ツール・ド・とちぎの第2ステージが、矢板市の周回コースで行なわれ、集団スプリントを制したマリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー)が優勝。僅差の3位に黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング)が入った。個人総合首位は、オールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)に移った。



雪が残る那須連山をバックに走る集団雪が残る那須連山をバックに走る集団 photo:Satoru Kato
スタート前に披露された「野州 轟一番太鼓」のパフォーマンススタート前に披露された「野州 轟一番太鼓」のパフォーマンス photo:Satoru Kato寒い中、コースサイドを埋め尽くす観客寒い中、コースサイドを埋め尽くす観客 photo:Satoru Kato

ツール・ド・とちぎ2日目は、宇都宮市の北に位置する矢板市での第2ステージ。「道の駅やいた」をスタート/フィニッシュとする周回コースでのロードレースだ。1周14.8kmのコースは、丘越えのようなアップダウンと曲がりくねった道が続く前半と、車1台分ほどの道幅で長い直線が続く後半の組み合わせ。レースは8周回118.4km。途中、3級山岳の山岳賞と、コントロールラインでのポイント賞がそれぞれ3回設定される。

この日は朝から雲が広がり、那須連山から吹きおろす冷たい風が吹き続ける中でのレースとなった。最高気温は10℃に達せず、前日の暖かさがウソのような気候だ。

「道の駅やいた」前を通過する集団「道の駅やいた」前を通過する集団 photo:Satoru Kato
リアルスタート後、長く伸びる集団リアルスタート後、長く伸びる集団 photo:Satoru Katoリーダーチームのチーム・サプラ・サイクリングがレース中盤にかけてコントロールリーダーチームのチーム・サプラ・サイクリングがレース中盤にかけてコントロール photo:Satoru Kato

長めのパレード走行ののちリアルスタートが切られると、アタックが繰り返されて集団は伸縮を繰り返す。一時リーダーチームのチーム・サプラ・サイクリングが集団コントロールに入るが、完全に主導権を握るチームがないままレースは中盤へ。

13名の逃げ集団13名の逃げ集団 photo:Satoru Kato
4周目、2回目の山岳賞に向けて岡篤志(宇都宮ブリッツェン)とゴン・ヒョソク(LXサイクリングチーム)の2人が抜け出すと、メイン集団から次々とブリッヂがかかり、13名の逃げ集団が形成される。この中には、リーダージャージのベンジャミン・ダイボール(チーム・サプラ・サイクリング)、総合2位のオールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)、チェン・キンロ(HKSIプロサイクリングチーム)、ロビー・ハッカー(チーム右京)、アレクセイス・サラモティンス(インタープロサイクリングアカデミー)ら強力なメンバーが含まれた。

およそ各チームが1人ずつ逃げ集団に送り込んだこともあり、メイン集団との差は一気に2分30秒まで開く。

7周目 チーム右京を先頭に逃げ集団を追うメイン集団7周目 チーム右京を先頭に逃げ集団を追うメイン集団 photo:Satoru Kato
残り2周となる7周目に入ると、チーム右京が逃げ集団の追走を開始。タイム差を一気に1分未満まで縮める。逃げ集団では、栃木県出身の石原悠希(インタープロサイクリングチーム)らが抵抗を見せるが、最終周回の8周目に入るまでに全ての逃げが吸収される。

その後は各チーム共スプリント勝負に向けての位置取り合戦が始まり、スプリンターを揃えるサルカノ・サカリヤ・BBチームが集団を牽引して残り3kmを通過する。

道幅いっぱいに広がっての集団スプリント道幅いっぱいに広がっての集団スプリント photo:Satoru Kato
マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー:写真左から2人目)が第2ステージ優勝マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー:写真左から2人目)が第2ステージ優勝 photo:Satoru Kato
残り300mのホームストレート、道幅いっぱいに広がって大混戦のスプリントを制したのは、マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー)。2位にレイモンド・クレダー(チーム右京)、3位に黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング)が入った。

第2ステージ表彰式第2ステージ表彰式 @3rdTdTポイント賞は第2ステージ優勝のマリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー)ポイント賞は第2ステージ優勝のマリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー) photo:Satoru Kato

ボグダノヴィッチは、「13名の逃げ集団が2分以上先行していたから、これで今日は決まったと思っていた。でもチーム右京が追走してくれたおかげで逃げを吸収し、今日は勝てるという自信が湧いてきた。良い結果になって良かった」と、ステージ優勝を喜ぶ。

一方、僅差の3位になった黒枝は「13名の逃げを吸収出来たので、自分のスプリントで勝負するようにチームがまとまってくれた。残り1kmでブリッツェンとシマノの列車が仕掛けていったのを見て、まだ早いと思ったので後ろで待機していた。

サルカノのアフメット・オルケンがスプリントに強いと聞いていたのでマークしつつ、残り500mで集団が一瞬緩んだようになったので、そこからスプリントに入った。ちょっと早かった気もしたけれど、なんとか3位に入れた」と、最後の局面を振り返った。

リーダージャージを着たオールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)リーダージャージを着たオールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato山岳賞はアンガス・ライオンズ(オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング)山岳賞はアンガス・ライオンズ(オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング) photo:Satoru Kato

個人総合は、アウラールに移った。2回目のポイント賞を2位通過してボーナスタイム2秒を獲得し、ダイボールを逆転した。

「逃げに入ったのはチームの作戦ではなく、リーダージャージが行くのが見えたので総合2位の自分が行くべきと思ったから。最後のスプリントは狙っていたけれど、機材に問題があったので勝てなかった。でもリーダージャージを獲れたので、明日は守りたい」と、コメントした。



オーロラビジョンでフィニッシュを振り返るチーム右京の2人オーロラビジョンでフィニッシュを振り返るチーム右京の2人 photo:Satoru Kato「修善寺ショック」直後ということもあって、タイムアウトによる脱落が多数出るようなレースを予想する声が多く聞かれたものの、未完走は7名。予想よりも穏やかに第2ステージは終わった。

個人総合首位が入れ替わったとは言え、10秒以内に12名、30秒以内に54名がひしめく。最終日は150kmのラインレース。実はリーダージャージが入れ替わりそうな場面が毎年最終ステージに起きているツール・ド・とちぎ。今年はどのような結末になるか?
ツール・ド・とちぎ 第2ステージ結果(矢板市周回コース・118.4km)
1位 マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー) 2時間38分31秒
2位 レイモンド・クレダー(チーム右京) +0秒
3位 黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング)
4位 アフメット・オルケン(サルカノ・サカリヤ・BBチーム)
5位 パク・サンホン(LXサイクリングチーム)
6位 山本大喜(キナンサイクリングチーム)
7位 鈴木 龍(宇都宮ブリッツェン)
8位 アレクセイス・サラモティンス(インタープロサイクリングアカデミー)
9位 ロビー・ハッカー(チーム右京)
10位 オールイス・アルベルド・アウラール・サナブリア(マトリックスパワータグ)
個人総合時間順位(第2ステージ終了時)
1位 オールイス・アルベルド・アウラール・サナブリア(マトリックスパワータグ) 2時間42分15秒
2位 マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー) +1秒
3位 ベンジャミン・ダイボール(チーム・サプラ・サイクリング)
4位 マリオ・ヴォクト(チーム・サプラ・サイクリング) +2秒
5位 アンガス・ライオンズ(オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング) +4秒
6位 パク・サンフン(LXサイクリングチーム) +5秒
ポイント賞(第2ステージ終了時)
1位 マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー) 30p
2位 レイモンド・クレダー(チーム右京) 20p
3位 オールイス・アルベルド・アウラール・サナブリア(マトリックスパワータグ) 18p
山岳賞(第2ステージ終了時)
1位 アンガス・ライオンズ(オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング) 7p
2位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) 5p
3位 木村圭佑(シマノレーシング) 5p
チーム総合成績(第2ステージ終了時)
1位 チーム・サプラ・サイクリング 8時間7分1秒
2位 オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング +5秒
3位 マトリックスパワータグ +10秒
text&photo:Satoru Kato

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