ミッチェルトンが最速タイムを刻むも首位を奪えず　クイックステップが総合優勝

ハンマーシリーズのリンブルフ大会を締めくくるハンマーチェイスで、4番手スタートのミッチェルトン・スコットが最速タイムをマーク。最後まで先頭を譲らなかった1番手スタートのクイックステップフロアーズが3日間の総合優勝に輝いた。

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最後まで先頭を譲らなかったクイックステップフロアーズ photo:CorVos
最速タイムをマークしたミッチェルトン・スコット photo:CorVos
3日間にわたって行われたハンマーシリーズを締めくくるのはハンマーチェイス。前日までのハンマークライムとハンマースプリントの成績によって決められた順番でスタートするチームタイムトライアル方式のレースで、下位のチームが上位のチームをその名の通りチェイスする（追う）。各チームが選抜した5名が隊列を組み、前日のハンマースプリントと同じ12.4km周回コースを3周する。

総合優勝に関係しない第2グループ（下位8チーム）の中の戦いは、先頭スタートのサンウェブが後続を寄せ付けない走りで先頭フィニッシュ。2番手フィニッシュのEFエデュケーションファースト・ドラパックとともにシリーズランキングにおいて重要な19ポイントと15ポイントを獲得している。

リンブルフ大会の総合優勝を決める第1グループ（上位8チーム）はクイックステップフロアーズを先頭にスタートを切った。真っ先にコースに飛び出したクイックステップフロアーズは、30秒後方のバーレーン・メリダや58秒後方のロットNLユンボとの距離を広げていく。

クイックステップフロアーズから1分23秒遅れでスタートしたミッチェルトン・スコットは前半から着々とタイム差を詰め、前を走るロットNLユンボとバーレーン・メリダを抜いて2番手に浮上。最速ペースで先頭クイックステップフロアーズとのタイム差を45秒程度にまで詰めたが、終盤にマシュー・ヘイマン（オーストラリア）を失ったミッチェルトン・スコットが先頭に追いつくことはなかった。終始5名のメンバーで隊列を組んだクイックステップフロアーズが誰にも追いつかれることなくフィニッシュまで逃げ切った。

後続を寄せ付けずにフィニッシュするクイックステップフロアーズ photo:CorVos
一列になって走るロット・スーダル、チームスカイ、BMCレーシング、ボーラ・ハンスグローエ photo:CorVos
入り乱れてフィニッシュするチームスカイ、BMCレーシング、ボーラ・ハンスグローエ photo:CorVos
後方では、8番手スタートのBMCレーシングが前を走るチームスカイやロット・スーダル、ボーラ・ハンスグローエを抜いて5番手まで浮上したものの、4チームが一塊となって走行するシーンも。最後はBMCレーシング、チームスカイ、ボーラ・ハンスグローエの3チームが入り乱れながらフィニッシュラインまでの混沌としたスプリント。4人目のメンバーがハンドルを投げ込む接戦の末に、BMCレーシングが5位を獲得している。

「とても面白いコンセプトのレースで、走りながら展開をしっかり考えなければならない。とても内容の濃い3日間だった。今日は速すぎず遅すぎず、良いペースで安全に周回をこなすことに専念。後続とのタイム差が縮まっていることはわかっていたけど、最終周回にペースを上げて引き離すことができた」と、クイックステップフロアーズの一員としてハンマーチェイスを走ったフィリップ・ジルベール（ベルギー）は語る。総合優勝のクイックステップフロアーズは100ポイントを獲得し、シリーズランキング2位に浮上している。

ハンマーチェイスで最速タイムを叩き出し、リンブルフ大会を総合2位で終えたミッチェルトン・スコットは81ポイントを獲得。初戦のスタヴァンゲル大会で稼いだ100ポイントに上乗せし、10月の香港大会を残してシリーズランキング首位をキープした。

ハンマーシリーズのリンブルフ大会を制したクイックステップフロアーズ photo:CorVos
優勝記念プレートをフィニッシュラインに打ち付ける photo:CorVos