サンウェブからチームDSMへ。来季ロマン・バルデ(フランス)を迎えるワールドチームが新しいスポンサー体制を発表した。黒基調の新チームキットもデビューを飾っている。



新チームキットに袖を通したフローイチェ・マッカイ(オランダ)たち新チームキットに袖を通したフローイチェ・マッカイ(オランダ)たち (c)Team DSM
2005年にシマノ・メモリーコープとして誕生し、スキルシマノ、アルゴス・シマノ、ジャイアント・アルペシン、そして2017年からサンウェブと変遷を遂げつつ活動してきたオランダチーム(UCI登録はドイツ)。活動16年目を迎えるUCIワールドチームの新スポンサーとなったのは、オランダに本社を置く化学企業であるDSM社。サンウェブ社が通常スポンサーとなったことで、チーム名が「チームDSM」へと改められた。

日本法人も保有するDSM社は、1902年にオランダ国営炭鉱として創設され、現在ではライフサイエンス分野も手がける総合化学メーカーへと転換した企業。日本国内では健康・機能性食品・飲料や動物飼料用ビタミン、化粧品原料の販売を行うほか、別法人で高機能樹脂の開発生産販売も手がけている。プレスリリースによれば、チームはDSM社のテクノロジーや機材、そして栄養面を使うことで「KeepChallenging(チームのモットー)」をより高レベルで目指し、DSM社は選手から得たデータを市販製品に活かしていくという。

新体制について語るイワン・スペークンブリンクGM新体制について語るイワン・スペークンブリンクGM (c)Team DSM長年使用されている「KeepChallengingデザイン(2ストライプ)」は継続長年使用されている「KeepChallengingデザイン(2ストライプ)」は継続 (c)Team DSM

黒基調の新チームキットを纏って走る選手たち黒基調の新チームキットを纏って走る選手たち (c)Team DSM
既報の通りチーム機材はサーヴェロからスコットに変更され、コンポーネントやホイールはシマノ(デュラエース)で変化なし。チームキットはクラフトからビオレーサーへと変わるが、2014年から継続されている「KeepChallengingデザイン(2本ストライプ)」は継続されている。チームカーはボルボだ。

また、落車から肌を守るビオレーサーのオーダーメイドアパレルを投入するほか、パートナーのサナス社との協力で最新科学を投入した、選手それぞれにパーソナライズされたスポーツニュートリションを開発するという新しい取り組みも公表。WADA基準に従ったチーム内の完全独立アンチドーピングテストへの追加投資も行われるという。

機材はサーヴェロからスコットへ。ADDICT RC ULTIMATEがメイン機材になると思われる機材はサーヴェロからスコットへ。ADDICT RC ULTIMATEがメイン機材になると思われる (c)Team DSM
コンポーネントはシマノで変わらないコンポーネントはシマノで変わらない (c)Team DSMチームカーはシュコダからボルボへ変更チームカーはシュコダからボルボへ変更 (c)Team DSM


「革新と持続可能性への情熱、高い倫理的価値観など、我々チームはDSMと多くの共通点がある。DSMとのパートナーシップは栄養面を中心に大きなメリットがあり、大きな競争力を発揮してくれるはず。自転車は持続可能な健康の象徴であり、世界最大の課題のいくつかに対する解決策があることをより多くの人々に認識させるべく、チームとしても積極的にDSMをサポートしていきたい」と、チームGMのイワン・スペークンブリンク氏は語っている。

チームは長年主力を務めたマイケル・マシューズ(オーストラリア)やジロ・デ・イタリア総合3位のウィルコ・ケルデルマン(オランダ)、サム・オーメン(オランダ)を放出する一方、アージェードゥーゼルからロマン・バルデ(フランス)を獲得している。

text:So Isobe

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