日本最大級のスポーツバイクフェス、サイクルモードに出展した各ブースをピックアップ。第2弾はXTRや105のフルモデルチェンジを行ったシマノ、東京サンエス、カワシマサイクルサプライ、日直商会を紹介します。
シマノ:STEPS搭載バイクを全車種展示 フルモデルチェンジのXTRや105も
一際大きなシマノブース
多くのSTEPS採用モデルが展示された
自転車界のインテル、とも言われる世界最大の自転車部品メーカー・シマノは今年も大きなブースを展開。フルモデルチェンジを果たしたMTBコンポーネントのフラッグシップモデル・XTR、ロードコンポーネントのミドルグレード・105という大きなニュースバリューのあるコンテンツを押しのけ、もっとも注力されていたのは、E-BIKE用コンポーネントSTEPSの展示だった。
昨年から本格的に展開を始めるSTEPSは多くの完成車を展示。ロードバイク、クロスバイク、MTB、さらにはミニベロ。アルミ、クロモリ、カーボンと素材も多岐にわたり、STEPSを搭載したE-BIKEがあらゆる分野に進出していることを実感することに。会場ではSTEPS搭載車に試乗した人へ向けたプレゼントキャンペーンも実施され、多くの来場者がE-BIKEの魅力に触れるきっかけとなっていたようだ。
新型XTRがお披露目された
革新的なSCYLENCEハブのカットサンプル とても精密な動きで延々といじっていられそう
3種の素材を使用した12Sスプロケット
グラベル用のULTEGRA RX 今後はグラベルコンポーネントも注目が集まる分野だ
新しい105が装着されたテストバイク
シマノではSNSのフォローやSTEPS試乗によるキャンペーンも行っていた
アップデートを果たしたXTRも、多くのパーツが直接触ることが出来るように展示されていた。中でも注目を集めていたのは、長い開発期間を経て発表された新型フリーハブ・SCYLENCE。シマノ初となる面ラチェット方式、かつクラッチのような機構を採用することでペダリング時に完全に歯がフリーとなる静音性と低回転抵抗を実現した新システムのカットサンプルに注目が集まった。ショートリーチレバーをラインアップした105は、その違いを体験できる展示も。160mmクランクもラインアップされ、小柄なライダーへのフィッティングを増した新モデルに熱い視線が注がれた。
コンポーネントの他にも、S-PHYREをはじめとするシューズ・アパレルもほぼすべてフルラインアップ。特にシューズに関しては、各サイズがずらりと並べられ、深い知識を持つシマノスタッフ直々にフィッティングを受けられるサービスも。
RC9が全サイズ揃えられたフィッティングブース
クロージングシステムに改良が加えられたRC7
S-PHYREのアイウェアもお披露目された ロットNLユンボの選手らが使用する
オランダのレイザーにも力を入れる
エアロモデルのBullet 2.0 AF
ミドルグレードのCentury AF
オランダのヘルメットブランド、レイザーからはエアロモデルのBullet 2.0 AFや普及モデルとなるCentury AFといったアジアンフィットモデルが多数登場。12月発売予定となる最新モデルのサイズ感を一足先に試すことが出来る機会となった。
新型XTRとSCYLENCEハブの動きを動画でチェック
東京サンエス:かゆいところに手が届く製品展開がさらに充実 コットンバーテープがカラー拡充
真っ先に目に付くのがViVAのTシャツ コットンバーテープに合わせたカラー展開
コットンバーテープと気づきベルが同じカラー展開をそろえる
自転車乗りの目線で作られたユニークなパーツを開発する東京サンエス。ブースでひときわ目を引いたのが、カラフルなViVAのオリジナルTシャツ。ViVAの定番人気商品、コットンバーテープのカラーバリエーションが増え、同じカラーリングのTシャツ、さらに気づきベルを用意することに。バイクとライダーをトータルコーディネートできる粋なラインアップだ。
Venoからは、二つのグリップが新登場。一つは細かなすべり止めを施されたボブグリップ。フジツボのような形の柔らかな突起が無数に設けられ、必要以上に握り込まずともしっかりとグリップ力を発揮してくれる新作。
滑りづらいボブグリップとコルクのルックスを持ちつつデメリットを排除したコルクロックグリップ
ディズナのフィニッシュテープに茶色が登場 革テープなどにも合わせやすい
ブラックレバーを採用したジェイリーチレバー
2種類のレール幅に対応するデュアルスペックシートポストが登場
スージーステムのボルトがスタンディングで膝に当たる、という声を受けて開発された面取りボルト
個人的注目製品がソーマのヴィンテージキャンピーブレーキフード 貴重なオールドカンパのブレーキフードを大切にしまっておけるリプレースパーツだ
リーズナブルながらしっかりとしたクオリティーのバーテープ
人気のニ―ザーハンドルに更なるアップライト仕様のニーザー2が登場
もう一つはコルクロックグリップ。EVA素材ながらコルクの柄と風合いを持たせることでクラシカルなバイクにもマッチする。コルクグリップの汚れやすさや耐久性の低さといった欠点を解消しつつ、「らしい」ルックスを確保した一作だ。二つともロックオングリップとなっており、優れた固定力と作業性を持っている。
他にも、オフセット量を変更できるスルーアクスルフォークや本所のフルフェンダーに対応する設計のオンロードディスクブレーキフレームのプロトタイプ、30mm幅と43mm幅レールの二つに対応するデュアルスペックシートポスト、リーズナブルなバーテープ、オールドカンパのリプレース用ブラケットフードなどなど新作が盛りだくさん。もちろん、マニア垂涎のカタログ頒布も行われており、筆者もしっかりゲットした。
カワシマサイクルサプライ:チューブラーを追加したピレリや新作ラッシュのフィジーク
エリートのローラーチャレンジは毎年多くの人が集まる人気コンテンツ
様々な種類のローラー台を試すことが出来たエリートブース
ピレリのP ZEROに新たに追加されたチューブラーモデル
多くのパーツブランドの輸入代理店を務めるカワシマサイクルサプライ。ローラ―台やボトルケージといったアイテムを展開するエリートでは、毎年恒例のローラー体験イベントを実施。今年は、スマートローラー・DRIVOⅡでゾンコランを体験する企画、勝ち抜きのトーナメント企画、自動負荷3本ローラー”NERO”とズイフトを組み合わせた試乗企画という3本立て。毎日多くの参加者がブースの周りに人だかりを形成することとなった。
昨年自転車用タイヤへの参入を果たしたピレリは、初となるチューブラータイヤを展示。ミッチェルトン・スコットからのリクエストに応える形での開発がなされており、レースタイヤとして完成された性能を与えられた期待の新作だ。
デダのハイエンドバーハンドル ALANERA
本格的に展開が始まったホイール群
フルクラムブースにはCULTテクノロジーを実感できる仕掛けも
ディスクブレーキに対応したフルクラムのRACING ZERO CARBON
バルベルデのサイン入りシューズが展示された
シューズのパーツ構成の展示なども
カンパニョーロやフルクラム、デダ・エレメンティといった一流ブランドを取り扱うカワシマサイクルサプライだが、一際人気を集めていたのはサドル・シューズブランドのフィジークだろう。ツール覇者のゲラント・トーマスが愛用していた最新作R1 KNITをはじめ、新たなクロージングシステム”パワーストラップ”を採用したTEMPO R5などシューズをフルラインアップで展示。更には、各サイズのフィッティングを行うことが出来る専用エリアは常に人で満員状態。アルカンシエルのアレハンドロ・バルベルデのサイン入りシューズも展示されていた。
また、同社の人気アイテムであったバーテープ群が刷新されたことも大きなトピック。レースやツーリング、グラベル、といった用途と厚みによって分けられた6つのモデルが用意され、自分のライディングスタイルに合わせて選択しやすくなった。
フィジークのフィッティングブースは大盛況
ニットアッパーを採用したR1シリーズ
新たなクロージングシステム”パワーストラップ”を採用したTEMPO R5
ラインアップを刷新したフィジークのバーテープ
ずらりとバーテープのラインアップが揃う
新規取り扱いとなるドットアウト
また、新規取り扱いとなるアパレルブランド、ドットアウトもこのサイクルモードにて初お披露目。最高の機能性を誇る素材をカジュアル&シンプルなテイストに落とし込んだ新進気鋭のアパレルたちは道行く人たちの熱い視線を浴びていた。
日直商会:カスクやシディのフィッティング体験にミシュランが新作グラベルタイヤを発表
タックスのブースではスマートローラーを体験できた
色とりどりのボトルケージが並んだ
チームスカイも使用するカスクは多くの人から注目を集めていた
多くのヨーロッパブランドを取り扱う日直商会。トレーニングを目的とするサイクリストたちから熱い視線を浴びるハイエンドスマートローラー台、タックス Neoを体験できる試乗ブースが設けられ、そのスムーズな負荷調整機能や静音性を味わおうと多くの参加者が集まった。
また、WIRE2やGENIUS5といった新作をリリースしたシディや、新作のエアロヘルメットUTOPIAを発表したカスクのブースも大盛況。自分の体に気になる新作がフィットするのか、真剣な表情で試着する参加者は数知れず。
平野由香里さんもカスクのプレゼンテーションに登場 新作のUTOPIAを着用
元カスク社員であるジョバンニ氏も日直商会のブースで製品紹介を行う
セッレ・イタリアはSP-01 BOOSTやXLRなどハイエンドモデルが注目
セッレ・イタリアの本社スタッフであるマッシモ・ペロッツォ氏が来日し、製品をプレゼンしてくれる
人気のサドルブランド、セッレイタリアからはサイクルモードのために本社スタッフのマッシオ・ベロッツォ氏が来日。SP-01やXLRといった新作サドルについて、用いられているテクノロジーや特徴をしっかりプレゼンしてくれる贅沢なひと時も。
トップタイヤメーカーであるミシュランは、新作のグラベルタイヤを発表。POWERシリーズに加わることとなった”POWER GRAVEL”は、グラベルロードに最適化されたトレッドパターンとPOER ENDURANCEに採用されたX-MILES コンパウンドを採用することで、最高レベルの耐摩耗性を実現した新作。またタイヤ全面を覆う対パンクプロテクターを実装することでサイドカットにも強い。またチューブレスレディかつディスクブレーキ対応となっており、まさにオフロードライドに最適のタイヤとなっている。
新作となるミシュラン POWER GRABEL
ミシュランはロードタイヤを中心としていた
高品質な工具を展開するシリカ
シディの新作WIRE2も展示
KOOからは新たな二眼式アイウェアもお披露目 度付きレンズにも対応する
アピスのサイクルキャップ
スポーツフルのアパレルも多数展示
他にもスポーツフルやサンティーニといったアパレル、シリカの高品質なフロアポンプや工具類、デローザブランドのカジュアルウエアやバッグ類なども展示されていたほか、サプリメントブランド・マグオンの販売も行われており、人気を集めていた。
text&photo:CW編集部
シマノ:STEPS搭載バイクを全車種展示 フルモデルチェンジのXTRや105も


自転車界のインテル、とも言われる世界最大の自転車部品メーカー・シマノは今年も大きなブースを展開。フルモデルチェンジを果たしたMTBコンポーネントのフラッグシップモデル・XTR、ロードコンポーネントのミドルグレード・105という大きなニュースバリューのあるコンテンツを押しのけ、もっとも注力されていたのは、E-BIKE用コンポーネントSTEPSの展示だった。
昨年から本格的に展開を始めるSTEPSは多くの完成車を展示。ロードバイク、クロスバイク、MTB、さらにはミニベロ。アルミ、クロモリ、カーボンと素材も多岐にわたり、STEPSを搭載したE-BIKEがあらゆる分野に進出していることを実感することに。会場ではSTEPS搭載車に試乗した人へ向けたプレゼントキャンペーンも実施され、多くの来場者がE-BIKEの魅力に触れるきっかけとなっていたようだ。






アップデートを果たしたXTRも、多くのパーツが直接触ることが出来るように展示されていた。中でも注目を集めていたのは、長い開発期間を経て発表された新型フリーハブ・SCYLENCE。シマノ初となる面ラチェット方式、かつクラッチのような機構を採用することでペダリング時に完全に歯がフリーとなる静音性と低回転抵抗を実現した新システムのカットサンプルに注目が集まった。ショートリーチレバーをラインアップした105は、その違いを体験できる展示も。160mmクランクもラインアップされ、小柄なライダーへのフィッティングを増した新モデルに熱い視線が注がれた。
コンポーネントの他にも、S-PHYREをはじめとするシューズ・アパレルもほぼすべてフルラインアップ。特にシューズに関しては、各サイズがずらりと並べられ、深い知識を持つシマノスタッフ直々にフィッティングを受けられるサービスも。






オランダのヘルメットブランド、レイザーからはエアロモデルのBullet 2.0 AFや普及モデルとなるCentury AFといったアジアンフィットモデルが多数登場。12月発売予定となる最新モデルのサイズ感を一足先に試すことが出来る機会となった。
新型XTRとSCYLENCEハブの動きを動画でチェック
東京サンエス:かゆいところに手が届く製品展開がさらに充実 コットンバーテープがカラー拡充


自転車乗りの目線で作られたユニークなパーツを開発する東京サンエス。ブースでひときわ目を引いたのが、カラフルなViVAのオリジナルTシャツ。ViVAの定番人気商品、コットンバーテープのカラーバリエーションが増え、同じカラーリングのTシャツ、さらに気づきベルを用意することに。バイクとライダーをトータルコーディネートできる粋なラインアップだ。
Venoからは、二つのグリップが新登場。一つは細かなすべり止めを施されたボブグリップ。フジツボのような形の柔らかな突起が無数に設けられ、必要以上に握り込まずともしっかりとグリップ力を発揮してくれる新作。








もう一つはコルクロックグリップ。EVA素材ながらコルクの柄と風合いを持たせることでクラシカルなバイクにもマッチする。コルクグリップの汚れやすさや耐久性の低さといった欠点を解消しつつ、「らしい」ルックスを確保した一作だ。二つともロックオングリップとなっており、優れた固定力と作業性を持っている。
他にも、オフセット量を変更できるスルーアクスルフォークや本所のフルフェンダーに対応する設計のオンロードディスクブレーキフレームのプロトタイプ、30mm幅と43mm幅レールの二つに対応するデュアルスペックシートポスト、リーズナブルなバーテープ、オールドカンパのリプレース用ブラケットフードなどなど新作が盛りだくさん。もちろん、マニア垂涎のカタログ頒布も行われており、筆者もしっかりゲットした。
カワシマサイクルサプライ:チューブラーを追加したピレリや新作ラッシュのフィジーク



多くのパーツブランドの輸入代理店を務めるカワシマサイクルサプライ。ローラ―台やボトルケージといったアイテムを展開するエリートでは、毎年恒例のローラー体験イベントを実施。今年は、スマートローラー・DRIVOⅡでゾンコランを体験する企画、勝ち抜きのトーナメント企画、自動負荷3本ローラー”NERO”とズイフトを組み合わせた試乗企画という3本立て。毎日多くの参加者がブースの周りに人だかりを形成することとなった。
昨年自転車用タイヤへの参入を果たしたピレリは、初となるチューブラータイヤを展示。ミッチェルトン・スコットからのリクエストに応える形での開発がなされており、レースタイヤとして完成された性能を与えられた期待の新作だ。






カンパニョーロやフルクラム、デダ・エレメンティといった一流ブランドを取り扱うカワシマサイクルサプライだが、一際人気を集めていたのはサドル・シューズブランドのフィジークだろう。ツール覇者のゲラント・トーマスが愛用していた最新作R1 KNITをはじめ、新たなクロージングシステム”パワーストラップ”を採用したTEMPO R5などシューズをフルラインアップで展示。更には、各サイズのフィッティングを行うことが出来る専用エリアは常に人で満員状態。アルカンシエルのアレハンドロ・バルベルデのサイン入りシューズも展示されていた。
また、同社の人気アイテムであったバーテープ群が刷新されたことも大きなトピック。レースやツーリング、グラベル、といった用途と厚みによって分けられた6つのモデルが用意され、自分のライディングスタイルに合わせて選択しやすくなった。






また、新規取り扱いとなるアパレルブランド、ドットアウトもこのサイクルモードにて初お披露目。最高の機能性を誇る素材をカジュアル&シンプルなテイストに落とし込んだ新進気鋭のアパレルたちは道行く人たちの熱い視線を浴びていた。
日直商会:カスクやシディのフィッティング体験にミシュランが新作グラベルタイヤを発表



多くのヨーロッパブランドを取り扱う日直商会。トレーニングを目的とするサイクリストたちから熱い視線を浴びるハイエンドスマートローラー台、タックス Neoを体験できる試乗ブースが設けられ、そのスムーズな負荷調整機能や静音性を味わおうと多くの参加者が集まった。
また、WIRE2やGENIUS5といった新作をリリースしたシディや、新作のエアロヘルメットUTOPIAを発表したカスクのブースも大盛況。自分の体に気になる新作がフィットするのか、真剣な表情で試着する参加者は数知れず。




人気のサドルブランド、セッレイタリアからはサイクルモードのために本社スタッフのマッシオ・ベロッツォ氏が来日。SP-01やXLRといった新作サドルについて、用いられているテクノロジーや特徴をしっかりプレゼンしてくれる贅沢なひと時も。
トップタイヤメーカーであるミシュランは、新作のグラベルタイヤを発表。POWERシリーズに加わることとなった”POWER GRAVEL”は、グラベルロードに最適化されたトレッドパターンとPOER ENDURANCEに採用されたX-MILES コンパウンドを採用することで、最高レベルの耐摩耗性を実現した新作。またタイヤ全面を覆う対パンクプロテクターを実装することでサイドカットにも強い。またチューブレスレディかつディスクブレーキ対応となっており、まさにオフロードライドに最適のタイヤとなっている。







他にもスポーツフルやサンティーニといったアパレル、シリカの高品質なフロアポンプや工具類、デローザブランドのカジュアルウエアやバッグ類なども展示されていたほか、サプリメントブランド・マグオンの販売も行われており、人気を集めていた。
text&photo:CW編集部
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