9月14日から2日間の日程で開催されたマドリードチャレンジbyブエルタ。與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)も出場した2日間のステージレースが男子レースに先立ってマドリードの周回コースで完結した。初日の個人TTを制したリサ・ブレナウアー(WNTロータープロサイクリング)が総合優勝に輝いている。


5回目の開催を迎えたマドリードチャレンジbyブエルタは、その名の通りブエルタ・ア・エスパーニャ主催者Unipublicが手がけるマドリードを舞台にしたロードレース。初開催から3年間はワンデーレース、そして2018年から2日間のステージレースとして開催されている。

2019年大会は初日に9.3kmの個人タイムトライアルを行い、2日目にブエルタ最終ステージと同じマドリードの周回コースでロードレースを開催。2014年のタイムトライアル世界チャンピオンであるリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング)がマドリード西部ボアディージャ・デル・モンテでの「時間との戦い」を制した。

第1ステージで優勝を飾ったリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング)第1ステージで優勝を飾ったリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング) photo:Unipublic
第1ステージ ボアディージャ・デル・モンテ 9.3km(個人TT)
1位リサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング)0:12:52
2位ルシンダ・ブランド(オランダ、サンウェブ)0:00:04
3位ペニーレ・マティーセン(デンマーク、サンウェブ)0:00:13
4位カロルアン・カヌエル(カナダ、ブールスドルマンス)0:00:19
5位アンナ・プリフタ(ポーランド、トレック・セガフレード)0:00:20
32位與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ)0:00:52


大会スポンサーであるスペインのWNT社がサポートするドイツチームでリーダーを担うブレナウアーが、ルシンダ・ブランド(オランダ、サンウェブ)に4秒、ペニーレ・マティーセン(デンマーク、サンウェブ)に13秒のリードを持って迎えた最終ステージはスプリンター向き。しかし合計16周する5.8kmのT字型周回コースには2周ごとにスプリントポイントが合計7回設定され、それぞれ5秒、2秒、1秒というボーナスタイムが設定。フィニッシュラインでは15秒、10秒、5秒のボーナスタイムが与えられるため逆転の可能性を秘めていた。

総合2位ブランドが積極的にスプリントポイントを狙うが、リーダージャージを着るブレナウアーがタイムを奪い返す展開。休むタイミングのない断続的なアタック合戦が延々と続き、逃げという逃げが生まれないままレースは進行する。エーススプリンターのクロエ・ホスキング(オーストラリア)のために序盤から逃げを潰す役目を担った與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)は常に集団前方で展開した。

リーダージャージを着て最終ステージを走るリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング)リーダージャージを着て最終ステージを走るリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング) photo:Kei Tsuji
アタックに反応する役目を担った與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)アタックに反応する役目を担った與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ) photo:Kei Tsuji
積極的に集団前方で動く與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)積極的に集団前方で動く與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ) photo:Kei Tsuji
積極的に集団前方で動く與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)積極的に集団前方で動く與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ) photo:Kei Tsuji
マドリードに降り始めた雨によって落車が多発する中、勝負は大集団によるスプリントに。チームメイトたちにリードアウトされたホスキングがレティツィア・パテルノステル(イタリア、トレック・セガフレード)との接戦を制した。ブランドは最終スプリントでも4位に入る走りを見せたが、ブレナウアーが10秒差で総合優勝に輝いている。

「作戦はクロエ一本勝負。フォローをしっかりしながら逃げを潰し役割として多くの仕事をしました。アタックのフォロー、クロエのフォロー。最後まで安全に連れて行けるように。前半から前方でレースを展開し続けました」と語る與那嶺はトップと同タイム集団でフィニッシュした。

「中盤以降、雨で路面が濡れだし落車が多く、私も何度か目の前での落車を逃れながらの走り。安全な位置でレースを進めるのが難しいほど路面が滑りやすくて怖かったです。終盤、3名での逃げに乗りましたが、潰すのが目的なので申し訳ないけど『付き位置太郎』に。しばらくは先行しますがそのまま潰しました。最後、チームでフォローして、トレインを作って。あとはクロエがしっかりまとめました」と語る與那嶺はこれが今シーズン29レース目。日数にすると56日(世界3位)、距離にすると6291km(世界2位)ものレースをこなしている。総合でも24位に入った與那嶺はUCIポイントを5ポイント獲得している。

シベレス広場を駆け抜ける與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)らシベレス広場を駆け抜ける與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)ら photo:Kei Tsuji
ボーナスタイムを加算して挽回するルシンダ・ブランド(オランダ、サンウェブ)ボーナスタイムを加算して挽回するルシンダ・ブランド(オランダ、サンウェブ) photo:Kei Tsujiスプリントポイントでボーナスタイムを加算するリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング)スプリントポイントでボーナスタイムを加算するリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング) photo:Kei Tsuji
最終スプリントを制したクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ)最終スプリントを制したクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ) photo:Kei Tsuji
第2ステージ マドリード 98.6km
1位クロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ)2:20:31
2位レティツィア・パテルノステル(イタリア、トレック・セガフレード)
3位ロクサーヌ・フルニエ(フランス、モビスター)
4位ルシンダ・ブランド(オランダ、サンウェブ)
5位クリスティン・マジェラス(ルクセンブルク、ブールスドルマンス)
41位與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ)


第2ステージを制したクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ)第2ステージを制したクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ) photo:Kei Tsuji
総合優勝に輝いたリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング)総合優勝に輝いたリサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング) photo:Kei Tsuji
個人総合成績
1位リサ・ブレナウアー(ドイツ、WNTロータープロサイクリング)2:33:06
2位ルシンダ・ブランド(オランダ、サンウェブ)0:00:10
3位ペニーレ・マティーセン(デンマーク、サンウェブ)0:00:28
4位クリスティン・マジェラス(ルクセンブルク、ブールスドルマンス)0:00:35
5位エウジェニア・ブジャク(スロベニア、BTCシティリュブリャナ)0:00:36
24位與那嶺恵理(日本、アレ・チポッリーニ)0:01:09
text&photo:Kei Tsuji in Madrid, Spain