プロロードシーズン開幕を告げる2レース、アルゼンチンのブエルタ・ア・サンフアンが中止に、そしてスペインのチャレンジマヨルカが開催延期に追い込まれた。世界規模の感染拡大によって、ロードカレンダーが大幅な変更を強いられている。



開幕レースとして親しまれたブエルタ・ア・サンフアンが開催中止に開幕レースとして親しまれたブエルタ・ア・サンフアンが開催中止に (c)CorVos
「新型コロナウイルスの感染拡大傾向や、経済的流動性などを踏まえ検討した結果、現段階では第39回ブエルタ・ア・サンフアンを開催しないことが適切だという結論に達した。我々にとって、その決断は正しいものであり、来年開催に繋がるものと信じている」と、中止決定を語ったのは、アルゼンチンのサンフアン州知事でありセルジオ・ウアック氏。ツアー・ダウンアンダーと並ぶ開幕レースとして親しまれているブエルタ・ア・サンフアン(UCI.Pro)に、1月11日、2021年大会の中止決定が下った。

1月24日(日)から1月31日(日)の7日間で開催予定だった同レースには、現在カリフォルニアで自主トレーニング中のクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)やペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)をはじめ複数のトップ選手が参加予定だったものの、12月11日以降、感染者が急増している現状を踏まえて中止に。アルゼンチン国内では1日あたりの新規感染者が1月7日に13,835人(その後は減少傾向)にのぼり、サンフアン州ではパンデミック以来12,382人の陽性者を出してきた。

温暖なマヨルカ島で毎年開催されてきたチャレンジマヨルカ温暖なマヨルカ島で毎年開催されてきたチャレンジマヨルカ (c)CorVos
また、1月28日(木)から31日(日)までの4日間で開催が予定されていたチャレンジマヨルカ(UCI1.1)もまた、当初のスケジュールを延期すると発表済み。イネオス・グレナディアーズやバイクエクスチェンジなど7のUCIワールドチームが参戦予定だったものの、マヨルカ島がフェーズ4(50人を超えるスポーツイベント禁止)におかれ、更に12日から26日まで施行される新たな行動制限によって開催断念に至った。

ただしレースオーガナイザーのマヌエル・エルナンデス氏によれば、5月13日(木)から16日(日)への延期要請をUCI(国際自転車競技連合)に要求済み。「30周年大会を祝うために全力を尽くしていく」とコメントしている。

マヨルカ延期によって、欧州のシーズンインレースは1月31日(日)に南フランスで開催されるGPマルセイエーズ(UCI1.1)となる予定。フランスチームを始め、EFエデュケーションNIPPOなど7つのUCIワールドチームが参戦を表明している。

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