4月下旬に入り、ドーピング陽性報道が相次いでいる。トーマス・フライ(スイス、BMCレーシングチーム)がEPO陽性、マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)がコカイン陽性、そしてリー・フーユー(中国、レディオシャック)がクレンブテロール陽性。いずれも暫定的に出場停止処分を受けている。

トーマス・フライ(スイス、BMCレーシングチーム)トーマス・フライ(スイス、BMCレーシングチーム) photo:Cor VosBMCレーシングチームがプレスリリースで伝えたところによると、ドーピング検査で採取されたトーマス・フライ(スイス)のAサンプルから禁止薬物EPO(エリスロポエチン)が検出された。チームは即座にフライを出場停止に。Bサンプルの結果が待たれている。フライはジロ・デル・トレンティーノ第2ステージで強豪に混ざって9位でゴールし、総合6位につけていた。

リー・フーユー(中国、レディオシャック)リー・フーユー(中国、レディオシャック) photo:Cor Vosまた、UCI(国際自転車競技連合)がプレスリリースで伝えたところによると、セッティマーナ・ロンバルダ期間中の3月31日に行なわれたドーピング検査で、マッティア・ガヴァッツィ(イタリア)の尿サンプルからコカイン成分が検出。暫定的に出場停止状態にされた。ガヴァッツィは同大会でステージ優勝を飾っていた。

そしてもう一人、レディオシャックに所属するリー・フーユー(中国)も出場停止状態に。3月23日に開催されたドワーズ・ドア・フラーンデレンで採取されたリーの尿サンプルから、禁止薬物のクレンブテロール(気管支拡張剤)が検出。レディオシャックはプレスリリースの中で「チームは事態を重く見ている。選手の権利を尊重するが、Bサンプルが陽性の場合、当該選手を直ぐさまチームから除名する」との見解を示している。

いずれの選手も、Bサンプルの再検査を要請することになるだろう。Bサンプルの結果判明後、それぞれの国の自転車競技連盟が、各選手の処分を決定する。

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos