2020年シーズンのUCIワールドツアー9戦目にあたるボルタ・ア・カタルーニャと、同10戦AGドリダーフス・ブルージュ〜デパンヌ、同11戦E3ビンクバンククラシック、同12戦ヘント〜ウェヴェルヘム、同13戦ドワーズ・ドール・フラーンデレンが新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のために中止されることが決まった。


2019年ボルタ・ア・カタルーニャ 総合/ヤングライダー優勝のロペス、総合ポイント賞のマシューズ、総合山岳賞のデヘント2019年ボルタ・ア・カタルーニャ 総合/ヤングライダー優勝のロペス、総合ポイント賞のマシューズ、総合山岳賞のデヘント photo:CorVos
すでに開催延期が決まっているストラーデビアンケとティレーノ〜アドリアティコ、ミラノ〜サンレモに続いて、3月のUCIワールドツアーレースが全て中止されることが決まった(開催中のパリ〜ニースを除く)。

ブエルタ・ア・エスパーニャよりも長い歴史を有し、開催100回目を迎える予定だった3月23日開幕のボルタ・ア・カタルーニャの中止が決定。クリストファー・フルーム(イギリス、チームイネオス)やトム・デュムラン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が出場予定だったが、スペイン・カタルーニャ州の感染防止措置に沿って新しい開催日を模索することを発表した。スペインでは2,277人の新型コロナウイルス感染が確認されている。

2019年ヘント〜ウェヴェルヘム 終盤に単独で集団から抜け出したアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)2019年ヘント〜ウェヴェルヘム 終盤に単独で集団から抜け出したアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
さらに新型コロナウイルス感染が拡大しているベルギーでも相次いでレースキャンセルが決まっている。ベルギー政府が4月3日までのすべてのスポーツイベント開催を禁止したことに伴い、3月25日のAGドリダーフス・ブルージュ〜デパンヌ、3月27日のE3ビンクバンククラシック、3月29日のヘント〜ウェヴェルヘム、4月1日のドワーズ・ドール・フラーンデレンが予定通り開催されないことが決まった。

上記のUCIワールドツアーレースの他にもノケレ・コールスやブレーデネ・コクサイデ・クラシックもキャンセル。フランドルクラシックのCEOを務めるトーマス・ファンデンシュピーゲル氏は、4月5日開催のロンド・ファン・フラーンデレンについて「状況を見極めながら判断する」としている。

いずれのレースも厳密には開催中止ではなく開催延期。今後UCI(国際自転車競技連盟)がレーススケジュールを組み直すことになるが、8月には東京オリンピックも予定されていることから、延期扱いとなっているすべてのレースを夏から秋にかけて開催するのは現実的ではない。事態が収束しない場合は4月や5月のレースへの影響も考えられることから、UCI主導のもと抜本的なレーススケジュール再編成が求められる。

text:Kei Tsuji

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