総合成績に変動が見られたアンドラ初日。ステージ2勝目を飾ったティボー・ピノやマイヨロホのリードを広げたサイモン・イェーツ、総合順位を上げたステフェン・クライスヴァイクら、ブエルタ第19ステージを走った選手たちのコメントを紹介します。


ステージ優勝 ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)

ステージ2勝目なんてハンマーで殴られたような気分。日曜日のコバドンガで目標を達成していたので、プレッシャーを感じることなく、総合成績を気にすることなくステージ優勝を狙ったんだ。今日の長くて勾配のきつくない登りは自分向きだった。

サイモン・イェーツの強力な走りがステージ優勝の決め手になった。彼は今日も最強だった。このブエルタは夢のよう。今大会最強のクライマーたちと互角に戦えることを今日改めて証明できたと思う。

イェーツを引き離してフィニッシュするティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)イェーツを引き離してフィニッシュするティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) photo:Luca Bettini

ステージ2位&総合首位 サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)

今日は調子が良かったのでアタックした。ジャック・ヘイグは素晴らしい走りでアタックをお膳立てしてくれたし、自分が飛び出してからはアダムが後方で見張り役を担ってくれた。チームとして素晴らしい走りだった。先頭グループに追いついてから協力してくれたティボー・ピノに感謝している。彼はステージ優勝狙いなので前を引く必要なんてなかったのに。

最初からアタックしようと思っていたわけではなくて、調子を見ながら落ち着いて状況をコントロールする作戦だった。調子が良いことを感じたので、アタックは当然の選択だった。まだブエルタは終わっていないし、明日はとても厄介なステージ。レースが終わるまでレースは終わらない。1日で状況がコロッと変わることもあるし、集中力を絶やさずにリカバリーに努めたい。

マイヨロホのリードを広げたサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)マイヨロホのリードを広げたサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) photo:Luca Bettini

ステージ3位&総合3位 ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)

最後はエネルギー切れで(ピノとイェーツに)引き離されてしまったけど、2日前よりもずっと調子は良かった。ステージ優勝狙いのピノとモビスターからタイムを奪いたいイェーツが前を引く理想的な展開。彼らの走りの恩恵を受けて総合タイムを挽回することができた。ジョージ・ベネットにリードされてキンタナのアタックに反応すると、驚くことに、後ろに誰も付いてこなかった。さらにイェーツが単独で追いついてきたことも驚きだった。

明日は明日の戦いが待っている。短くて強度の高いステージ。今日タイムを挽回したけど、明日またタイムを失うかもしれない。とにかくチームの状態は良いので、総合3位のポジションを死守したい。

ステージ5位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

全力を尽くしたけど、最後は力が残っていなかった。少し体調が悪くていつも通りの呼吸ができなかったので、とてもタフな戦いになってしまった。今の状態ではこの成績がやっとだった。カウンターアタックを何度も仕掛けたけど先頭には追いつくことができず、息絶え絶えフィニッシュした。今夜しっかりリカバリーして明日のクイーンステージに備えたい。

ステージ7位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)

ステージトップ10に絡む走りができて良かった。自分向きの登りだったので、力を試したかったんだ。チームのおかげで良いポジションで登りを開始できたし、何より調子が良かった。ハードな2週間を経て、また先頭争いに加わることができて幸せな気持ち。

ステージ8位&総合2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

先に飛び出していた選手たちをサイモン・イェーツは上手く利用したと思う。素晴らしい動きだった。勝つときもあれば負けるときもある。それがロードレースなんだ。今日自分に起こったこと(失速)が明日イェーツに起こることだってある。ブエルタの総合優勝は一筋縄にはいかない状況になってしまった。難しいことには変わりないけど、不可能ではないし、明日も挑戦を続ける。自信はある。

イェーツに先行を許したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)イェーツに先行を許したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Luca Bettini

ステージ10位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)

総合をひっくり返すには攻撃するしか方法がない。総合リーダーを孤立させるためにチームとして全力で攻めたけど、思うような結果を残せなかった。イェーツがアタックして追いついてきた時、自分はアレハンドロ・バルベルデをアシストするために後退。タイム差を詰めるために走ったものの、イェーツの背中が離れていった。明日は興味深いレースになると思う。長い登りが連続するので失速する選手も出てくるはず。

ステージ14位 ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)

納得のいく結果を残せなかった。タイムロスは予想以上。登り始めの急勾配区間を問題なくこなしたものの徐々に失速。残り9km地点でレッドジャージグループから脱落してしまった。そこからは一定ペースで登り続けるしかなかった。明日は最後の山岳決戦なので、持てる力をすべて出したいと思う。

text:Kei Tsuji in La Rabassa, Andorra

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