BMCレーシングをサポートするアメリカのギアブランド「GIRO(ジロ)」より、新型のフラッグシップヘルメット「AETHER」がデビュー。インナーシェルを2層構造とした新MIPSを搭載し、落車時のダメージを低減しながらも軽量化に注力したモデルだ。



ジロ AETHER MIPSジロ AETHER MIPS
2014年のデビューより長らくオールラウンドヘルメットのフラッグシップモデルとして君臨してきたジロのSYNTHE(シンセ)。「Faster is Cooler」というコンセプトのもと、TTモデルに匹敵するエアロダイナミクスと通気性の両立を追求したモデルとして発表され、BMCレーシングやカチューシャの選手たちを守りながら勝利を挙げてきた。

デビューより4年経過した2018年、ジロはSYNTHEから開発の歩みを一歩進めた「AETHER MIPS(イーサー・ミップス)」を2018年のツール・ド・フランスからレース現場と市場に投入する。ジロは新モデルで、ブランド史上最高のデザイン、エアロ&クーリングパフォーマンス、ヘッドプロテクション性能を実現したと宣言。これからはじまるツールを始めとする世界最高峰のレースでのパフォーマンスを期待できる。

ジロによるMIPS SPHERICALのイメージ動画(約31秒)

AETHER MIPSで最も重要なポイントは、MIPSを搭載しながらも通気性とフィット性、重量を犠牲にしていない点。まずMIPSとは、落車で頭を地面に打ち付けてしまった際に受ける回転衝撃から脳を守るためのテクノロジーのこと。これまでのMIPSはインナーシェルの内側にフロートするシートを配すことで保護性能を獲得していたが、通気性やフィット感を犠牲にしている面も否めなかった。

ジロはMIPS社と共同で「MIPS SPHERICAL(ミップス・スフェリカル)」という新しいプロテクション方式を開発。新タイプではEPSフォームのインナーシェルを2層に分割し、頭部と接する部分のシェルが今までのシートの役割を担うことに。この構造を採用することで、先述したようなシート方式のデメリットを解消しつつ、MIPSとしての衝撃吸収性能を従来品と比較し30%向上させている。

ジロ AETHER MIPS(Matte Bright Red/Dark Red)ジロ AETHER MIPS(Matte Bright Red/Dark Red) 丸みを帯びたデザインはSYNTHE譲りだが、細部の作りはアップデートされている丸みを帯びたデザインはSYNTHE譲りだが、細部の作りはアップデートされている

SYNTHE(左)と比較するとコンパクトなデザインとなったSYNTHE(左)と比較するとコンパクトなデザインとなった 後頭部の作りもアップデートされている後頭部の作りもアップデートされている


AETHER MIPSの魅力は重量にもあり、AETHER MIPSは254g(実測)を達成。この重量はSYNTHE(MIPS無し)の250g(カタログ)に匹敵する数値であり、272gのSYNTHE MIPSから18gのダイエットに成功していることになる。脳へのダメージを軽減してくれるMIPSを搭載しながらも、世界最高峰のレースで常用される程度の重量を達成したため、安全性を気にするサイクリストが選びやすくなったと言えよう。

ルックスはSYNTHEと非常に似ているが、メディア向けの発表会で実物を比べてみたところ横の張り出しが小さくなり、コンパクトなデザインとなっていた。加えて、前後に大きく開けられたベンチレーションホールを繋ぐリブは細かく分割され、サイドの「INTEGRATED AERO MESH PANEL」は廃止に。より多くの空気が取り込まれるようなシェイプに仕上げられている。

インナーシェルを滑らせている様子。ヘルメット中央部のシェルから覗く黄色のラバーバンドが、インナーとアウターをつなぎ合わせているインナーシェルを滑らせている様子。ヘルメット中央部のシェルから覗く黄色のラバーバンドが、インナーとアウターをつなぎ合わせている 球状MIPSを採用したモデルは「MIPS SP」のデカールが貼られる球状MIPSを採用したモデルは「MIPS SP」のデカールが貼られる

帽体を補強するリブの面積は小さくなっている帽体を補強するリブの面積は小さくなっている 後頭部を支える部分が左右に動かせるようになった「LOC ROC5+」というアジャスターを採用する後頭部を支える部分が左右に動かせるようになった「LOC ROC5+」というアジャスターを採用する

ベンチレーションが大きく開けられている事がわかるシェル内側からの様子ベンチレーションが大きく開けられている事がわかるシェル内側からの様子 インナーシェルには横方向の溝が設けられているインナーシェルには横方向の溝が設けられている


インナーシェルには横方向の溝を設け、頭とシェルが接する面積が小さくなるようなユニークな設計を採用。加えて配されるパッドの量も最小限に抑えることで、ヘルメット内に熱が留まりにくくしている。先述したように大きなベンチレーションホールも備えられているため、AETHER MIPSはクーリング性能についても期待できるだろう。

また、SYNTHEから採用され始めたアイウェアドックポートは引き続き採用されている。従来はメッシュパネルに穴が開けられたデザインだったが、AETHER MIPSではメッシュパネルが廃止されているため、滑り止めだけとなっている。フィッティングシステムはLOC ROC5+へと進化。上下のポジションと締めつけ具合の調整に加えて、後頭部を支えるパーツを左右に調整することが可能となり、より好みに合わせたフィッティングで着用できるようになっている。

カラーラインアップは、Matte Black、Matte White/Silver、Matte Bright Red/Dark Red、Matte Blue、Matte Citron/White、Matte Black Flashという6種類。Matte Bright Red/Dark Redは、色の明暗をグラデーションで塗り分けたデザインだ。レーザーカットの3Dロゴとあわせてフラッグシップらしい高級感あふれるヘルメットに仕上げられている。サイズはMとL(Matte Bright Red/Dark RedのみSサイズ展開あり)が揃う。価格は37,000円(税抜)。

BMCレーシングはツール・ド・フランスでAETHER MIPSを着用する予定だというBMCレーシングはツール・ド・フランスでAETHER MIPSを着用する予定だという (c)ダイアテック
ジロ AETHER MIPS(Matte White/Silver)ジロ AETHER MIPS(Matte White/Silver) (c)ダイアテックジロ AETHER MIPS(Matte Bright Red/Dark Red)ジロ AETHER MIPS(Matte Bright Red/Dark Red) (c)ダイアテック

ジロ AETHER MIPS(Matte Blue)ジロ AETHER MIPS(Matte Blue) (c)ダイアテックジロ AETHER MIPS(Matte Black)ジロ AETHER MIPS(Matte Black) (c)ダイアテック

ジロ AETHER MIPS(Matte Citron/White)ジロ AETHER MIPS(Matte Citron/White) (c)ダイアテックジロ AETHER MIPS(Black Flash)ジロ AETHER MIPS(Black Flash) (c)ダイアテック





ジロ AETHER MIPS
重 量:254g(実測、Mサイズ)
サイズ:M、L(Matte Bright Red/Dark RedのみSサイズ展開あり)
カラー:Matte Black、Matte White/Silver、Matte Bright Red/Dark Red、Matte Blue、Matte Citron/White、Matte Black Flash
価 格:37,000円(税抜)