全国高等学校総合体育大会、通称インターハイの自転車競技が、8月4日(土)に修善寺の日本サイクルスポーツセンターで開幕した。初日から記録更新の種目が続出し、女子の500mタイムトライアルでは岩元杏奈が優勝した。



今年のインターハイ・トラック競技の会場は競輪学校の333mバンク今年のインターハイ・トラック競技の会場は競輪学校の333mバンク photo:Satoru Kato
今年のインターハイは、「2018 彩る感動 東海総体」と題し、三重県、愛知県、静岡県、岐阜県の東海4県と、和歌山県で開催される。自転車競技は静岡県の日本サイクルスポーツセンターを会場とし、トラック競技は競輪学校の333mバンクで4日から6日までの3日間、ロードレースは7日に5kmサーキットを使用して行われる。

今年の注目点は、2016年から公開競技として行われてきた女子種目が正式化されたことだろう。今大会には、37校50人の女子選手が出場。インターハイの新たな歴史がスタートする。

初日は、男子のチーム・スプリント、4kmチーム・パーシュート、スプリント、ケイリンなどの予選と、女子の500mタイムトライアル決勝が行われた。



500mタイムトライアル 初代女王は岩元杏奈

500mTT 優勝 岩元杏奈(都城工業高校) 36秒962500mTT 優勝 岩元杏奈(都城工業高校) 36秒962 photo:Satoru Kato
500mTT 2位 下条未悠(氷見高校) 37秒087(高校新)500mTT 2位 下条未悠(氷見高校) 37秒087(高校新) photo:Satoru Kato500mTT 3位 布居 光(和歌山北高校) 37秒913500mTT 3位 布居 光(和歌山北高校) 37秒913 photo:Satoru Kato

初日唯一の決勝種目となった女子の500mタイムトライアルには12人が出走。岩元杏奈(都城工業高校)が、それまでの高校記録37秒116を更新する36秒962で優勝。2位の下条未悠(氷見高校)、3位の布井光(和歌山北高校)も37秒台の好タイムをマークした。

500mタイムトライアル 表彰式500mタイムトライアル 表彰式 photo:Satoru Kato
岩元杏奈コメント
「インターハイで36秒台を出すことが目標でした。これまでは37秒6が自己ベストでしたが、それを更新して、大会記録も出せたので、目標を果たせて良かったと思っています。今年から女子種目が正式化されるので、絶対初代女王になると決めていました。それだけは譲らない気持ちで練習してきたので、優勝出来て良かったです」
500mタイムトライアル 結果
1位 岩元杏奈(都城工業高校・宮崎) 36秒962(高校新)
2位 下条未悠(氷見高校・富山) 37秒087(高校新)
3位 布居 光(和歌山北高校・和歌山) 37秒913


チーム・スプリント予選 九州学院が1分3秒台の大会新記録

チームスプリント予選1位 九州学院 1分3秒960(大会新)チームスプリント予選1位 九州学院 1分3秒960(大会新) photo:Satoru Kato
チームスプリント予選2位 星陵高校 1分4秒202(大会新)チームスプリント予選2位 星陵高校 1分4秒202(大会新) photo:Satoru Katoチームスプリント予選3位 川越工業高校 1分4秒741チームスプリント予選3位 川越工業高校 1分4秒741 photo:Satoru Kato

3人でスタートし、1周に1人ずつ離脱しながら3周走るチームスプリント。13校が出走した予選では、九州学院高校が、333mバンクでの大会記録1分4秒455を上回る1分3秒960で1位。星陵高校が1分4秒202をマークして2位につけ、明日の決勝で対戦する。
チーム・スプリント 予選
1位 九州学院高校(松本、伊藤、入江) 1分3秒960(大会新)
2位 星陵高校(長田、渡邉、阿部) 1分4秒202(大会新)
3位 川越工業高校(太田、山田、小鷹) 1分4秒741
4位 横浜高校(添田、大橋、伊澤) 1分5秒456


4kmチーム・パーシュート予選 岐南工業が大会新記録

4kmチーム・パーシュート予選1位 岐南工業高校 4分19秒884(大会新)4kmチーム・パーシュート予選1位 岐南工業高校 4分19秒884(大会新) photo:Satoru Kato
4kmチーム・パーシュート予選2位 祐誠高校 4分23秒8444kmチーム・パーシュート予選2位 祐誠高校 4分23秒844 photo:Satoru Kato4kmチーム・パーシュート予選3位 南大隅高校 4分27秒0374kmチーム・パーシュート予選3位 南大隅高校 4分27秒037 photo:Satoru Kato

4人で4kmを走るチーム・パーシュートの予選には10校が出走。岐南工業高校が4分19秒884の大会新記録を出した。これまでの記録は4分22秒935。2位の祐誠高校に約4秒の大差をつけた。
4kmチーム・パーシュート 予選
1位 岐南工業高校(佐藤、奥田、水谷、日比野) 4分19秒884(大会新)
2位 祐誠高校(兒島、鶴、後藤、堀川) 4分23秒844
3位 南大隅高校(古谷田、高良、細田、稲留) 4分27秒037
4位 東北高校(高橋、加藤、菅野、菊地) 4分27秒594


明日2日目は、チーム・スプリント、4kmチーム・パーシュートの決勝が行われるほか、2kmインディヴィデュアル・パーシュート、3kmインディヴィデュアル・パーシュート、男子ポイントレースなどの予選が行われる。

インターハイの模様は、スポーツブルの「インハイ TV」で無料配信される。また、現地観戦には修善寺駅から無料シャトルバスが運行されている。会場ではインターハイ限定グッズなどが販売されるブースが出展されているほか、期間中(6日まで)は競輪学校のオープンキャンパスが開催される。詳しくは下記リンクまで。

text&photo:Satoru Kato