2019/11/29(金) - 16:02
全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)と株式会社アールビーズがロードレースにおける事業提携を発表した。JCBF主催レースとリーグの活性化、登録者の増加などにより競技の普及と底上げを図り、ひいては日本人選手の競技力強化にもつなげたいとする。ランキング制度を取り入れた「チャレンジシリーズ」を共催、対象レースも増やしていくという。
この内容は、11月28日に各スポーツ関係者およびメディアを招いて都内で開催されたアールビーズの「日本全国DOスポーツ活性化プロジェクト」発表会のなかで、各競技団体との取り組みの一例として発表された。全国でロードレースを開催してきたJBCFとの共同事業により、ロードレースの普及・拡大、ひいてはサイクルスポーツ全体の発展を狙う。
Mt.富士ヒルクライムの運営、そして「ランナーズ」「トライアスロンJAPAN」、「FUNRIDE」などのメディアとランニング情報ポータルサイト&サービス「RUNNET」などを通じてスポーツ界で事業を展開してきた株式会社アールビーズが、全国の自治体と提携してスポーツを活性化させるプロジェクトを展開。スポーツ大会を主催する自治体や団体、個人などを支援していく「総額1億円サポート企画」の概要を発表。各企業や競技団体とも連携することにより、日本における様々なスポーツを活性化する方向性を明らかにした。この発表会にはアールビーズと連携する各自治体の首長や企画の選考委員として荻原次晴氏や増田明美氏らスポーツ各界の著名人らが出席。全日本実業団自転車競技連盟の理事長を務める片山右京氏も出席した。
そのなかで、他競技に先駆けた自転車競技への取り組みとして、アールビーズとJBCFが行う共同事業として、JBCFが主催する大会やMt.富士ヒルクライムなどのアールビーズ主催大会から選んだレースを「チャレンジシリーズ」としてシリーズ化し、共同開催していくことを発表した。
「チャレンジシリーズ」は、参加者やチームに対してレースの順位やタイムにより設定したランキングづけを行い、レースやイベントの付加価値を上げることを目的とする。今後シリーズへの参加大会も増やし、活性化を図ることでリーグの活性化、新規登録者の増加、大会とサイクルスポーツ人口の増加・拡大、社会的認知度を向上させていく狙いがあるという。
指定されたレースに出場することなどによって付けられる「チャレンジシリーズ」ランキングには、ヒルクライム、ロードレース、タイムトライアル、エンデューロなどの異なるレース種目それぞれによるものがあり、他にも完走回数に応じた「フィニッシャーチャレンジランキング」や、大会参加者間がレース当日までに競う「練習距離チャレンジランキング」などが提案された。現況ではJBCFとアールビーズが主催する7大会が対象となっているが、今後は提携する対象レースを増やしていくことでランキングの魅力や価値も高めていくことになる。
また、JBCFの大会運営ノウハウと「RUNNET」などアールビーズの基盤システムを融合した仕組みによる運営体制の「共通プラットフォーム」をつくることで、レース運営環境の整備も目指していく。
「底辺層の拡大と競技および競技人口の増加などサイクルスポーツ全体のレベルアップがツール・ド・フランスなどグランツールに出場する選手・チーム、オリンピックでのメダル獲得につながる」とするのは今年3月にJBCFが発表した「2021年新リーグ構想」の方向性と通じるもの。3月の時点では漠然としていたJBCFの構想が、アールビーズとの共同事業化により一歩前進することになりそうだ。
片山右京氏は次のように話す。「五輪開催を来年に控え、トラックやBMXなどでメダルの可能性もあるなか、ロードレースはツール・ド・フランスなど世界のレースをみたとき、正直言って苦戦を強いられる状況。この先、何をすべきか?と考えていたとき、古くはランナーズ時代からお世話になっているアールビーズ社に話をいただき、選手を強化するにもボトム(層)を広げることが大事という意見で一致した。JBCFでは2021年から新リーグを始めるタイミング。どんなスポーツにおいても日本は金メダルをとっている歴史があるのに、ロードレースがそうなれないことは無い。これからのこのスポーツの振興という局面で、アールビーズや地方自治体など各方面のいろいろな力を借りながら人材を育成し、選手を強化し、世界に通用する人材を送り出せる団体になりたい」
JBCFからは、この事業提携の目的について、国内サイクリストの増加(JBCF加盟登録者数の増加)、共催大会の拡充、日本人選手の競技力強化、大会開催地の活性化、国内サイクルチームの支援、パラサイクリングクラスの併催、自転車販売店との連携、e-Mobility(電動自転車)の拡大などの実現を目的とするとプレスリリースで発表している。
JBCF・アールビーズ主催チャレンジシリーズとは(資料より)
■チャレンジシリーズとは
1. サイクルスポーツの普及と発展を目的とする主旨賛同する大会によって構成する
2. シリーズの参加者はJBCFとアールビーズの運用するチャレンジランキングの対象となる
3. シリーズには国内すべての大会とサイクリストが参加できる
■チャレンジランキング(2020年10月提供開始予定)とは、
①ヒルクライムチャレンジランキング
②ロードレースチャレンジランキング
③タイムトライアルチャレンジランキング
④エンデューロチャレンジランキング
⑤完走回数に応じた「フィニッシャーチャレンジランキング」
⑥大会参加者間がレース当日までに競う「練習距離チャレンジランキング」
※①〜⑥の補足説明
①は大会ごとに定めたタイム分布によってランク付けする
②はロードレースとクリテリウムを対象とし、着順によってランク付けする
③は個人およびチームを対象とし、着順によってランク付けする
④はチームを対象とし、着順によってランク付けする
⑤は参加大会の完走回数によってランク付けする
⑥はRBSのアプリ「TATTA」を通じて提供する
■初年度対象大会(11月28日現在)
1月5日 もてぎサイクルマラソン(JBCF)
4月 伊吹山ドライブウェイヒルクライム(JBCF)
6月 富士山ヒルクライム(JBCF)
6月 Mt.富士ヒルクライム(アールビーズ)
9月 富士チャレンジ200(アールビーズ)
10月 八ヶ岳高原ヒルアタック(アールビーズ)
通年 タイムトライアルジャパン(アールビーズ)
■今後の計画
参加大会(種目)の拡大
ランキング提供の開始(2020年10月予定)
photo&text:Makoto.AYANO
この内容は、11月28日に各スポーツ関係者およびメディアを招いて都内で開催されたアールビーズの「日本全国DOスポーツ活性化プロジェクト」発表会のなかで、各競技団体との取り組みの一例として発表された。全国でロードレースを開催してきたJBCFとの共同事業により、ロードレースの普及・拡大、ひいてはサイクルスポーツ全体の発展を狙う。
Mt.富士ヒルクライムの運営、そして「ランナーズ」「トライアスロンJAPAN」、「FUNRIDE」などのメディアとランニング情報ポータルサイト&サービス「RUNNET」などを通じてスポーツ界で事業を展開してきた株式会社アールビーズが、全国の自治体と提携してスポーツを活性化させるプロジェクトを展開。スポーツ大会を主催する自治体や団体、個人などを支援していく「総額1億円サポート企画」の概要を発表。各企業や競技団体とも連携することにより、日本における様々なスポーツを活性化する方向性を明らかにした。この発表会にはアールビーズと連携する各自治体の首長や企画の選考委員として荻原次晴氏や増田明美氏らスポーツ各界の著名人らが出席。全日本実業団自転車競技連盟の理事長を務める片山右京氏も出席した。
そのなかで、他競技に先駆けた自転車競技への取り組みとして、アールビーズとJBCFが行う共同事業として、JBCFが主催する大会やMt.富士ヒルクライムなどのアールビーズ主催大会から選んだレースを「チャレンジシリーズ」としてシリーズ化し、共同開催していくことを発表した。
「チャレンジシリーズ」は、参加者やチームに対してレースの順位やタイムにより設定したランキングづけを行い、レースやイベントの付加価値を上げることを目的とする。今後シリーズへの参加大会も増やし、活性化を図ることでリーグの活性化、新規登録者の増加、大会とサイクルスポーツ人口の増加・拡大、社会的認知度を向上させていく狙いがあるという。
指定されたレースに出場することなどによって付けられる「チャレンジシリーズ」ランキングには、ヒルクライム、ロードレース、タイムトライアル、エンデューロなどの異なるレース種目それぞれによるものがあり、他にも完走回数に応じた「フィニッシャーチャレンジランキング」や、大会参加者間がレース当日までに競う「練習距離チャレンジランキング」などが提案された。現況ではJBCFとアールビーズが主催する7大会が対象となっているが、今後は提携する対象レースを増やしていくことでランキングの魅力や価値も高めていくことになる。
また、JBCFの大会運営ノウハウと「RUNNET」などアールビーズの基盤システムを融合した仕組みによる運営体制の「共通プラットフォーム」をつくることで、レース運営環境の整備も目指していく。
「底辺層の拡大と競技および競技人口の増加などサイクルスポーツ全体のレベルアップがツール・ド・フランスなどグランツールに出場する選手・チーム、オリンピックでのメダル獲得につながる」とするのは今年3月にJBCFが発表した「2021年新リーグ構想」の方向性と通じるもの。3月の時点では漠然としていたJBCFの構想が、アールビーズとの共同事業化により一歩前進することになりそうだ。
片山右京氏は次のように話す。「五輪開催を来年に控え、トラックやBMXなどでメダルの可能性もあるなか、ロードレースはツール・ド・フランスなど世界のレースをみたとき、正直言って苦戦を強いられる状況。この先、何をすべきか?と考えていたとき、古くはランナーズ時代からお世話になっているアールビーズ社に話をいただき、選手を強化するにもボトム(層)を広げることが大事という意見で一致した。JBCFでは2021年から新リーグを始めるタイミング。どんなスポーツにおいても日本は金メダルをとっている歴史があるのに、ロードレースがそうなれないことは無い。これからのこのスポーツの振興という局面で、アールビーズや地方自治体など各方面のいろいろな力を借りながら人材を育成し、選手を強化し、世界に通用する人材を送り出せる団体になりたい」
JBCFからは、この事業提携の目的について、国内サイクリストの増加(JBCF加盟登録者数の増加)、共催大会の拡充、日本人選手の競技力強化、大会開催地の活性化、国内サイクルチームの支援、パラサイクリングクラスの併催、自転車販売店との連携、e-Mobility(電動自転車)の拡大などの実現を目的とするとプレスリリースで発表している。
JBCF・アールビーズ主催チャレンジシリーズとは(資料より)
■チャレンジシリーズとは
1. サイクルスポーツの普及と発展を目的とする主旨賛同する大会によって構成する
2. シリーズの参加者はJBCFとアールビーズの運用するチャレンジランキングの対象となる
3. シリーズには国内すべての大会とサイクリストが参加できる
■チャレンジランキング(2020年10月提供開始予定)とは、
①ヒルクライムチャレンジランキング
②ロードレースチャレンジランキング
③タイムトライアルチャレンジランキング
④エンデューロチャレンジランキング
⑤完走回数に応じた「フィニッシャーチャレンジランキング」
⑥大会参加者間がレース当日までに競う「練習距離チャレンジランキング」
※①〜⑥の補足説明
①は大会ごとに定めたタイム分布によってランク付けする
②はロードレースとクリテリウムを対象とし、着順によってランク付けする
③は個人およびチームを対象とし、着順によってランク付けする
④はチームを対象とし、着順によってランク付けする
⑤は参加大会の完走回数によってランク付けする
⑥はRBSのアプリ「TATTA」を通じて提供する
■初年度対象大会(11月28日現在)
1月5日 もてぎサイクルマラソン(JBCF)
4月 伊吹山ドライブウェイヒルクライム(JBCF)
6月 富士山ヒルクライム(JBCF)
6月 Mt.富士ヒルクライム(アールビーズ)
9月 富士チャレンジ200(アールビーズ)
10月 八ヶ岳高原ヒルアタック(アールビーズ)
通年 タイムトライアルジャパン(アールビーズ)
■今後の計画
参加大会(種目)の拡大
ランキング提供の開始(2020年10月予定)
photo&text:Makoto.AYANO
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