混沌とした展開が最後まで続いた休息日明けのブエルタ第7ステージ。アタックを繰り返し、勝利を掴み取ったウッズや、反応が遅れ辛酸を嘗めたフライレ、あくまでも「チームメイトの為のアタックだった」と語るバルベルデなどのコメントを紹介します。



ステージ優勝 マイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)

見事ステージ優勝に輝いたマイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)見事ステージ優勝に輝いたマイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング) (c)CorVos
特別な日だった。バスクでのレースはいつも素晴らしい。4人と一緒に逃げたが、彼らはとても強かった。バルベルデが一緒にいたので、思い切り逃げられなかったのが残念だった。プロトンには(チームメイトで総合2位につける)ヒュー・カーシーがいたので、彼(バルベルデ)に総合タイムを稼がせるわけにはいかないからね。だから(集団の)後ろで少し脚を溜めることができ、運も味方してくれたおかげで勝利することができた。

このステージは前からチェックしていたんだ。でもはじめは逃げに乗るのではなく、ヒューとそばにいる予定だった。でもレースがクレイジーな展開になり、大きな逃げ集団ができたため、そこにチームから何人か入らなければならなくなった。それが個人的に素晴らしい結果に繋がったんだ。

今はこのステージ勝利をかみしめ、その後は切り替えて(この後のレースに備え)レースブックに目を通すつもりだ。

アタックを繰り返し、勝利を掴んだマイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)アタックを繰り返し、勝利を掴んだマイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング) (c)Unipublic


ステージ2位 オマール・フライレ(スペイン、アスタナ)

ベストを尽くしたが、勝利まであと少し届かなかった。勝てなくて残念だが、これが自転車レースだ。ブエルタが開幕した時からこのステージを狙っていた。ここはトレーニングコースだからよく知っていて、オルドゥニャ峠も知り尽くしていたからね。今日は逃げに乗るのが大変だった。でも最終的に適切な集団につくことができ、最後はアレックス・アランブルと一緒に先頭集団にブリッジできた。

スピードが速く厳しいステージだった。息をつく暇も回復する時間もなく、一日中フルガスなレースだった。でも脚の調子が良く、ステージ勝利を争えることは分かっていた。大きな逃げ集団ができ、その中には総合順位を争う選手とステージ勝利を狙う選手の両方がいた。オルドゥニャ峠の後、僕らの集団はウッズを捕らえた。後ろの集団にアレックス・アランブルがいたので、前を引かなくてよかった。その集団に追いつかれてもアレックスでスプリントが狙えるからね。彼のスプリントは強力なんだ。

残り10km地点から集団内ではたくさんのアタックがあり、その全部についていこうとした。スプリント勝負になることを願ってね。ウッズがアタックした瞬間はついていくことができなかった。何秒かしてからカウンターアタックを試みたのだが、追いつくのには遅すぎた。今日は勝利を逃したが、これからのステージに向けて頑張っていきたい。

ステージ優勝を逃したオマール・フライレ(スペイン、アスタナ)とアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)ステージ優勝を逃したオマール・フライレ(スペイン、アスタナ)とアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)CorVos


ステージ3位&総合9位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

今日の結果には満足しなければならない。このステージで勝利を目指すことは当初の目標ではなかったものの、こうやって狙うことができた。ステージの終盤で全員からマークされる選手になると、今日のようなレースは難しかっただろう。

1回目のオルドゥニャ峠の登りで動いた。もちろん総合順位のためだったが、自分のためというよりもエンリク(マス)かマルク(ソレル)の助けになればと思っての仕掛けだった。それが最後には優勝争いになったがな。

フィニッシュでは少し腹が立っていたんだ。残り2kmでのウッズの動きについていかなかったからだ。あれが決定的なアタックになった。彼を行かせるべきじゃなかった。でも全体的に見れば良いスペクタクルを見せることができ、ライバルたちの脚を使わせることができたと思う。素晴らしい働きをしてくれたチームに、特に一緒に逃げに乗ってくれた(ホセ)ロハスと(カルロス)ベローナには感謝を伝えたい。

このブエルタは息をつく暇もなく、たくさんのチャンスが残されている。チームがアドバンテージを掴めるか見てみよう。

チームメイトのために動いたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)チームメイトのために動いたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)CorVos


ステージ5位&山岳賞 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)

悔しさもあるけど楽しめたよ。今回のブエルタはいくつか荒れたステージがある。TVで見るには最適なレースになっているし、そのなかに役者として出演できて嬉しいよ。自由な走りができることを楽しんでいるんだ。なんたって3ステージ連続で逃げに乗っているのだからね。

今日は(逃げる)予定はなかった。だけど最初の登りの麓で動きがあったので、逃げ集団に追いつき山岳賞ポイントを獲得することができた。力を尽くし、最高の順位でフィニッシュしようと試みた。もちろんこのジャージを守るために全力を尽くすよ。

ステージ5位&山岳賞 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)ステージ5位&山岳賞 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス) (c)CorVos


マイヨロホ リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)

ブエルタで最高の瞬間を過ごすことができ、興奮しているよ。僕の周りに最高のチームがいることにもね。イネオス・グレナディアーズは素晴らしい働きをしてくれているよ。

危なげなくマイヨロホを守ったリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)危なげなくマイヨロホを守ったリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) photo:Unipublic


ポイント賞&総合4位 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

スタートから非常にハイペースだった。風が大きな要因になった。今日はチームとして積極的な走りを見せることができた。第2週の開幕としては最高のスタートを切ることができた。ステージを勝つことはできなかったが、ジョージ(ベネット)と共に総合争いでは良い結果になった。このような(積極的な)レースを、この後も続けていきたい。

ポイント賞首位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)ポイント賞首位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) (c)CorVos
text:Sotaro Arakawa
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