DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー第2戦「ヤールマルクトクロス」は今季初の本格泥レースに。先頭グループから抜け出したマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が優勝を飾った。



押しや担ぎを必要とするヤールマルクトクロスのコース押しや担ぎを必要とするヤールマルクトクロスのコース photo:CorVos
DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー第2戦「ヤールマルクトクロス」の舞台は、アントウェルペンに近い川沿いの街ニール。コースは同日開催のスターライトクロスにも似た急勾配の担ぎ上げや長いサンドセクション、スリッピーなキャンバーなどを特徴に持つ。今季初めての雨レースにはマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)らトップ選手たちが集った。

世界王者ワウト・ヴァンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)が翌日開催のスーパープレスティージュを見据えて不出場を選ぶ中、一時間のレースはトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)のホールショットで幕開ける。アールツやティム・メルリエ(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が飛ばす後ろにはファンデルポールやラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)らが続いた。

先頭グループ内でマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が様子を伺う先頭グループ内でマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が様子を伺う photo:CorVosスリッピーなキャンバー区間を下るトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)スリッピーなキャンバー区間を下るトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) photo:CorVos

積極的にアタックを続けたローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)積極的にアタックを続けたローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) photo:CorVos
マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)が攻撃するも決定打とはならず、ファンデルポールは余裕を持って対処する。キャンバー区間でコルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア)とファントーレンハウトが絡み合って転倒するのを見た欧州王者ファンデルポールがアタックすると、追いかけるアールツやローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)との間に5秒程度の差が生まれた。

しかしレース中盤にはスウィークが追いつき、ファンデルポールがペースを落とすとアールツとファンデルハールもジョイン。途中ファンデルポールの転倒やスウィークのアタックなどが生まれたが、概ね4名が一丸となってレースを進めていく。すると砂区間でのスウィークのアタックで再び集団が割れ、まずアールツとファンデルハールが脱落。続くファンデルポールのアタックでスウィークも振り落とされた。

終盤、独走体制に持ち込んだマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)終盤、独走体制に持ち込んだマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:CorVos
80%カットを上回る速さで選手たちをラップアウトしていくマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)80%カットを上回る速さで選手たちをラップアウトしていくマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:CorVos2位グループではトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)がローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)を振り切る2位グループではトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)がローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス)を振り切る photo:CorVos


勝利を視野に入れた独走体制に持ち込んだファンデルポールは、そのまま安定した走りを維持してフィニッシュラインに到達。10秒遅れてスウィークに追いついて逆転したアールツが、その次にスウィークが続き表彰台のメンバーが決まった。

優勝したファンデルポールは「一人で逃げ続けるのはいつだって難しいけれど、勝ててハッピー。明日のスーパープレスティージュを考えて必要以上に体力を消費したくなかったんだ」と、泥レースが想定される翌日を見据えながらの走りだったと語った。

 DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー2018-2019第2戦表彰台 DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー2018-2019第2戦表彰台 photo:CorVos