アジアマウンテンバイク選手権で山本幸平が通算10回目のアジア王者に。後半まで山本とランデブーした平野星矢が2位となり、日本勢がワンツーフィニッシュ。女子レースの日本勢は今井美穂が5位、付かず離れずの接戦を演じた末政実緒が9秒差の6位に入った。



全体の5番手を走る今井美穂(日本)全体の5番手を走る今井美穂(日本) photo:Hisanori.Ueda
今井を付かず離れずの距離で追いかける末政実緒(日本)今井を付かず離れずの距離で追いかける末政実緒(日本) photo:Hisanori.Ueda接戦を繰り広げた今井美穂と末政実緒が握手接戦を繰り広げた今井美穂と末政実緒が握手 photo:Hisanori.Ueda


タイの最北端の大都市チェンライを舞台に開催されているアジアマウンテンバイク選手権。大会4日目となる2月4日(火)にはクロスカントリーの男女エリートレースが行われ、アジアチャンピオンジャージを、そして各国の五輪出場権を懸けた争いが繰り広げられた。

全5周回で行われた13人出走の女子エリートでは、序盤から中国勢2人とイラン選手1人が飛び出して表彰台圏内を確保。地元タイ選手がその後ろに続き、日本勢の中では全日本王者の今井美穂と、五輪出場を目指して昨年から競技復帰し、今年の全日本選手権での現役引退を発表した末政実緒が付かず離れずの勝負を繰り広げた。

最終的に中国勢がワンツーフィニッシュし、末政を9秒引き離した今井が5位で日本勢最上位。以下小林あか里が8位に入り、U23全日本女王の松本璃奈は10位に沈んだ。松本が苦しんだことで今井が五輪選考争いで優位に進めた一方、末政は五輪出場選考条件をクリアすることに成功している。

1周目からワンツー体制を築いた山本幸平と平野星矢(日本)1周目からワンツー体制を築いた山本幸平と平野星矢(日本) photo:Hisanori.Ueda
アジア選手権10勝目を目指して独走する山本幸平(日本)アジア選手権10勝目を目指して独走する山本幸平(日本) photo:Hisanori.Ueda2番手を走る平野星矢(日本)2番手を走る平野星矢(日本) photo:Hisanori.Ueda


女子レースの後に開催された男子エリートでは、序盤から日本勢がレースを掌握。全日本王者である山本幸平と平野星矢が他国選手を振り落として1周目からワンツー体制を敷き、後半にかけて表彰台確保を磐石のものとしていく。終盤に入ると山本が独走体制に入り、そのままアジア選手権10勝目を獲得。今シーズン限りでの引退を表明している山本が、最後のアジア選手権で勝利数を大台に乗せることに成功した。

10度目のアジア選手権制覇を遂げた山本幸平(日本)10度目のアジア選手権制覇を遂げた山本幸平(日本) photo:Hisanori.Ueda
現役最後のアジア選手権で10勝目を挙げた山本幸平(日本)現役最後のアジア選手権で10勝目を挙げた山本幸平(日本) photo:Hisanori.Ueda
1分10秒後に入った平野が2位を確保し、竹内遼が9位、沢田時は11位となった。以下は山本のコメントを紹介する。

「アジア選手権、無事に10度目の優勝を手に入れることができました。現役最後のアジア選手権でしたが、10勝という一つの目標を達成してキャリアを終えることができるこので、とても嬉しく思っています。他の日本人選手のことを考えれば、僕が伝えられることはまだまだあると感じました。この経験を生かして日本の発展に力を注いでいきたいと感じました。今日は応援ありがとうございました。今シーズンも良いレースをします」。


男子エリート結果
1位 山本幸平(日本) 1:41:37
2位 平野星矢(日本) 1:42:47
3位 ピーラポル・チャウチアンクァン(タイ) 1:44:53
9位 竹内遼(日本) 1:50:44
11位 沢田時(日本) 1:52:49
女子エリート結果
1位 ヤオ・ビィアン(中国)
2位 ヤオ・ピン(中国)
3位 フラナク・パルトアザール(イラン)
5位 今井美穂(日本) 1:47:22
6位 末政実緒(日本) 1:47:31
8位 小林あか里(日本) 1:50:18
10位 松本璃奈(日本) 1:50:18
text:So.Isobe
photo:Hisanori.Ueda

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