スペインはバレンシア地方を舞台に第69回大会となるボルタ・ア・ヴァレンシアナが開幕。中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ)も出場している同大会で、初日の第1ステージは集団スプリントを制したダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ)が勝利した。
スタートを待つアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)VueltaCV
地中海に面した海沿いからスタート (c)VueltaCV
アーモンドの花が咲く温暖なバレンシア地方を行く (c)VueltaCV
地中海に面したスペインの西側、温暖な気候から各プロチームがこぞってトレーニングキャンプを行っているバレンシア地方を舞台に第69回を数える歴史ある大会「ボルタ・ア・ヴァレンシアナ(UCI2.1)」が開幕した。5日間に渡るステージレースとなり、バリエーションに富んだコースレイアウトとともに、チームタイムトライアルが設けられるのも特徴である。
チームキャンプ地から近いこともあり11のワールドチームが出場する他、NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニを含む11のプロコンチネンタルチームと3つのコンチネンタルチームによる全25チームが集まった。
またマヨルカ島からも近いとあって、先日まで開催されていたチャレンジマヨルカからそのまま連戦という選手も少なくなく、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) やミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)、グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)といったビッグネームもスタートリストに名を連ねる。また唯一の日本人選手として中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ)もメンバーに選ばれた。
道幅の広い幹線道路を走る4人の逃げ集団 (c)VueltaCV
山岳ポイントを1位で通過したイバイ・サラス(スペイン、ブルゴスBH) (c)VueltaCV
スペインチャンピオンジャージに身を包むヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス・ソルシオンクレディ) (c)VueltaCV
先頭を引くセバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーションファースト・ドラパック) (c)CorVos
191.5kmとなる第1ステージは途中に2級山岳を含むものの比較的平坦基調のコースレイアウト。序盤からフランシスコ・マンセボ(スペイン、Inteja DCT)、ポール・オースリン(フランス、ディレクトエネルジー)、イバイ・サラス(スペイン、ブルゴスBH)、ホセ・マヌエル・ディアス(スペイン、イスラエルサイクリングアカデミー)の4選手が抜け出し、集団から最大5分弱のタイム差を稼ぎ出す。
逃げ集団はそのまま2級山岳に差し掛かり、山頂をサラス、オースリン、マヌエル、マンセボの順に通過。1位通過のイバイ・サラスが山岳賞ジャージを獲得している。その後は下り基調のレイアウトとあって集団もタイム差を完全にコントロール。徐々に差を詰めていき、残り17km地点で逃げを吸収した。
内陸に入ると岩肌を見せる山岳地帯へと風景が一変 (c)VueltaCV
その後はモビスターやチームスカイ、EFエデュケーションファースト・ドラパックといったワールドチームがプロトンの主導権を握りスプリントに向けて前方で展開する流れに。残り数kmを切ると激しい位置取りが起こり、その結果集団内では落車も発生。混沌としたプロトンからジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)が単独でアタックを決めたものの、ゴールまで1km地点でこれも吸収となった。
最後は集団スプリントとなる中、ゴール前で上手く隊列を築いたロットNLユンボトレインのリードアウトを受けたダニー・ファンポッペル(オランダ)が他の追従を許さず力強くガッツポーズ。チームスカイから移籍した24歳がロットNLユンボに今季初勝利をもたらしている。
集団スプリントを制したダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) (c)CorVos
「(移籍して)全てが新しい環境だったのでスタート時は緊張していた。しかしチームメイトとの連携も上手くいき、リードアウトも完璧だった。この勝利を非常に嬉しく思うよ。今日のステージと同じく気持ちを整え次のレースに臨みたい」とファンポッペルはコメントしている。
また中根英登は残り10km地点でメカトラブルにより後退。集団復帰はしたものの前方まで上がることはできず76位の集団内ゴールとなっている。「風も弱くて落ち着いた天候も幸いして、集団内で緊張感を張り詰めた時間帯が少なく、初戦には非常に有り難かった。自分の調子は良さそうなので、明日もしっかり頑張ってきます」とコメントしている(チームのホームページより)。
黄色のリーダージャージを獲得したダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) (c)CorVos
集団内で無事ゴールする中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ)



地中海に面したスペインの西側、温暖な気候から各プロチームがこぞってトレーニングキャンプを行っているバレンシア地方を舞台に第69回を数える歴史ある大会「ボルタ・ア・ヴァレンシアナ(UCI2.1)」が開幕した。5日間に渡るステージレースとなり、バリエーションに富んだコースレイアウトとともに、チームタイムトライアルが設けられるのも特徴である。
チームキャンプ地から近いこともあり11のワールドチームが出場する他、NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニを含む11のプロコンチネンタルチームと3つのコンチネンタルチームによる全25チームが集まった。
またマヨルカ島からも近いとあって、先日まで開催されていたチャレンジマヨルカからそのまま連戦という選手も少なくなく、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) やミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)、グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)といったビッグネームもスタートリストに名を連ねる。また唯一の日本人選手として中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ)もメンバーに選ばれた。




191.5kmとなる第1ステージは途中に2級山岳を含むものの比較的平坦基調のコースレイアウト。序盤からフランシスコ・マンセボ(スペイン、Inteja DCT)、ポール・オースリン(フランス、ディレクトエネルジー)、イバイ・サラス(スペイン、ブルゴスBH)、ホセ・マヌエル・ディアス(スペイン、イスラエルサイクリングアカデミー)の4選手が抜け出し、集団から最大5分弱のタイム差を稼ぎ出す。
逃げ集団はそのまま2級山岳に差し掛かり、山頂をサラス、オースリン、マヌエル、マンセボの順に通過。1位通過のイバイ・サラスが山岳賞ジャージを獲得している。その後は下り基調のレイアウトとあって集団もタイム差を完全にコントロール。徐々に差を詰めていき、残り17km地点で逃げを吸収した。

その後はモビスターやチームスカイ、EFエデュケーションファースト・ドラパックといったワールドチームがプロトンの主導権を握りスプリントに向けて前方で展開する流れに。残り数kmを切ると激しい位置取りが起こり、その結果集団内では落車も発生。混沌としたプロトンからジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)が単独でアタックを決めたものの、ゴールまで1km地点でこれも吸収となった。
最後は集団スプリントとなる中、ゴール前で上手く隊列を築いたロットNLユンボトレインのリードアウトを受けたダニー・ファンポッペル(オランダ)が他の追従を許さず力強くガッツポーズ。チームスカイから移籍した24歳がロットNLユンボに今季初勝利をもたらしている。

「(移籍して)全てが新しい環境だったのでスタート時は緊張していた。しかしチームメイトとの連携も上手くいき、リードアウトも完璧だった。この勝利を非常に嬉しく思うよ。今日のステージと同じく気持ちを整え次のレースに臨みたい」とファンポッペルはコメントしている。
また中根英登は残り10km地点でメカトラブルにより後退。集団復帰はしたものの前方まで上がることはできず76位の集団内ゴールとなっている。「風も弱くて落ち着いた天候も幸いして、集団内で緊張感を張り詰めた時間帯が少なく、初戦には非常に有り難かった。自分の調子は良さそうなので、明日もしっかり頑張ってきます」とコメントしている(チームのホームページより)。


第1ステージ結果
1位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | 4:34:13 |
2位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット) | |
3位 | ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、BMCレーシング) | |
4位 | ダニエル・マクレー(イギリス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | |
5位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
6位 | ウーゴ・ホフステッター(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ) | |
7位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | |
8位 | オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール) | |
9位 | マルコ・カノラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | |
10位 | アンジェロ・トゥリク(フランス、ディレクトエネルジー) |
個人総合成績
1位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | 4:34:13 |
2位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット) | +0:04 |
3位 | ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、BMCレーシング) | +0:06 |
4位 | ダニエル・マクレー(イギリス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | +0:10 |
5位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
6位 | ウーゴ・ホフステッター(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ) | |
7位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | |
8位 | オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール) | |
9位 | マルコ・カノラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | |
10位 | アンジェロ・トゥリク(フランス、ディレクトエネルジー) |
山岳賞
1位 | イバイ・サラス(スペイン、ブルゴスBH) | 6pt |
2位 | ポール・オースリン(フランス、ディレクトエネルジー) | 4pt |
3位 | ホセ・マヌエル・ディアス(スペイン、イスラエルサイクリングアカデミー) | 2pt |
チーム総合成績
1位 | チームスカイ | 13:42:39 |
2位 | アージェードゥゼール | |
3位 | カチューシャ・アルペシン |
text:Yuto.Murata
photo:CorVos,VueltaCV
photo:CorVos,VueltaCV
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