スイス・デューベンドルフ空軍基地にて開催された、2020年のシクロクロス世界選手権を走ったプロバイクを紹介する第一弾。今回は、圧倒的な力で他を寄せ付けず2連覇を達成したマチュー・ファンデルポール(オランダ)が使用したキャニオンのINFLITE CF SLXを紹介します。



チームカラーのネイビーをまとったスペシャルカラーのキャニオン INFLITE CF SLXチームカラーのネイビーをまとったスペシャルカラーのキャニオン INFLITE CF SLX (c)Nobuhiko.Tanabe
今シーズンも出場レースでほぼ全て勝利するという無敵の強さを見せたマチュー・ファンデルポール(オランダ、アルペシン・フェニックス)。使用するバイクは所属チームをを、ロード、MTB、シクロクロスという3カテゴリーでスポンサードするキャニオンのINFLITE CF SLX。今回キャニオンはチームカラーのネイビーを基調としたスペシャルペイント2台をCX世界選手権に投入した。

その他にキャニオンの通常ラインナップであるグレー×レッドのバイクが兄デイヴィッドのものと合わせて6台、チームバス内にも数本釣り下がっていたものも含めると10台近くが用意されるという完璧なサポート体制でレースに臨んだ。実際のレースではほぼスペシャルカラーの2台のみで走り、ノーマルカラーのバイクは1周回しか使用しなかった。

泥のコンディションもあり全てのバイクにFMBのマッド用タイヤスーパーマッドが取り付けられていた泥のコンディションもあり全てのバイクにFMBのマッド用タイヤスーパーマッドが取り付けられていた (c)Nobuhiko.Tanabe
バイクラックに何台も吊り下げるためか両サイドのディレイラー側チェーンステーに透明の保護用のシートが装着されているバイクラックに何台も吊り下げるためか両サイドのディレイラー側チェーンステーに透明の保護用のシートが装着されている (c)Nobuhiko.Tanabeハンドルはキャニオンのステム一体型モデルH31 ERGOCOCKPITハンドルはキャニオンのステム一体型モデルH31 ERGOCOCKPIT (c)Nobuhiko.Tanabe

チェーンリングは市販品には存在しない46T-39T。チェーンプロテクターが後付けされていたチェーンリングは市販品には存在しない46T-39T。チェーンプロテクターが後付けされていた (c)Nobuhiko.Tanabe
アルペシン・フェニックスはシマノのフルサポートを受けており、コンポーネントは9170系のDURA-ACE DI2で全て統一。チェーンリングはプロのみに供給される46T-39Tが装着されている。クランク長は172.5mmでペダルはXTRのようだ。

ホイールは同じくシマノDURA-ACEのC40(リムハイト40mmのモデル)、レース当日の泥のコンディションを考慮しFMBのマッド用タイヤ”スーパーマッド”が取り付けられていた。タイヤ幅は33mmだ。

ハンドルはキャニオンのステム一体型モデル”H31 ERGOCOCKPIT”で、セッレイタリアのバーテープを組み合わせる。ディスクローターは前後ともに140mm。印象的だったのは父アドリ・ファンデルポールが積極的にマチューやディヴィッドのバイクの組み立てや調整を行っていたことだ。入念なチェックを行い完璧な状態でレースへ望めるようサポートに徹していた。

父アドリ・ファンデルポールがマチューのバイクを組み立てている姿も見られた父アドリ・ファンデルポールがマチューのバイクを組み立てている姿も見られた (c)Nobuhiko.Tanabe
チームバスの前には兄のバイクと合わせて10台ほどのバイクが用意されていたチームバスの前には兄のバイクと合わせて10台ほどのバイクが用意されていた (c)Nobuhiko.Tanabe
text&photo:Nobuhiko.Tanabe
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