ツール・ド・フランスのプロバイク特集第15弾は、ミッチェルトン・スコット。ツールスペシャル塗装を纏ったADDICTやFOIL DISC、TTバイクのPLASMAを紹介します。



アダム・イェーツ(イギリス)のADDICT RC PRO。ツールのために用意されたシルバーカラーだアダム・イェーツ(イギリス)のADDICT RC PRO。ツールのために用意されたシルバーカラーだ photo:Makoto.AYANO
通常のチームカラーバイクも用意されていた通常のチームカラーバイクも用意されていた photo:Makoto.AYANOイェーツは旧型のサテライトスイッチをこの位置にセットするイェーツは旧型のサテライトスイッチをこの位置にセットする photo:Makoto.AYANO

マシュー・ヘイマン(オーストラリア)のFOIL RC PREMIUM DISCマシュー・ヘイマン(オーストラリア)のFOIL RC PREMIUM DISC photo:Makoto.AYANO
ツール出場3回目のアダム・イェーツ(イギリス)を中心としたスプリンター不在の総合布陣で臨んだのがミッチェルトン・スコット。普段はブラックにイエローロゴのバイクを使用しているが、今回のツールに合わせてシルバー基調のスペシャルペイントのバイクを投入し、第2ステージではスコット創設60周年を記念した80’sカラーのサングラスとヘルメットを全員が装着したことでも話題に。ちなみに同日開催のMTBワールドカップではニノ・シューターがジャージやバイクまでクラシックカラー&ロゴで揃えて臨んでいた。

使用バイクは軽量オールラウンダーのADDICT RC PROと、エアロロードのFOIL RC PREMIUM DISCだ。総合エースのイェーツとミケル・ニエベ(スペイン)はパヴェステージも含めて常時ADDICTで、その他大柄なルーラー系選手は常時FOILとコースによって両モデルを乗り分けることは少なかった模様。なお南アフリカ王者のダリル・インピーにはホワイトベースに国旗をあしらったスペシャルカラーのFOIL DISCが供給されていた。

TTステージで使用されたPLASMA PREMIUMTTステージで使用されたPLASMA PREMIUM photo:Makoto.AYANO
高速チームTTに向け、ワンオフと思われる巨大なチェーンリング(アウター58T)を装着高速チームTTに向け、ワンオフと思われる巨大なチェーンリング(アウター58T)を装着 photo:Makoto.AYANOスペアとして用意されたライトウェイトのディスクホイール。特徴的なカーボンパターンが目立つスペアとして用意されたライトウェイトのディスクホイール。特徴的なカーボンパターンが目立つ photo:Makoto.AYANO


機材的な注目点は、今ツール唯一のピレリタイヤ使用チームだったことだろう。開幕直前にスポンサー締結発表が行われ、まだラインアップに存在しないチューブラーモデルのP ZERO VELO(後にクリンチャー版で限定発売されるイエローレターモデル)がほとんどのバイクに取り付けられた。ただし供給量が追いついていなかったためか、TTバイクや一部のスペアバイクにはコンチネンタルタイヤがロゴを塗り潰した上で残存。フレームに貼られたピレリロゴも目立つ存在だ。

シマノサポートチームだけにコンポーネントはR9150系(ADDICTとPLASMA)とR9170系(FOIL DISC)デュラエースDi2。イェーツは旧型のサテライトスイッチ(SW-R600)を上ハンドル右前部分にセットする一風変わったセッティングで走っていた。

タイヤはツール開幕前にピレリへと切り替えた。市販ラインアップに存在しないチューブラーモデルのP ZERO VELOを使用タイヤはツール開幕前にピレリへと切り替えた。市販ラインアップに存在しないチューブラーモデルのP ZERO VELOを使用 photo:Makoto.AYANOパヴェ用タイヤやスペアバイクのタイヤは旧スポンサーのコンチネンタル。ロゴを塗りつぶした上で使用したパヴェ用タイヤやスペアバイクのタイヤは旧スポンサーのコンチネンタル。ロゴを塗りつぶした上で使用した photo:Makoto.AYANO

ホイールはデュラエースもしくはPROホイールはデュラエースもしくはPRO photo:Makoto.AYANOFOIL DISCにはデュラエースC60を組み合わせたFOIL DISCにはデュラエースC60を組み合わせた photo:Makoto.AYANO

ボトルケージはエリートのLeggero。1つ15gと超軽量の製品だボトルケージはエリートのLeggero。1つ15gと超軽量の製品だ photo:Makoto.AYANOパワーメーターはシマノ。通常は53-39Tのチェーンリングを使用するパワーメーターはシマノ。通常は53-39Tのチェーンリングを使用する photo:Makoto.AYANO

シートポストやサドルもシンクロスで統一するシートポストやサドルもシンクロスで統一する photo:Makoto.AYANOFOIL DISCの一体型ハンドルに取り付けられた、プロトタイプのような無塗装マウントパーツFOIL DISCの一体型ハンドルに取り付けられた、プロトタイプのような無塗装マウントパーツ photo:Makoto.AYANO


ホイールもロードはデュラエース(C40とC60)、TTバイクはPROの3バトンとディスクホイールだが、ロゴを消したライトウェイトのディスクホイールもスペアとして準備されていた。

ボトルケージはエリートだが、例えばバーレーン・メリダではエースのヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)のみ使用した15gと超軽量のLeggeroを全選手が使用。ただしパヴェステージでは樹脂製のCustom Race PLUSだった。その他、サドルとステム、ハンドル、シートポストはスコット傘下のシンクロス。

text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO