スペインで開催されているトレーニングキャンプ中にチームの許可を得ていない睡眠薬を使用したとして、フアンホセ・ロバト(スペイン)がロットNLユンボに解雇された。同様に睡眠薬使用のアントワン・トルホークとパスカル・エーンクホーン(オランダ)には2ヶ月間の出場停止処分。


ジャパンカップクリテリウムで2位に入ったフアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNLユンボ)ジャパンカップクリテリウムで2位に入ったフアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNLユンボ) photo:Kei Tsuji

ロットNLユンボがスペイン・カタルーニャ州のサント・フェリウ・デ・フイソルスで開催中のトレーニングキャンプで、フアンホセ・ロバト、アントワン・トルホーク、パスカル・エーンクホーンの3名が帰宅を命じられた。その理由は、チーム医師から処方されたものではない睡眠導入剤を使用したため。チーム首脳陣の呼びかけにロバトが起床しなかったことで発覚。3名は病院に搬送され、ロバトとエーンクホーンは病院で一夜を過ごした。

UCI(国際自転車競技連盟)やWADA(世界アンチドーピング機構)のアンチドーピングルールに反する違反ではないが、他のチームと同様に、ロットNLユンボはチームから処方されていない薬物の摂取を選手に禁止している。3名の睡眠導入剤使用についてロットNLユンボは「深刻で、決して容認できない違反行為」としている。

フアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNLユンボ)フアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNLユンボ) アントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ)アントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ)

睡眠導入剤を所持し、使用したロバトに対してチームは解雇の処分を与えた。現在28歳のロバトは2017年にモビスターからロットNLユンボに移籍。オランダチームのエーススプリンターとして1勝を飾り、ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージで2位、ジャパンカップクリテリウムで2位の成績を残した。シーズンインを前にロバトは2018年の所属チームを模索する必要がある。

また、ロバトから受け取った睡眠導入剤を使用したとして、23歳のトルホークと20歳のエーンクホーンには2ヶ月の出場停止処分が与えられた。両者はレース活動を離脱するだけでなく、チームプレゼンテーションにも出席しない。トルホークはロバトとともにジャパンカップに参戦し、日曜日のロードレースで4位に入ったオランダ期待の若手選手。チームは今回の処分に関して「人材開発ポリシーに則り、トルホークとエーンクホーンには模範的なプロサイクリストとして成長する機会を与える」と声明を出している。

text:Kei Tsuji

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