UCI(国際自転車競技連盟)は、4月15日、トレック・セガフレードに所属するヤルリンソン・パンタノ(コロンビア)のレース外アンチドーピング検査で採取されたサンプルからEPO(エリスロポエチン)の陽性反応が出たことを発表した。UCIとチームはパンタノに暫定的な出場停止処分を与えている。


ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、トレック・セガフレード)ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、トレック・セガフレード) photo:CorVos
UCIの発表によると、UCIの委任を受けた独立機関であるCADF(自転車アンチドーピング機構)が2019年2月26日に行ったレース外アンチドーピング検査で、パンタノの検体からEPOの「AAF(違反が疑われる分析報告)」が検出。UCIのアンチドーピング規約に則って暫定的な出場停止状態に置かれたパンタノはBサンプルの再検査を要請する権利を持つ。2月26日と言えば、パンタノが2月22日から24日までフランスで開催されたツール・デュ・オーヴァールを終え、3月10日のパリ〜ニース出場を控えていたタイミングにあたる。

パンタノは2012年にUCIプロコンチネンタルチームのチームコロンビアでプロ入りし、2015年から2年間IAMサイクリングに所属。2017年から現在のトレック・セガフレードに籍を置いている。1988年11月19日生まれの30歳で、身長173cm/体重61kgという小柄な身体を生かした登坂力を武器にこれまで2016年ツール・ド・フランスでステージ優勝、同年ツール・ド・スイス総合4位、2017年コロンビア選手権タイムトライアル優勝などの成績を収めてきた。ツールでは2015年と2016年に総合19位に入っており、2019年はジロ・デ・イタリアへの出場を予定していた。


およそ1年ぶりに自身の表彰台に立ったヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、トレック・セガフレード)およそ1年ぶりに自身の表彰台に立ったヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、トレック・セガフレード) photo:CorVos
トレック・セガフレードはすぐさま声明を発表。その中で以下のようにコメントしている。「私たちのライダーの一人、ヤルリンソン・パンタノのレース外検査からAAFが検出されたことに深く失望している。チームの『ゼロトレランス(小さなことも徹底的に罰する)』ポリシーに従って、彼を即座に出場停止状態にした。私たちは所属選手やスタッフに高い倫理基準を求めている。今後、詳細が判明次第、すぐに発表を行う」。

また、2月27日行われたレース外アンチドーピング検査では、3月のツール・ド・台湾で山岳賞を獲得したウィルマル・パレデス(コロンビア、マンサナポストボン)からもEPOの陽性反応が検出。ブエルタ・ア・サンフアンで山岳賞を獲得したダニエル・サモラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ビルゲン)もEPO陽性が発覚しており、南米選手のドーピング違反が相次いでいる。

トレック・セガフレード所属選手のドーピング違反は、2017年6月27日のレース外アンチドーピング検査で発覚したアンドレ・カルドソ(ポルトガル)のEPO陽性以来となる。カルドソは2018年11月に4年間の出場停止が確定している。

text:Kei Tsuji
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