、逃げ切るチャンスはゼロに等しかった。

100kmを消化したタイミングで集団分裂が発生。17名が先行した100kmを消化したタイミングで集団分裂が発生。17名が先行した (c)CorVos
危なげない走りを見せたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)危なげない走りを見せたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
100kmを消化しようかという横風区間でイネオス・グレナディアーズやドゥクーニンク・クイックステップがペースアップを図ったことで17名が抜け出す。総合首位ポガチャル、同2位アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)とそのアシスト陣が入った精鋭グループはすぐさま3名を捉え、合計20名となった第1集団は30秒リードを得た。

総合勢とスプリンター勢がどちらも入った逃げだったものの、メンバーを送り損ねたチームの全力追走と、風が向かい風に転じたことで45kmを残してスリリングな追走劇は終わりを迎えることとなる。

顔面着地したアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が治療を受ける顔面着地したアダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が治療を受ける (c)CorVos
第一集団とメイン集団が合流し、向かい風でペースが緩んだタイミングで集団落車が発生してしまう。チームメイトと接触し、顔面着地したイェーツは血を流したものの、幸い大きな怪我には繋がらず。止血処置を受けたイェーツはペースダウンしていた集団に復帰し、レースはその後集団スプリントに向けて仕切り直しが行われた。

最後の中間スプリントを通過し、アブダビ中心街の幹線道路を複数チームが列車を並べて競い合う。イェーツの危険回避を目論むイネオスの牽引が残り4kmで終わると、ドゥクーニンク・クイックステップチームDSM、ロット・スーダルが競り合いながらフラムルージュ(残り1kmアーチ)を通過。向かい風のホームストレートで、サム・ベネット(アイルランド)を連れたミケル・モルコフ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)が絶好のリードアウトを披露した。

しかしこれまで2勝を挙げたベネットは伸び切らず、その背後にするりと潜りこみ、誰よりも低い姿勢で踏み込んだユアンがぐんぐん加速。最大1490ワットで最高67.5km/hに乗せた「ポケットロケット」がベネットを抜き去った。

先頭でフィニッシュラインを駆け抜けるカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)先頭でフィニッシュラインを駆け抜けるカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) (c)CorVos
今季初勝利を射止めたカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)今季初勝利を射止めたカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) (c)CorVos
フィニッシュラインを先頭で通過し、何度も何度も拳を振り上げたユアンが今季初勝利。「僕たちの列車が沈んだことを考えれば、クルーゲのリードアウトのタイミングがやや遅かったかもしれない。すごいスピードでベネットが右側を上がっていくのが見えたのでクルーゲのスリップストリームから乗り換えたんだ。幸い滑り込むスペースもあったし、そこが勝つための唯一にして最高の場所だったんだ」と、中盤のエシュロンで第一グループに乗り、集団スプリントを制す見事な走りを披露したユアンは言う。

「これまであまり良いスプリントができていなかったのでスタート時点で大きなプレッシャーを感じていたんだ。これで安心してヨーロッパレースを走ることができる。大きな意味を持つ勝利だ」と、ティレーノ〜アドリアティコ経由でミラノ〜サンレモを目指すユアンは加えている。

総合優勝を遂げたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)総合優勝を遂げたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
UAEチームエミレーツはチーム総合優勝をも達成UAEチームエミレーツはチーム総合優勝をも達成 (c)CorVos
また、25位でフィニッシュしたポガチャルは危なげなく総合優勝を達成。このオフシーズン、スポンサーの招待によってUAEを訪れていたツール・ド・フランスチャンピオンが、UAEチームのリーダーとしてUAE最大のレースで総合表彰台の頂点に立つことに成功した。

「チームにとって大きな目標に捉えていたレースに勝つことができて嬉しいよ。そしてチームの強い走りを誇りに思っている。もうすでにタイトルホルダーとして来年大会に戻ってくることが楽しみだよ。次に控えるストラーデビアンケでもこの調子を維持できればいいなと思う」と、大会2日目の個人TTからリーダージャージを守り抜いたポガチャルは締めくくった。
UAEツアー2021第7ステージ結果
1位カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)3:18:29
2位サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
3位フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)
4位ミケル・モルコフ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)
5位ケース・ボル(オランダ、チームDSM)
6位アンドレ・グライペル(ドイツ、イスラエル・スタートアップネイション)
7位アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、AG2Rシトロエン)
8位ルカ・メズゲッツ(スロベニア、バイクエクスチェンジ)
9位リカルド・ミナーリ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
10位エフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)
個人総合成績
1位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)24:00:28
2位アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)0:35
3位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)1:02
4位クリス・ハーパー(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)1:42
5位ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーションNIPPO)1:45
6位マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード)2:37
7位ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)2:39
8位マッティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)3:53
9位ルーベン・フェルナンデス(スペイン、コフィディス)4:13
10位ファウスト・マスナダ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)6:30
その他の特別賞
ポイント賞ダヴィド・デッケル(オランダ、チーム ユンボ・ヴィスマ)
ヤングライダー賞タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
チーム総合成績UAEチームエミレーツ
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