ビアンキのフラッグシップモデルOLTRE XR4とINFINITO CVのディスクブレーキ専用モデルが新登場。OLTRE XR4 DISCはリムブレーキモデルと遜色ない乗り味を目指し形状とカーボンレイアップを調整。INFINITO CV DISCはフレームから新たに再設計されフルモデルチェンジを果たしている。



ビアンキ OLTRE XR4 DISC:ディスクブレーキ化されたハイエンドレーシングモデル

ビアンキ OLTRE XR4 DISCビアンキ OLTRE XR4 DISC (c)サイクルヨーロッパジャパン
ビアンキのフラッグシップモデルとして名高いOLTRE XR4。空力性能に優れたエアロフォルムを持ちながら、振動除去素材であるカウンターヴェイルを搭載し、あらゆるシーンで高い走行性能を発揮するレーシングバイクである。OLTRE XR4を使用するロットNLユンボは今季、ディラン・フルーネウェーヘンやプリモシュ・ログリッチェらを中心に合計33勝もの勝利を挙げており、その高い性能はすでに証明済み。

そんなOLTRE XR4にディスクブレーキモデルが新たに登場。UCIレースでの全面解禁を受けてプロトンでも普及が進むディスクブレーキを搭載することで、より現代のレースシーンにマッチしたバイクとして進化を果たした。すでにロットNLユンボの選手によってテストも行われており、来季からレース投入されることが予想される。

シートクランプはフレーム内蔵式。コアテクノロジーであるカウンターヴェイルのロゴをあしらうシートクランプはフレーム内蔵式。コアテクノロジーであるカウンターヴェイルのロゴをあしらう 新開発のMetron 5D ACRハンドルを標準装備。電動変速の場合、ケーブルの完全内装を可能とする新開発のMetron 5D ACRハンドルを標準装備。電動変速の場合、ケーブルの完全内装を可能とする ※写真は機械式変速

ブレーキキャリパーがなくなりスッキリとしたシートステーブレーキキャリパーがなくなりスッキリとしたシートステー 新たにディスクブレーキに最適化したフォーク。エンドパーツは交換可能な仕様だ新たにディスクブレーキに最適化したフォーク。エンドパーツは交換可能な仕様だ

2010年に初登場し現在まで多くのプロチームでメインバイクとして使用されてきたOLTREシリーズ。2017年に登場した現行モデルのXR4は、シリーズで代々受け継がれるセミエアロフォルムを纏いオールラウンドな走りを獲得している。

CFD解析と風洞実験を繰り返し、その上でフロービジュアライゼーションといった空気抵抗を可視化する開発プロセスを導入し、エアロダイナミクスを最大化。翼断面形状のチュービングや、外側へ丸く膨らんだフロントフォーク、フォーククラウンとダウンチューブが一体化したインテグレーテッドデザインなどによってスムーズな空気の流れを実現している。

そして、フレームにはNASAでの採用実績を持つ素材メーカー、マテリアル・サイエンス社との共同開発により生み出された独自の振動除去素材、カウンターヴェイルを投入。路面からの微細振動を除去する働きを持つ最先端素材を使用することで、レーススペックの高い剛性を有しながらも長距離レースを制する優れた快適性も両立させている。

ブレーキキャリパーはフラットマウント、12mmスルーアクスル仕様だブレーキキャリパーはフラットマウント、12mmスルーアクスル仕様だ 機械式コンポーネントの場合ダウンチューブからケーブルが内装される機械式コンポーネントの場合ダウンチューブからケーブルが内装される

今回ディスクブレーキ化に当たり、リムブレーキモデルと同様の乗り味を実現するようフレームの剛性バランスを再調整。ヘッドやフォークも専用形状へ作り変えており、ヴィジョンと共同開発した新型のMetron 5D ACRハンドルを使用することでケーブルの完全内装化を叶えた(電動コンポーネントのみ)。また重量の増加も最低限に抑えており、あらゆるシーンでディスクブレーキの優位性を発揮できるバイクとして設計されている。

サイズは47~61まで幅広く展開。ブラックカラーモデルのBlack matt/CK16 graphite glossyとチェレステグリーンのCK16 Glossy/Black Glossyに加え、カラーオーダーのTAVOLOZZAにも対応する。シマノとカンパニョーロの各種完成車も用意。価格はフレームセットで538,000円(税抜)だ。

あらゆるシチュエーション、コンディションに対応することが出来るOLTRE XR4 DISCあらゆるシチュエーション、コンディションに対応することが出来るOLTRE XR4 DISC (c)bianchi
ビアンキ OLTRE XR4 DISC フレームセット
サイズ:47、50、53、55、57、59、61
カラー:BZ-Black matt/CK16 graphite glossy、1D-CK16 Glossy/Black Glossy、TAVOLOZZA
付属:Metron 5D ACRハンドル
価格:538,000円(税抜)

ビアンキ OLTRE XR4 DISC 完成車
シマノ ULTEGRA Di2+フルクラム Racing 418 DB:998,000円(税抜)
シマノ DURA-ACE Di2+フルクラム Racing Quattro DB:1,580,000円(税抜)
カンパニョーロ SUPER RECORD+カンパニョーロ Shamal Ultra DB:1,480,000円(税抜)



ビアンキ INFINITO CV DISC:フルモデルチェンジを果たしたエンデュランスロード

ビアンキ INFINITO CV DISCビアンキ INFINITO CV DISC (c)サイクルヨーロッパジャパン
ロットNLユンボが度々クラシックレースに投入しているビアンキのエンデュランスロード、INFINITO CV DISCはフレーム形状を刷新しフルモデルチェンジ。ディスクブレーキ専用としただけでなく、エアロも意識したフレーム形状を採用することで、パヴェや悪路でのレースを主眼に置いたレーシングエンデュランスロードとして登場している。

ヘッドからフロントフォーク、ダウンチューブにかけてOLTRE XR4を参考にしたエアロ形状を採用し、新たにフレーム内蔵の臼式としたシートクランプなども整流効果を生み出す。また、ヘッドコラム部分はヴィジョンのステム一体型エアロハンドルMetron 5Dに最適化されているなど、随所にエアロダイナミクスを意識した設計を盛り込んだ点が大きな特徴だ。

OLTRE XR4に倣ったエアロチュービングをフロントセクションに採用OLTRE XR4に倣ったエアロチュービングをフロントセクションに採用 Metron 5Dハンドルに最適化させたヘッド上部のエアロな造形Metron 5Dハンドルに最適化させたヘッド上部のエアロな造形

モデル名の”CV”にもある通り、NASAが開発した振動除去素材であるカウンターヴェイルを前作から引き続き投入。素材自体が振動除去を担うことで、フレームの造形はエンデュランスモデルながら各所にボリュームを持たせておりプロスペックの剛性も確保されている。シートステーにはさらにブリッジを設けるなど、ねじれ剛性を高めレーシング性能を損なわないバランス調整が行われている。

販売はフレームセットと各種完成車で展開され、シマノの機械式/電動式ULTEGRA、電動式DURA-ACEの3タイプがラインアップされる。カラーはチェレステグリーンのCK16/Black glossyのみ。完成車にアセンブルされるフルクラムのホイールにもチェレステカラーのデカールがあしらわれ統一感を高めている。47~61までの幅広いサイズを揃え、価格はフレームセットで398,000円(税抜)だ。

シートクランプが新たにフレーム内蔵タイプへ。後端をカットした専用シートポストもしなりによって快適性を高めるシートクランプが新たにフレーム内蔵タイプへ。後端をカットした専用シートポストもしなりによって快適性を高める フロントフォークも空力性能に配慮したブレード形状へアップデートフロントフォークも空力性能に配慮したブレード形状へアップデート エンデュランスモデルながらシートステーには太さを持たせ、かつブリッジを設けることで剛性を強化エンデュランスモデルながらシートステーには太さを持たせ、かつブリッジを設けることで剛性を強化

ビアンキ INFINITO CV DISC フレームセット
サイズ:47、50、53、55、57、59、61
カラー:CK16/Black glossy
価格:398,000円(税抜)

ビアンキ INFINITO CV DISC 完成車
シマノ ULTEGRA+フルクラム Racing 518 DB:638,000円(税抜)
シマノ ULTEGRA Di2+フルクラム Racing 418 DB:838,000円(税抜)
シマノ DURA-ACE Di2+フルクラム Racing 418 DB:1,138,000円(税抜)
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