フランスを拠点にMTBワールドカップなどに参戦している山本幸平(チームブリヂストン・アンカー)がスペインのシリーズ戦で今シーズン初優勝を飾った。また、エリート女子の片山梨絵(スペシャライズド)は初日のタイムトライアルで優勝し、クロスカントリーレースで2位に入った。

以下は山本幸平本人によるレポート。

最前列でスタートを切る山本幸平(チームブリヂストン・アンカー)最前列でスタートを切る山本幸平(チームブリヂストン・アンカー) photo:Team Bridgestone ANCHOR初めてスペインのシリーズ戦へ参加して来ました。UCU2カテゴリーのレースでしたが、意外とスペイン人が多くて、僕たち日本人を大歓迎してくれました。しかしながら、いざレースになると、ここはスペインだってことを思い知らされた・・・

今回の会場はスペインのフリクスという町。フランスのマルセイユからは750kmぐらい。少し気軽に行くって感じではなかったが、世界ランキングを上げるために、このレースを選択したのだ。

表彰台に登った山本幸平(チームブリヂストン・アンカー)表彰台に登った山本幸平(チームブリヂストン・アンカー) photo:Team Bridgestone ANCHORレースは、5周回でシングルトラックとジープロードが半々くらいで高低差は少なく、かなりのスピードコースでした。

世界ランキング順で呼ばれて、1番目コール(4月18日現在46位)。スタートを待っている時もスペイン語は聞きなれない。5分後って言われて、すぐに3分後って言われて、そして、すぐ1分!!時間感覚おかしいよ~って思いながらスタート。

スタート練習も多くしているので、先頭で進む事が出来た。その後、先頭パックが形成されて、5人くらいで進んだと思う。1周目からスペインのレースだな~って感じさせられた。登り区間になると皆が元気になって、平坦や下りは休み気味で走るスタイルみたい。

このスタイルは自分にはあっていなくて、あ~辛いって思った。登りに入るとインターバルが掛かり、身体に負担が大きく感じた。しかし、これも考えよう。2周目に入ると逆に自らペースアップ!平坦も下りも!!これによってスペイン人を休ませないようにしたのだ。

3周目に入り2周目ペースアップした分、きつかったので、少し後退して5番手くらいで進んだ。するとスペイン人同士が会話をして、僕がアタックして捕まったと同時にアタックがあって、僕が前を追わないといけない状況になる。まさにロードレースだね。でも、こんなことで、負けるわけには行かないので、冷静に走っていた。

4周目に入る目前の登り区間で、アタックが掛かり5番手で走っていたので、前に行けず間隔が開いてしまったが、ここも冷静に余裕を持って進める事が出来た。今回は冷静な状況判断ができて、追い込み続ける事が出来た。先頭2人に追いつき少し様子見をした。って言うけど、結構ペース早くてギリギリ追いついたって感じだった。

ラスト1周へ入る。この時点で先頭は自分を含む3人一つ目の登り区間で一人が脱落して2人勝負になる。お互い良いペースで走っていきゴールを目指す。コーチのヴィクターからスプリントに持って行けといわれるが、スプリントで勝つのは好きではない。だから、最後の最後の登り区間でアタックをした。

常にペダリングに力を加えて行き、自転車が進むのを感じながら追い込んだ。ラストの下りも冷静に追い込み今年初の優勝が出来た!

世界ランキングを上げることが出来た事も嬉しいが、展開があって、そこの駆け引きで優勝出来た事も良い経験となり、次に繋がるレースになりました。今週のワールドカップ開幕戦イギリスが楽しみです。今やってきている事を、表現して行き、レースで感じられる身体の反応をもっと知りたいです。これからも応援宜しくお願い致します。

エリート男子
1位 山本幸平(チームブリヂストン・アンカー)      1h39'00"
2位 マルク・トライテル(スペイン)             +06"
3位 ダビド・ロサーノ(スペイン)             +1'14"
4位 イスラエル・ヌニェス(スペイン)         +2'06"
5位 ホセ・ベタル(スペイン)               +2'12"

エリート女子
1位 マーガ・フリャナ(スペイン)            1h30'09"
2位 片山梨絵(スペシャライズド)             +1'57"
3位 アンナ・ビジャル(スペイン)             +7'08"

text&photo:Team Bridgestone ANCHOR

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