8月1日に再開するUCIワールドツアーカレンダーを見据え、トップチームの中でもチーム単位の再始動の動きが出始めている。イスラエル・スタートアップネイションは欧州チームに先駆けチームキャンプを行った。



イスラエル北部で3日間のチーム合宿を行ったイスラエル・スタートアップネイションイスラエル北部で3日間のチーム合宿を行ったイスラエル・スタートアップネイション (c)Israel Start-Up Nation
検温など各種感染対策を実施した検温など各種感染対策を実施した (c)Israel Start-Up Nationマッサージはマスク着用の上で行われたマッサージはマスク着用の上で行われた (c)Israel Start-Up Nation


20人までの屋外活動が許されたイスラエル国内で、他のUCIチームに先駆けてチーム合宿を行ったのはイスラエル・スタートアップネイション。イスラエルに住む選手、そして若手育成チームであるイスラエル・サイクリングアカデミーとの合同で、同国北部にて3日間日程をこなしたという。

合宿は食事時のソーシャルディスタンスの徹底や検温の実施、屋外でのミーティング、マスク着用の上でのマッサージなど、厳しい感染対策の下で行われた。「イスラエルはコロナパンデミックを上手く管理し、他国に対して国内感染者数を抑え込んでいる。今回のキャンプは大きな一歩であり、シーズン再開、特に我々にとって初となる、歴史的なツール・ド・フランスに向けて同様の準備を重ねていくことができることを楽しみにしている」と、チームオーナーのシルヴァン・アダムス氏は述べている。

抗体検査を実施したロット・スーダル抗体検査を実施したロット・スーダル photo:CorVos
また、ヘットニュースブラッド紙によれば、ロット・スーダルは新型コロナウイルスの抗体検査を選手たちに実施した。新型コロナウイルスと接触したことで生まれる抗体の有無を調べる(抗体があれば過去に感染歴を持つ可能性が高い)ためで、ウイルスが心臓機能に悪影響を及ぼす可能性を踏まえ、陽性の場合、追加の心血管スクリーニング検査を行うとしている。

チームドクターのイェンス・デッケル氏は「ベルギー国内の6%がコロナウイルスに対する抗体を持っているため、我々のチームで言えば28人の選手中、2人が抗体を持つ計算だ。我々の選手はトップアスリートであり、心肺機能にも大きな負担がかかる。可能な限りリスクを避けていきたい」と話している。なお金曜日に実施された全ての検査結果は陰性(過去の新型コロナウイルス接触歴無し)だったという。

text:So.Isobe