11月3日に行われたツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのチームプレゼンテーションでスラム・レッドeTapの12速コンポーネントのプロトタイプを発見。フロント50-37T、リア10-28Tという見慣れないギアが翌日のクリテリウムを走る。


ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)のバイクに装着されたスラム・レッドeTapのプロトタイプニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)のバイクに装着されたスラム・レッドeTapのプロトタイプ photo:Kei Tsuji
チームプレゼンテーションを前に集められたバイクの中に見慣れないコンポーネントを発見。海外メディアも食い入るニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)のバイクにはスラム・レッドeTapの12速コンポーネント(油圧ディスクブレーキ仕様)が装着されていた。

おそらくまだ世界中のどのレースも走っていないプロトタイプの通信は従来のeTapと同様にワイヤレスで、ポリッツは「単なるディスクブレーキが装着されたバイク」とおどけたもののリアカセットは12スピード。そのギア構成はフロントが50-37T、リアが10-28Tという今までにないものだ。

フロントチェーンリングは一体型で、クランクにはクオークのパワーメーター(こちらももちろんプロトタイプ)が装着されている。外周が平らになった12スピード専用チェーンを使用し、リアカセットはトップ側がクロスレシオで最大の28Tだけ一つ飛び出した形。アウターチェーンリングは50Tだが、10Tと組み合わせることで単純に5.0のギア比を実現する。これはフロント53Tに換算するとリア10.6Tに相当する。発表されていないプロトタイプのためリリース時期は不明だが、もはや製品版といっても差し支えない仕上がりだ。

スラム・レッドeTapのプロトタイプが登場スラム・レッドeTapのプロトタイプが登場 photo:Kei Tsuji10-28T 12スピードと刻印されたカセット10-28T 12スピードと刻印されたカセット photo:Kei Tsuji
クオークのパワーメーターもプロトタイプクオークのパワーメーターもプロトタイプ photo:Kei Tsuji外周が平らの12スピードチェーン外周が平らの12スピードチェーン photo:Kei Tsuji
10-28Tのと12スピードカセット10-28Tのと12スピードカセット photo:Kei Tsuji

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