富士スピードウェイにて6月28日(土)に開催された全日本ロード女子エリート+U23は、5周目にアタックした與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)が残り周回を独走し4連覇、同タイトル5勝目を達成した。追走集団は3名のスプリントを制した金子広美(イナーメ信濃山形)が2位、樫木祥子(team iluminate)が3位に入った。



牧瀬、與那嶺、金子の昨年度トップ3が集団の一歩前に並ぶ牧瀬、與那嶺、金子の昨年度トップ3が集団の一歩前に並ぶ photo:Makoto.AYANO
スタートした女子エリート+U23スタートした女子エリート+U23 photo:Satoru Kato
小雨の降るなか13時15分にスタートした女子エリート+U23。序盤は2名3名と細切れに後方で選手が遅れつつも集団のまま中盤まで推移する。唐見実世子(弱虫ペダルレーシングチーム)ら数人の選手が引き、2周目の最終コーナーまで1つのまま推移する。しかしここで集団から1人の選手がアタック。それに反応した與那嶺がカウンターアタックで前へ出ると、すかさず金子らがチェック。このアタックで集団は棒状に伸びた隊列となりホームストレートを抜けていく。

9人に絞られた先頭集団9人に絞られた先頭集団 photo:Satoru Kato第2集団を牽引する石上夢乃(鹿屋体育大学)第2集団を牽引する石上夢乃(鹿屋体育大学) photo:Satoru Kato

3周目に入ると先頭集団は與那嶺、金子らを含む8名ほどに絞り込まれ、ここに2名が加わり最大10名の逃げが形成された。新たに出来た第2集団には唐見、西加南子(LUMINARIA)、梶原悠未(筑波大学)、石上夢乃(鹿屋体育大学)と言った選手たちが取り残され、これを追う展開に。

前を行くグループとこの集団との差はたちまち1分にまで開いた。さらにそこからこぼれた選手により、30秒ほど後方にも3つ目の集団が出来た。先頭集団のメンバーは與那嶺恵理、金子広美、樫木祥子、牧瀬翼、上野みなみ(Ciel bleu 鹿屋)、中井彩子(U.V.C.A. Troyes)、福田咲絵(慶應義塾大学)、伊藤優以(Team ZERO FRONTIER)、手塚悦子(IMEレーシング)の9名。この周回が終わる前に1人が脱落している。

5周目の中盤にアタックした與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)5周目の中盤にアタックした與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ) photo:Kei Tsuji
この後ローテーションしながら淡々とペースを刻んでいた先頭集団だが、5周目のグランドスタンド裏へ向かう上りで與那嶺が攻撃すると、たまらず集団が分裂する。金子らが追いすがるも、上りきったところで約10秒の差がつき、そのまま差を開いていく。この攻撃で上野は追走グループからも脱落した。

逃げる與那嶺を追う6人の追走グループ逃げる與那嶺を追う6人の追走グループ photo:Makoto.AYANO
與那嶺を追う集団は7名。計測するごとに14秒、20秒と徐々に差がつき、この周回を終える頃には40秒まで開いた。唐見らのいる第2集団は前後の選手を取り込み人数を増やしながら、6周目には19名ほどに膨らんだ。

上位集団にU23の選手はおらず、このカテゴリーの争いは、梶原や石上がいるこの集団に絞られた。與那嶺と金子ら第2集団との差はコントロールライン通過時に1分44秒差。唐見らの第3集団はすでに5分以上の遅れを喫した。
8周目には前半の段階で中井が追走集団からドロップし、追走は6名に。この周回のラップで19分50秒と與那嶺が前周回から40秒程タイムを落とすも、追走集団のペースも上がらず差は3分7秒とむしろ開くこととなった。

レース終盤、與那嶺恵理を追う牧瀬翼、樫木祥子、金子広美の3名レース終盤、與那嶺恵理を追う牧瀬翼、樫木祥子、金子広美の3名 photo:Satoru Kato
9〜10周回の間の上りでは金子が幾度かペースアップを図り、追走集団を活性化。その度に手塚が遅れを見せるも平坦で再び追いつくと言う展開が繰り返された。これに代わり10周目の上りで牧瀬が仕掛けると、ついに手塚、伊藤、福田の3名が脱落。第2集団は牧瀬、金子、樫木の3人に絞られた。

與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)が優勝與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)が優勝 photo:Satoru Kato
余裕たっぷりの独走でフィニッシュした與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)余裕たっぷりの独走でフィニッシュした與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ) photo:Makoto.AYANOこのアタック合戦で與那嶺との差は一時2分43秒まで詰まったが、それもここまで。その後は再び與那嶺が後続を引き離し、12周目を終える頃には3分50秒の差をつけ、最終周へ。

そのままの差を保ったまま最後の直線に単独で表れた與那嶺は、他を寄せ付けぬ走りを披露しガッツポーズを繰り返しながら独走フィニッシュ。全日本ロード5勝目を決め、連勝記録も4に伸ばした。

追走3名の最後の争いは、金子と樫木がアタックを掛け合うも決定的なものとはならず、3人のまま最終コーナーの上りを金子を先頭に立ち上がる。ホームストレートに入り牧瀬が最初にスプリントをかけると、樫木がこれに反応、金子が追いすがる。樫木が先行するが追い込んだ金子がわずかに先着し、2位に。3位に樫木、4位に牧瀬。このグループと與那嶺とは最終的に3分47秒差がついた。

2位争いのスプリントは金子広美(イナーメ信濃山形・左)2位争いのスプリントは金子広美(イナーメ信濃山形・左) photo:Satoru Kato
與那嶺から9分以上離れた後方集団では梶原悠未が石上夢乃に先着し、U23の全日本ジャージを手にした。


優勝 與那嶺恵理コメント

女子エリート 表彰式女子エリート 表彰式 photo:Satoru Kato
與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)が後方を伺いながらペースアップする與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)が後方を伺いながらペースアップする photo:Makoto.AYANO今回ももちろん全日本タイトルを獲るために帰ってきました。序盤から展開を自ら作って仕掛けると言うのがプランでした。まず2周目が終わるところで誰かアタックしたのでそこでカウンターアタックして、そこで10人になったので、その後は2周ごとに自分で展開を作って徐々に減らして行こうという作戦でした。4周目が終わる時のホームストレートのところでは一瞬止まって、チームカーから「お前次どこで行くんだ」と聞かれたので「次の周行きますよ」と伝えました。

ただ、5周目から思ったより早く1人になってしまって、後ろを待つ選択肢もあったんですが「いいや、もう行っちゃえ」と思って、そこは自分の判断でアタックして人数減らしていくというプランを実行しました。独走中はタイム差が開いたりと微妙だったのですが、あちらがどういう走りをしているかは無線も無くわからなかったので、最後差が縮まってきた時のことも考えて、最後までもつペースでということだけを考えて走っていました。

今後の目標はワールドツアーでのトップ10。展開によっては表彰台を狙っているんですが、その前にチームの仕事があって強いエースもいるので、そのために働きながら、チャンスが回ってきたときに狙える準備を常にしています。

與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)のチームカーはダットサンの1960年代産ブルーバード與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)のチームカーはダットサンの1960年代産ブルーバード photo:Makoto.AYANOオリンピックに向けては、その前にもたくさんレースがあり、大きなレースもあるので、ヨーロッパでシーズン通してちゃんと走れるようにして、そこからオリンピックを狙えるコンディションになると思います。常に最前線で闘えるように、いつも自分で試行錯誤しています。

ジャージのお披露目はジロ(・ローザ)なんですけど、去年から着ているのでデザインは変わらないと思います。ジロはチームにイタリア人クライマーのエースがいるので、みんなで彼女で行こうという話になっています。私は上りでのサポートを求められるので、出来るかぎり彼女のそばで走ることができればと思っています。

2位 金子広美 コメント

樫木、牧瀬、金子の3位争いが激しさを増す樫木、牧瀬、金子の3位争いが激しさを増す photo:Makoto.AYANO
2位争いのスプリントは金子広美(イナーメ信濃山形)が獲る2位争いのスプリントは金子広美(イナーメ信濃山形)が獲る photo:Makoto.AYANO3人のスプリントになることになって、『どうしよう』という気持ちでした。2位になれたのは驚きです。

與那嶺さんに着いて行きたかったんですが、大きく間が空いてしまって、無理でした。追走6人になったんですが、人数が多くてもうまくローテーションが回らず、協調体制はとれませんでした。まったりしてしまったので、上りでペースを上げて一人づつでも、と人数を減らしていきました。

昨年と同じ2位。もう一つ順位を上げたいのですが、差は大きいですね。與那嶺さんはすごい選手です。

3位 樫木祥子 コメント

追走グループは樫木、牧瀬、金子の3人に絞られた追走グループは樫木、牧瀬、金子の3人に絞られた photo:Makoto.AYANO
最後は3人での2位争いになり、自分のなかではこの3人ならスプリントは私のものだと思っていたんです。上りでは牧瀬さんと金子さんの2人が登りで上げてもちぎれずに着いていけたから、後はスプリントに備えていました。今まで一緒に合宿した牧瀬さんがいちばん脚があることが分かっていたので、彼女の後ろを取ってスプリントすれば大丈夫だと思っていたんです。そのとおり200m切ってから行ったらちょっと早すぎて最後にタレてしまった。

8位フィニッシュの梶原悠未(筑波大学)が女子U23トップとなった8位フィニッシュの梶原悠未(筑波大学)が女子U23トップとなった photo:Makoto.AYANO150m前まで待てば良かったと反省です。あの3人ならスプリント力は私がいちばんあるはずだったのに...。2周めにペースが上がったときに脚を使ってしまっていたので、それが響いてしまったのかも。でも、今まで3回6位になってきて、ようやく初めての表彰台です。そこ嬉しいですね。今までずっと影が薄い感じだったので、これでようやく名前を覚えてもらえるでしょうか(笑)。

この後の予定は9月にイタリア・トスカーナのレース、フランスの7日間のステージレース、そしてついにUCIワールドツアーのツアー・オブ・グワンシーに出場できることが決まったのでとても張り切っています。
女子エリート+U23 結果(10.8kmx13周=140km)
1位與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)4時間19分42秒
2位金子広美(イナーメ信濃山形)+3分47秒
3位樫木祥子(team iluminate)
4位牧瀬翼(IKEUCHI EXIT)
5位伊藤優以(Team ZERO UNO FRONTIER)+4分15秒
6位福田咲絵(慶應義塾大学)5分50秒
7位手塚悦子(IMEレーシング)6分32秒
8位梶原悠未(筑波大学)12分39秒
9位唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)12分41秒
10位石上夢乃(鹿屋体育大学)13分16秒
text: Yuichiro Hosoda
photo: Makoto AYANO, Kei Tsuji, Satoru Kato
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