東京、代官山にあるCARATO71でカワシマサイクルサプライの展示会が開催された。フルクラムやカンパニョーロといったパーツブランドから、フィジークの最新シューズやバーテープなどのアクセサリーも公開され、多くのショップ関係者で賑わった展示会の様子をお伝えしよう。



会場入口で出迎えてくれたピナレロ DOGMA F10 DISC会場入口で出迎えてくれたピナレロ DOGMA F10 DISC
東京を代表するお洒落タウンである代官山。閑静な住宅街には高級車がずらりと並び、ハイソな生活を楽しむマダム達が闊歩している。そんな街の一角に佇むガラス張りのフリースペース、CARATO71でカワシマサイクルサプライの展示会が開催された。

今回展示されたのはカワシマサイクルサプライの取り扱うサイクルパーツやアクセサリー達。同社はイタリアのバイクブランド、ピナレロを取り扱うことでも知られるが、今回はそれらバイクの展示はほぼ無く、フルクラムやフィジーク、エリートといったパーツ/アクセサリーブランドの新作を含む各種プロダクツが展示された。

会場に入ると最初に飾られているのが、先日イタリアで行われたグランフォンド・ピナレロで参加者に用意されたピナレロ DOGMA F10 DISC。ブラックベースにブルーのグラデーションカラーであるSHADES(シェード)を取り入れた特別モデルであり、コンポーネントはカンパニョーロの新型SUPER RECORD。ホイールもBORA ONEと贅を尽くしており、来場者の目を引いた。

エリートのコーナーではローラー台の試乗台を複数用意エリートのコーナーではローラー台の試乗台を複数用意
1番の売れ筋はダイレクトドライブタイプのDIRETOだという1番の売れ筋はダイレクトドライブタイプのDIRETOだという エリートのアプリ、my E-Trainingで各種数値を見ながらトレーニング出来るエリートのアプリ、my E-Trainingで各種数値を見ながらトレーニング出来る


定番のFLYボトルも各チームカラーが勢揃い定番のFLYボトルも各チームカラーが勢揃い
エリートのブースでは同ブランドのラインアップするローラー台が試せる試乗台を用意。DIRETO、DRIVO、QUBO デジタルスマート B+、TURNOという4モデルがセットされ、自由に試す事ができた。担当者によると、用意された中でもダイレクトドライブタイプのDIRETOが高精度なパワーメーターを搭載し、自動負荷、勾配再現にも対応しているため人気だという。話題のズイフトでの使用も可能となっており、注目のローラー台である。

また、プロチームの使用率が高いことで知られるボトルとボトルケージもほぼすべての製品が勢揃い。ボトルは現在同ブランドの主力製品としてラインアップされているFLYボトルを各種展示。トッププロからのフィードバックを元に、握りやすさを重視した作りとなっているのが特徴のボトルだ。こちらはチームエディションから、ノーマルモデルまで実際に手にとって柔らかさを確認することが出来た。

豊富な製品ラインアップが魅力的なデダ・エレメンティのステム、ハンドル、シートポスト豊富な製品ラインアップが魅力的なデダ・エレメンティのステム、ハンドル、シートポスト
アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)が愛用しているステム一体型ハンドルのALANERAも展示アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)が愛用しているステム一体型ハンドルのALANERAも展示 よりレーシーなグラフィックが描かれたSUPERZEROハンドルとステムよりレーシーなグラフィックが描かれたSUPERZEROハンドルとステム


デダ・エレメンティの新たなチューブレスレディホイール、SL48デダ・エレメンティの新たなチューブレスレディホイール、SL48
続いて目に入って来たのは大きなテーブルの上に所狭しと置かれたデダ・エレメンティのハンドル、ステム、シートポスト。ロードバイク向けの金属チューブブランドというバックグラウンドを活かした信頼性の高い製品が特徴のブランドである。そのラインアップはトッププロ選手のニーズに合わせた軽量、高剛性、エアロを意識したプロダクツが並ぶ。

デダのフラッグシップモデルの一つであるSUPERZEROシリーズはグラフィックを刷新。よりレーシーなルックスを獲得している。アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)が使用していることでも知られるステム一体型ハンドルのALANERAも実物を展示。がっしりとした角型の造形はいかにもパワー伝達性が高そうだ。

ホイールには新たに48mmハイトかつチューブレスレディに対応したSL48が登場。従来のラインアップでは38mmハイトのSL38のみだけだったデダ・エレメンティのチューブレスレディホイール。空力性能と軽量性がバランスされた汎用性の高い48mmハイトホイールの追加により、選択肢が増えた格好となった。

沢山のシューズが並ぶフィジークコーナー沢山のシューズが並ぶフィジークコーナー
フィジークがバーテープのラインアップを刷新フィジークがバーテープのラインアップを刷新
VENTO MICROTEX TACKYはダイレクトな握り感が特徴のレースモデルVENTO MICROTEX TACKYはダイレクトな握り感が特徴のレースモデル TEMPO MICROTEX BONDCUSH SOFTはファンライドに最適な柔らかい握り心地だTEMPO MICROTEX BONDCUSH SOFTはファンライドに最適な柔らかい握り心地だ


むき出しの螺旋階段を登って2階に上がると、フィジークのシューズ、サドル、バーテープが並ぶ。イタリアの老舗サドルブランド、セッレロイヤルのハイエンドブランドとして生まれたフィジーク。現在ではサドルのみならず、シューズやビブショーツ、バーテープなど、自転車と身体が接する部分のアイテムを開発、リリースするレーシングブランドとして成長した。

大きなスペースを使ってコーナーが設置されていたのはバーテープ。確かな性能と信頼性で陰ながら多くのファンを作り出してきたフィジークのバーテープだが、2019年からはラインアップを刷新する。使用用途別にレーシングのVENTO、ファンライドのTEMPO、グラベルライドのTERRAというラインアップに分けられる。

それらのカテゴリー分けに加えて、2.0mmのMICROTEX、2.7mmのSOLOCUSH、3.0mmのBONDCUSHという構造とTACKY、CLASSIC、SOFTという表面処理でモデルが区別され、計6種類のバーテープがラインアップされることになった。従来の製品展開に比べ、自分の走り方に合わせたバーテープを選びやすくなっている。

ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)のツール制覇を支えたR1B INFINITO KNITゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)のツール制覇を支えたR1B INFINITO KNIT
クロージャーは2つのBOAダイヤルだクロージャーは2つのBOAダイヤルだ 奇抜なカラーもラインアップされるR1B INFINITO KNIT奇抜なカラーもラインアップされるR1B INFINITO KNIT


フルモデルチェンジを果たしたTempo R5シューズの2モデルフルモデルチェンジを果たしたTempo R5シューズの2モデル
Z型のベルクロテープにより、今までにない優れたフィット感を実現Z型のベルクロテープにより、今までにない優れたフィット感を実現 ベルクロ2本で固定するベルクロ2本で固定する


シューズコーナーではツール・ド・フランスで総合優勝を成し遂げたゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が着用していたことで話題となったR1B INFINITO KNITを中心に各種モデルを展示。ニット素材を採用したシューズをリリースするブランドは増えてきたものの、実戦に投入されているのはR1B INFINITO KNITのみだという。その上、ツールまで制したとなれば注目を浴びるのは当たり前と言えるだろう。「これがあのニットシューズか!」と皆さん興味津々で手に取り、観察していた。

また、R5シューズがフルモデルチェンジ。BOAクロージャーを採用するTempo R5 OvercurveとベルクロでフィットさせるTempo R5 Powerstrapという2モデルが登場した。特にベルクロタイプのTempo R5 Powerstrapはつま先部分のベルクロをZ型で交差させることで、従来のベルクロシューズとは一線を画す優れたフィット感を実現している。高級感あるルックスも相まって人気が出そうだ。

その他、フィジークのメインプロダクツであるサドルに関しては新たに超軽量のチャネル(溝)有りモデル、VERSUS EVO 00が各種登場。フィジーク独自のチャネル構造がもたらす快適性に加え、カーボンシェルと一体成型のメビウスカーボンレールによる軽量性を併せ持つハイエンドモデルである。ARIONE、ANTARES、ALIANTEの3モデル、サドル幅もRegularとLargeがそれぞれ用意される。なお重量は1番軽量なANTARES 00 VERSUS EVO Regularで153gだ。

チャネル(溝)有りの最軽量モデル、VERSUS EVO 00が新たに登場チャネル(溝)有りの最軽量モデル、VERSUS EVO 00が新たに登場
一体成型のメビウスカーボンレールにより軽量化と高剛性化を図る一体成型のメビウスカーボンレールにより軽量化と高剛性化を図る
この他にもプロファイルデザインやK-EDGEの新製品も発表された。今後、プロダクツ記事にて紹介していくので楽しみにしていて欲しい。

text&photo:Kosuke.Kamata

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