折り返しを迎えたツール・ド・ランカウイ5日目は序盤から超高速で進み、最後は集団スプリントで決着。マッテオ・ペルッキ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)が今季1勝目を挙げた。



準備を整える総合首位のベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング)準備を整える総合首位のベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング) (c)www.ltdlangkawi.myタンジュン・マリムの街でスタートを待つ選手たちタンジュン・マリムの街でスタートを待つ選手たち (c)www.ltdlangkawi.my


マラッカ海峡沿いに北上を続けるツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)も早5日目。タンジュン・マリムからタイピンを目指す200kmコースはほぼ平坦基調で、183km地点に登坂距離900mの3級山岳が設定されているのみというスプリンターステージは、超ハイスピードな展開で幕開けた。

逃げを狙う選手たちが淀みなくアタックを続けたことでメイン集団が高速化し、1時間以上にも渡り平均スピード50km/h近くで駆け抜ける。あまりの速さに集団が3つに分裂し、一時総合首位のベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング)を含む17名が先行する場面もあったが一つにまとまり、60km過ぎから8名が逃げたことでようやく落ち着きを取り戻した。

内間康平(チーム右京)と入部正太朗(日本ナショナルチーム)が入った8名のエスケープ内間康平(チーム右京)と入部正太朗(日本ナショナルチーム)が入った8名のエスケープ (c)www.ltdlangkawi.my
ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア)をアシストするチームサプラサイクリングベンジャミン・ダイボール(オーストラリア)をアシストするチームサプラサイクリング (c)www.ltdlangkawi.my
内間康平(チーム右京)と入部正太朗(日本ナショナルチーム)が入ったエスケープは、ペースを緩めたメイン集団から2分台のリードを得て逃げ続ける。ダイボールのアシスト役としてローテーションに加わらなかったクリスティアン・ライレナウ(モルドバ、チームサプラサイクリング)が残り15kmでアタックしたことで協調が崩れ、入部とパオロ・シミオン(イタリア、バルディアーニ・CSF)が1分リードで集団から逃げる形となった。

しかし入部とシミオンの先行はスプリントに向けて加速する集団に捉えられ、最後の3級山岳で遅れたアンドレア・グアルディーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)を欠いたスプリンター勢が勝負を繰り広げる。クイック・ブレーク(オーストラリア、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)を抑えたマッテオ・ペルッキ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)が勝利し、2位に終わった一昨日の借りを返した。

マッテオ・ペルッキ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)とクイック・ブレーク(オーストラリア、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)が横一線でスプリントマッテオ・ペルッキ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)とクイック・ブレーク(オーストラリア、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)が横一線でスプリント (c)CorVos
集団スプリントを制したマッテオ・ペルッキ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)集団スプリントを制したマッテオ・ペルッキ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) (c)CorVos
ツール・ド・ランカウイ2019第5ステージ トップスリー表彰ツール・ド・ランカウイ2019第5ステージ トップスリー表彰 (c)CorVos
ダイボールら総合勢は危なげなく集団内フィニッシュし、増田成幸(日本、日本ナショナルチーム) も総合5位をキープしている。
ツール・ド・ランカウイ2019第5ステージ結果
1位 マッテオ・ペルッキ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) 4h27'11"
2位 クイック・ブレーク(オーストラリア、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)
3位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、フロイズ・プロサイクリング)
4位 モハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
5位 ミカエル・ブレシアーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
個人総合成績
1位 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング) 21h52'53"
2位 エルナン・アギーレ(コロンビア、インタープロサイクリングアカデミー) +27"
3位 キーガン・スワーブル(アメリカ、フロイズ・プロサイクリング) +50"
4位 ヴァディム・プロンスキー(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) +1'05"
5位 増田成幸(日本、日本ナショナルチーム) +1'29"
ポイント賞
1位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、フロイズ・プロサイクリング) 58pts
2位 モハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム) 42pts
3位 パオロ・シモン(イタリア、バルディアーニ・CSF) 33pts
山岳賞
1位 アンガス・リヨンズ(オーストラリア、オリヴァーズリアルフード) 47pts
2位 マーカス・カーリー(オーストラリア、チームサプラサイクリング) 25pts
3位 エルナン・アギーレ(コロンビア、インタープロサイクリングアカデミー) 24pts
チーム総合成績
1位 フロイズ・プロサイクリング
2位 チームサプラサイクリング
3位 ヴィノ・アスタナモータース
text:So.Isobe
photo:CorVos