自転車関連企業が密集するイタリアのヴィチェンツァに拠点を構える新興サドルブランド、REPENTE(レペンテ)。国内での取り扱いをトライスポーツが開始し、ショートノーズのLATUS M、大きな開口部を設けたPRIME 2.0、オーソドックスモデルSPYD 2.0、バーテープが展開され始めた。



レペンテ LATUS Mレペンテ LATUS M (c)repente
ありとあらゆる自転車関連企業が集まるイタリア北部のヴィチェンツァ、トレヴィーゾの一帯。そこに新しいサドルブランドREPENTE(レペンテ)が生まれた。「Cycling is an art(サイクリングは芸術だ)」というモットーを掲げ、性能的な要求とユーザーが求める美的なニーズに応えるべくサドルを開発しているブランドだ。彼らが最も大事にしていることは、サドルの上で快適かつ速く走ることと、自転車というスポーツをさらに好きになってもらうという事と言う。

彼らが目指したものは軽量化と快適性という相反する性能の両立。サドルの快適性はライダーのパフォーマンスを左右する重要な要素であるとし、軽量性を追求したパッドレスのサドルではなく、パッドを搭載して尚軽いサドル開発を目指したという。

アナトミカルシェイプや、場所によって密度を変化させるパッドなどの開発を経て、レペンテがたどり着いたのはRLS(Repente Locking System)だった。これはベースとトップクッションが別体とされたモジュラーシステムのことであり、対応するベースであればライダーが快適であると感じる様々なトップクッションを使用することが可能となる。


また、近年発表されるハイパフォーマンスサドルと同じ様に、表皮がベース裏まで回らないということもポイントだろう。これまで一般的だった表皮をベース裏で固定する方法では、表皮を引っ張りテンションを掛けるため、クッションの性能を活かしきれていない部分もあった。一方で、なんらかの方法でクッションをサドルの上に乗せるだけで固定する方法は、クッションの性能を活かしやすくなるというメリットがある。レペンテの場合は接着ではなく、RLSというピンで固定する方法を採用し、快適性を向上させたのだろう。

RLSは特許取得テクノロジーであり、これを採用したサドルは、カハルーラル・セグロスRGAやWNTローター・プロサイクリングをはじめ4チームにサドルがプロの過酷なレース現場で使用されているという。また、ネスタ・シュコダ・エールカーCXチームや、ヴァラッド・ダスカルという2019年MTB XCのアンダー23で優勝した選手が更に過酷なレースで使用していることからも、このロックシステムの安全性には期待できそうだ。

サドルのベースをクランプしたままトップだけを交換することができるサドルのベースをクランプしたままトップだけを交換することができる (c)repente
サドルレールとベースの接合部分にある赤いパーツ部分でトップを固定するサドルレールとベースの接合部分にある赤いパーツ部分でトップを固定する (c)repente
日本でまず展開されるのはPRIME 2.0とSPYD 2.0、LATUS Mという3種類のサドル。PRIME 2.0とSPYD 2.0はベースが共通しており、トップクッションを交換することが可能となっている。このベースはLCFというカーボンテクノロジーを採用したシートと、T700カーボンを利用したレールを組み合わせていることが特徴。サイズは275mm×132mm。

PRIME 2.0とSPYD 2.0の違いはサドルクッション中央に開口部が設けられているか否か。開口部が設けられたPRIME 2.0はルックス通り、深い前傾ポジションでもデリケートなエリアに圧力がかかりにくいことが期待できるだろう。対してSPYD 2.0は溝のみ設けられた仕様とされている。重量はPRIME 2.0が170g、SPYD 2.0は180gと10gの差。価格は共に14,000円(税抜)。

レペンテ PRIME 2.0レペンテ PRIME 2.0 (c)repente
レペンテ PRIME 2.0レペンテ PRIME 2.0 (c)repenteレペンテ SPYD 2.0レペンテ SPYD 2.0 (c)repente


LATUS Mはワイドな座面、ショートノーズが特徴のモデル。着座位置から前方にズレにくいように、サドル中央部がややくぼんだ形状を採用しており、ショートノーズサドルの役割である前乗りポジションでハイパワーをかけたペダリングが行いやすくなっている。深い前傾ポジションにも対応できるようにもちろん溝つきデザインだ。

サドルのサイズは240mm×142mmと標準的。ベースとレール全てがフルカーボン製とされており、重量140gという軽量性を獲得していることも特徴だ。このモデルについてLCFは非採用となっている。価格は24,000円(税抜)。

また、レペンテはバーテープも展開しており、サドルと合わせてライダーと自転車のコンタクトポイントであるハンドル周りの快適性までカバーしている。非アレルギー性素材を使用したマルチレイヤー構造が採用されているという。カラーはブラックとホワイトの2種類で、いずれも2mm厚が用意されている。価格は2,400円(税抜)。

レペンテ LATUS Mレペンテ LATUS M (c)repente


レペンテ PRIME 2.0
サイズ:275x132mm
カーボンレール:9x7mm
重量:180g
色:黒
価格:14,000円(税抜)

レペンテ SPYD 2.0
サイズ:275x132mm
カーボンレール:9x7mm
重量:180g
色:黒
価格:14,000円(税抜)

レペンテ LATUS M
サイズ:240x142mm
カーボンレール:9x7mm
重量:140g
色:黒
価格:24,000円(税抜)

レペンテ Tacky Light
素材:非アレルギー性多層プラスチック
厚さ:2mm
色:黒、白
価格:2,400円(税抜)

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