ツール・ド・北海道の第2ステージが帯広市から北見市までの171.8kmで行われ、6名の集団が逃げ切ってスティーヴン・バセットがステージ優勝。石橋学が2位に入った。4分差をフィニッシュ500m前で数秒差に迫る完璧な集団コントロールに守られたフィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)が総合首位を維持した。


ツール・ド・北海道2日目は、大雪山系の南に位置する帯広市から北上し、北海道北東部に位置する北見市までの171.8km。コースのおよそ中間点にある標高1137mの1級山岳・三国峠を越え、さらに標高1040mの2級山岳・石北峠を越える今大会のクイーンステージだ。

第2ステージのスタートラインに揃った3賞ジャージ第2ステージのスタートラインに揃った3賞ジャージ photo:Satoru Kato
第1ステージ終盤の単独逃げ切りにより、2位に29秒差をつけて個人総合首位に立つフィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ 以下NIPPO)。10秒未満の秒差の争いとなることが多いツール・ド・北海道では大差と言えるマージンを稼ぎ出した。この差を守りにいくのか、さらに攻めるのかが注目された。

朝から雨が断続的に降り続ける帯広市。スタート直前にやんだものの、路面の轍(わだち)に雨水が残る。しかしレースが北上していくと陽が差しはじめ、朝は霧が立ちこめていたという三国峠は視界が開けた状態になった。
曇天の下、士幌町の長い直線道路を一列で進むメイン集団曇天の下、士幌町の長い直線道路を一列で進むメイン集団 photo:Satoru Kato


ファーストアタックは武山晃輔(チーム右京)ファーストアタックは武山晃輔(チーム右京) photo:Satoru Kato岡本隼(愛三工業レーシングチーム)ら3人が抜け出し、さらに1人が加わる岡本隼(愛三工業レーシングチーム)ら3人が抜け出し、さらに1人が加わる photo:Satoru Kato

20km付近 4人の先頭集団を追う5名の第2集団20km付近 4人の先頭集団を追う5名の第2集団 photo:Satoru Kato30km過ぎ、先頭の4名に追走の5名が追いつく30km過ぎ、先頭の4名に追走の5名が追いつく photo:Satoru Kato

9名となった先頭集団9名となった先頭集団 photo:Satoru Kato

ばんえい競馬の帯広競馬場をスタート。帯広市郊外でリアルスタートが切られると、アタック合戦の中から岡本隼(愛三工業レーシングチーム)スティーブン・バセット(ワイルドライフジェネレーシション・プロサイクリングP/BMAXXIS)を含む4人が抜け出す。さらに増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)、木村圭佑(シマノレーシングチーム)を含む5名が追走集団を形成。「イーブンペースで追っていたら前との差が開いてしまった」と石橋が言うように、時間をかけながらも30kmを過ぎたところで先頭集団に合流する。

初山翔と伊藤雅和の後ろに山岳賞のジョアン・ボウ・カンパニーと、総合首位のフィリッポ・ザッカンティが続く初山翔と伊藤雅和の後ろに山岳賞のジョアン・ボウ・カンパニーと、総合首位のフィリッポ・ザッカンティが続く photo:Satoru Kato
三国峠への登りを行くメイン集団三国峠への登りを行くメイン集団 photo:Satoru Kato
最大で4分30秒差まで開いたメイン集団は、リーダージャージを着るザッカンティのNIPPOが5人全員でコントロール。70kmを過ぎて三国峠への登りに入ると、2分40秒まで差を詰めてくる。

一方9人となった先頭集団では、三国峠の頂上を石橋が先頭で通過。その後125.9km地点の石北峠に向かう登りでバラけ、石橋、増田、ロビー・ハッカー(チーム右京)、セバスチャン・バーウィック(セントジョージコンチネンタル・サイクリングチーム)の4名が先行する。石橋が再び頂上を先頭通過して下りに入ると、遅れていたバセットとライアン・カヴァナー(セントジョージコンチネンタル・サイクリング)の2名が追いつき、6名の先頭集団が再構成される。

石北峠のKOMは石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が先頭通過石北峠のKOMは石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が先頭通過 photo:Satoru Kato140km付近 リーダージャージのフィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)自らメイン集団の先頭を引く140km付近 リーダージャージのフィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)自らメイン集団の先頭を引く photo:Satoru Kato

二つのKOMをクリアして6名に絞られた先頭集団二つのKOMをクリアして6名に絞られた先頭集団 photo:Satoru Kato残り30kmを切って、キナンサイクリングチームとマトリックスパワータグがメイン集団のペースアップに加勢残り30kmを切って、キナンサイクリングチームとマトリックスパワータグがメイン集団のペースアップに加勢 photo:Satoru Kato

下りきってなおNIPPOがコントロールするメイン集団は、先頭集団との差を2分以内に詰める。残り30kmを切るとキナンサイクリングチームとマトリックスパワータグが加勢。トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)やフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が牽引し、残り10kmを切ったところで1分未満まで差を縮める。

残り500mのストレートに現れた先頭集団 直後にメイン集団が迫る残り500mのストレートに現れた先頭集団 直後にメイン集団が迫る photo:Satoru Kato
スティーブン・バセット(ワイルドライフジェネレーション・プロサイクリングP/BMAXXIS)がステージ優勝スティーブン・バセット(ワイルドライフジェネレーション・プロサイクリングP/BMAXXIS)がステージ優勝 photo:Satoru Kato
第2ステージ 表彰式第2ステージ 表彰式 photo:Satoru Kato残り500mの左直角コーナーに先頭集団の6名が現れ、直後にメイン集団が続く。しかしロングスパートを仕掛けたバセットがひとり抜け出した状態。スプリントする後続をよそに、数十mを残してガッツポーズを繰り出す余裕を見せた。バセットより先に仕掛けたと言う石橋が2位。メイン集団は8秒差でフィニッシュし、ザッカンティは総合首位を守った。

優勝したバセットは今年のアメリカ選手権2位.4月にはUCI2.2クラスのステージレースで総合優勝している実力の持ち主。表彰式でバセットは、「僕の曽祖父は1930年代に日本からアメリカに渡ってきた。僕のルーツのある日本で勝てて本当に嬉しい」と語った。

2位は石橋学(チームブリヂストンサイクリング)2位は石橋学(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato2位の石橋は「タイム差がついてしまっていたので今日は自由に攻撃して、可能なら総合順位のジャンプアップもしたいと考えていた。同じように考えていたブリッツェンの増田さんも乗ってきて、良いメンバーの追走に乗れたと思った。

山岳賞を2回取ったが、誰も取る気がなさそうだったので最初の三国峠を先頭通過し、次の石北峠も取れるものならと先頭通過した。下りで6人になって、このまま行こうという雰囲気だったのでローテーションを回していたが、ラスト2kmあたりから牽制が始まった。そこでアタックしたら後ろが止まって、カウンターでバセット選手が行っても誰も追わなかったので、自分もそのまま踏み続けて2位に入った。

ステージレースでUCIポイント圏内でフィニッシュしたことは今まであまりないので、予想外の結果で嬉しい。明日も今日のような走りをしたい」と、コメントした。


個人総合首位をがっちり守ったフィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)個人総合首位をがっちり守ったフィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) photo:Satoru Kato第1ステージ同様に一時は4分以上の差がついたが、フィニッシュ直前までに数秒差に詰めるというNIPPOの完璧な集団コントロールによりザッカンティの総合首位を守った。

明日の第3ステージはホットスポット2回を経て2級山岳の北見峠を越える182km。コースの難易度は第2ステージまでより低くなるとは言え、勝負は下駄をはくまでわからない。
ツール・ド・北海道2019 第2ステージ 帯広市-北見市 結果(171.8km)
1位スティーブン・バセット(アメリカ、ワイルドライフジェネレーションプロサイクリングP/B MAXXIS)4時間29分59秒
2位石橋 学(チームブリヂストンサイクリング) +6秒
3位ライアン・ガヴァナー(オーストラリア、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)+7秒
4位ロビー・ハッカー(オーストラリア、チーム右京)+8秒
5位増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
6位セバスティアン・バーウィック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル・サイクリングチーム)
7位クレイグ・ウィギンス(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル・サイクリングチーム)
8位レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京)
9位ファンホセ・ロバト・デル・ヴァレ(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
10位孫崎大樹(チームブリヂストンサイクリング)
個人総合時間順位(第2ステージ終了時)
1位フィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)8時間27分30秒
2位サミュエル・クローム(オーストラリア、チーム右京)+29秒
3位ヌル・アミル・ファルクディン・マズキ(マレーシア、トレンガヌ INC. TSG サイクリングチーム)+31秒
4位山本元喜(キナンサイクリングチーム)+35秒
5位ホセ・ビセンテ・トリビオ・アルコレア(スペイン、マトリックスパワータグ)
6位徳田 優(チームブリヂストンサイクリング)
ポイント賞(第2ステージ終了時)
1位スティーブン・バセット(アメリカ、ワイルドライフジェネレーションプロサイクリングP/B MAXXIS)26p
2位フィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)25p
3位サミュエル・クローム(オーストラリア、チーム右京)20p
山岳賞(第2ステージ終了時)
1位ジョアン・ボウ・カンパニー(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)23p
2位山本元喜(キナンサイクリングチーム)19p
3位石橋 学(チームブリヂストンサイクリング)17p
チーム総合成績(第2ステージ終了時)
1位NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ25時間25分10秒
2位チーム右京+1分31秒
3位キナンサイクリングチーム
text&photo:Satoru Kato
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