今大会最長距離を走るノッティンガムステージで、他の逃げメンバーを引き千切ったイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)が独走勝利。総合成績に動きは無く、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)が総合優勝に王手を掛けた。
ファンのサインに応じるアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル) photo:www.tourofbritain.co.uk
イギリス王者のコナー・スウィフト(イギリス、マディソン・ジェネシス) photo:www.tourofbritain.co.uk
ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)らを先頭にスタート photo:www.tourofbritain.co.uk
クイーンステージ翌日のツアー・オブ・ブリテン第7ステージは、イングランド中心部のノッティンガム周辺を走る今大会最長距離の215.6km。前半こそカテゴリー3級の山岳が3箇所続くが、終盤は基本的に小刻みなアップダウンが続くステージ。集団スプリントが予想されたこの日、スタート直後から激しいアタックの応酬が続いた。
1つ目の山岳ポイント(21km地点)を超えて形成された逃げに入ったのは、ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)とイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)、ジョヴァンニ・カルヴォーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)、マーク・マクナリー(イギリス、ワンティ・グループゴベール)、アレックス・パトン(イギリス、キャニオン・アイスベルグ)という5名。小雨降る中クイックステップフロアーズやサンウェブがコントロールする集団が7分差で追う展開となる。
スタートからアタック合戦が長く続いた。2番手はシルヴァン・シャヴァネル(フランス、ディレクトエネルジー) photo:www.tourofbritain.co.uk
逃げグループを率いるイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ) photo:www.tourofbritain.co.uk
メイン集団を牽引するミッチェルトン・スコットら photo:www.tourofbritain.co.uk
残り50kmを切って逃げグループからパトンが脱落したが、残る4名は集団の追撃を拒むように徐々にペースアップを開始。40kmを切っても4分半以上の差をキープし、残り30kmで4分10秒差。カレブ・ユアン(オーストラリア)の勝利を狙うミッチェルトン・スコットが組織的にペースを上げたが縮まらず、諦めた集団がペースを落としたことで逃げ切りが確定した。
すると20km以上を残したタイミングでスタナードがアタックした。一発のアタックでカルヴォーニとマクナリーが遅れ、ポリッツのみが追従する。すると残り16.7kmの登坂区間で再びスタナードが加速して逃げ切り体制に入ったが、後方でポリッツも追従。重量級選手2名による、7,8秒を挟んだ追走劇が始まった。
ポリッツを引き離してフィニッシュを目指すイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ) photo:www.tourofbritain.co.uk
独走でフィニッシュしたイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ) photo:www.tourofbritain.co.uk
10km以上にも渡る、力と力のぶつかり合いを制したのは積極的に攻めたスタナードだった。「暫く数秒差のバトルが続いたからものすごくタフだったよ。何度かアタックを続けたことで数秒のマージンを稼いで、それが決定的なリードに繋がったんだ」と語る31歳は最終的にリードを59秒にまで広げてフィニッシュ。今季ツール・ド・フランス出場を逃したスタナードが1年半ぶりの優勝を掴んだ。チームスカイにとってはステージ2連勝だ。
4分4秒差でフィニッシュしたメイン集団ではエミルス・リーペンス(ラトビア、ワンプロサイクリング)が先着し、ポイント賞リーダーのパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMC レーシング)が続いた。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)は危なげなく首位を守り、ツアー・オブ・ブリテンの総合優勝まであと一歩に迫った。



クイーンステージ翌日のツアー・オブ・ブリテン第7ステージは、イングランド中心部のノッティンガム周辺を走る今大会最長距離の215.6km。前半こそカテゴリー3級の山岳が3箇所続くが、終盤は基本的に小刻みなアップダウンが続くステージ。集団スプリントが予想されたこの日、スタート直後から激しいアタックの応酬が続いた。
1つ目の山岳ポイント(21km地点)を超えて形成された逃げに入ったのは、ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)とイアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)、ジョヴァンニ・カルヴォーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)、マーク・マクナリー(イギリス、ワンティ・グループゴベール)、アレックス・パトン(イギリス、キャニオン・アイスベルグ)という5名。小雨降る中クイックステップフロアーズやサンウェブがコントロールする集団が7分差で追う展開となる。



残り50kmを切って逃げグループからパトンが脱落したが、残る4名は集団の追撃を拒むように徐々にペースアップを開始。40kmを切っても4分半以上の差をキープし、残り30kmで4分10秒差。カレブ・ユアン(オーストラリア)の勝利を狙うミッチェルトン・スコットが組織的にペースを上げたが縮まらず、諦めた集団がペースを落としたことで逃げ切りが確定した。
すると20km以上を残したタイミングでスタナードがアタックした。一発のアタックでカルヴォーニとマクナリーが遅れ、ポリッツのみが追従する。すると残り16.7kmの登坂区間で再びスタナードが加速して逃げ切り体制に入ったが、後方でポリッツも追従。重量級選手2名による、7,8秒を挟んだ追走劇が始まった。


10km以上にも渡る、力と力のぶつかり合いを制したのは積極的に攻めたスタナードだった。「暫く数秒差のバトルが続いたからものすごくタフだったよ。何度かアタックを続けたことで数秒のマージンを稼いで、それが決定的なリードに繋がったんだ」と語る31歳は最終的にリードを59秒にまで広げてフィニッシュ。今季ツール・ド・フランス出場を逃したスタナードが1年半ぶりの優勝を掴んだ。チームスカイにとってはステージ2連勝だ。
4分4秒差でフィニッシュしたメイン集団ではエミルス・リーペンス(ラトビア、ワンプロサイクリング)が先着し、ポイント賞リーダーのパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMC レーシング)が続いた。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)は危なげなく首位を守り、ツアー・オブ・ブリテンの総合優勝まであと一歩に迫った。
ステージ結果
1位 | イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ) | 4h56'27" |
2位 | ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) | +59" |
3位 | ジョヴァンニ・カルヴォーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF) | +3'09" |
4位 | マーク・マクナリー(イギリス、ワンティ・グループゴベール) | +3'54" |
5位 | エミルス・リーペンス(ラトビア、ワンプロサイクリング) | +4'04" |
6位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシング) | |
7位 | エイサン・ハイター(イギリス、イギリスナショナルチーム) | |
8位 | パオロ・シモン(イタリア、バルディアーニ・CSF) | |
9位 | アンドリュー・テナント(イギリス、キャニオン・アイスベルグ) | |
10位 | ニルス・エークホーフ(オランダ、サンウェブ) |
個人総合成績
1位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 24h47'25" |
2位 | ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) | +17" |
3位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | +33" |
4位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMC レーシング) | +46" |
5位 | ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) | +51" |
6位 | ヤシャ・ズッタリン(ドイツ、モビスター) | +58" |
7位 | ニールソン・ポーレス(アメリカ、ロットNLユンボ) | +1'10" |
8位 | ドミトリ・ストラコフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン) | +1'24" |
9位 | クリス・ハミルトン(オーストラリア、サンウェブ) | +1'28" |
10位 | パスカル・エーンクホーン(オランダ、ロットNLユンボ) | +1'35" |
ポイント賞
1位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMC レーシング) | 61pts |
2位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 41pts |
3位 | エイサン・ハイター(イギリス、イギリスナショナルチーム) | 35pts |
山岳賞
1位 | ニコラス・ドラミニ(南アフリカ、ディメンションデータ) | 49pts |
2位 | マシュー・ホームズ(イギリス、マディソン・ジェネシス) | 43pts |
3位 | コナー・スイフト(イギリス、マディソン・ジェネシス) | 39pts |
チーム総合成績
1位 | ロットNLユンボ | 73h46'22" |
2位 | モビスター | +05" |
3位 | クイックステップフロアーズ | +4'10" |
text:So.Isobe
photo:www.tourofbritain.co.uk
photo:www.tourofbritain.co.uk
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