フレンチバイクブランド、ラピエールがラインアップするエアロロード「AIRCODE(エアコード)」がフルモデルチェンジ。新たに採用されたTTバイク然としたシートチューブの造形など、各所エアロダイナミクスを向上させるアップデートを加え登場している。



ラピエール AIRCODE SL ULTIMATE(FDJ クローム、完成車イメージ)ラピエール AIRCODE SL ULTIMATE(FDJ クローム、完成車イメージ) (c)東商会
ラピエール初となるエアロロードバイクとして2014年にデビューした「AIRCODE」。同社特有の曲線を多用した艶めかしいフレームワークの中にエアロ形状のチュービングを取り入れることで、空力性能を高めた1台として生み出されたバイクである。

3年越しにモデルチェンジを果たした今作は、”ゴールスプリントでの勝利”という部分を追求し、よりエアロダイナミクスを強化したデザインを採用。そのコンセプト通り、レース初投入となった今年のツール・ド・フランスでは新型AIRCODEを駆るアルノー・デマール(フランス、エフデジ)が第4ステージの集団スプリントを制しマイヨヴェールに袖を通すなど、同バイクの高い性能を早くも見せつけてくれた。

エラストマーを装備した専用のエアロシートポストを採用エラストマーを装備した専用のエアロシートポストを採用 (c)東商会新たにフォーククラウン部がインテグレーテッドデザインとなった新たにフォーククラウン部がインテグレーテッドデザインとなった (c)東商会
後輪を覆うようなエアロな造形へアップデートされたチューブ集合部後輪を覆うようなエアロな造形へアップデートされたチューブ集合部 (c)東商会くびれを持たせ前方投影面積を減らすヘッドチューブくびれを持たせ前方投影面積を減らすヘッドチューブ (c)東商会

各所形状にアップデートを加えているが、見た目にも大きな変更となったのがエアロ形状のシートチューブだろう。前作はシートチューブ下部が後輪に沿ってカットオフされる程度であったが、今回は同社TTバイクの「AEROSTORM DRS」より着想を得ることで後輪を大きく覆うアグレッシブな形状へと変更されている。ホイールとの間に生まれる空気の乱流を抑えエアロ効果を高める設計だ。

専用のエアロシートポストが採用された点もポイント。前作では一般的な丸型シートポストを使用していたが、今回翼断面形状へ変更され空力性能向上を図っている。加えて快適性が損なわれがちなエアロロードに対し、新たにシートポスト上部に振動吸収材となるエラストマーを挟み込むことで乗り心地を良くする工夫も施されている。

新型AIRCODEを駆るアルノー・デマール(フランス、エフデジ)新型AIRCODEを駆るアルノー・デマール(フランス、エフデジ) photo:Makoto.AYANO
ヘッドチューブには新たにインテグレーテッドデザインを盛り込んだ部分も見逃せない。フォーククラウンがヘッド下部からダウンチューブにかけて一体化する形状となり、フレームとホイールのクリアランスを狭めることで空気のスムーズな流れを生み出している。かつ、ヘッドチューブ上部がトップチューブに対し一段下がり、そこにエアロ形状のヘッドキャップを装着するとともに、前方投影面積を減らすためにトップチューブ自体も大きくくびれを持たせたアワーグラス型が採用されている。

ダイレクトマウントブレーキ装着のために切り欠きが設けられたフロントフォークは、ストレート形状は変わらずやや細身に。かつ前方からの空気抜けを考慮しやや外側に湾曲した形状へリファインされている。また前作では縦方向に扁平していたシートステーが、今回横方向に薄い形状とされ、より振動吸収性を高めるデザインとなっている。

ラピエール AIRCODE SL ULTIMATE(ブラック、完成車イメージ)ラピエール AIRCODE SL ULTIMATE(ブラック、完成車イメージ) (c)東商会ラピエール AIRCODE SL 600 MCラピエール AIRCODE SL 600 MC (c)東商会

細かい部分を見ていけば、リアのブレーキが新たにダイレクトマウントに変更されていたり、ワイヤーのルーティングが変更されていたりといった点も挙げられる。ジオメトリーも調整され、スタックが10mm短くなりアグレッシブなポジションと機敏なハンドリングを実現するとともに、チェーンステーを3mm短くすることでパワー入力に対する反応性を向上させている。

国内での販売ラインアップは3種類。ハイモジュラスカーボンを使用したトップモデル「AIRCODE SL ULTIMATE」がフレームセットで2色展開となるほか、シマノULTEGRA完成車の「AIRCODE SL 600 MC」とシマノ105完成車の「AIRCODE SL 500 MC」が揃う。サイズはいずれも46、48、50、54の4種類展開。取り扱いは東商会だ。




ラピエール AIRCODE SL ULTIMATE(フレームセット)
サイズ:46、48、50、54
カラー:FDJ クローム、ブラック
価 格:399,000円(税抜)

ラピエール AIRCODE SL 600 MC(完成車)
コンポーネント:シマノ ULTEGRA 52/36 - 11/28
ホイール:マヴィック Cosmic Elite
タイヤ:コンチネンタル Ultra Sport 700x25C
ハンドル:ジップ Service Course 80
ステム:ジップ Service Course B1 6°
シートポスト:ラピエール AeroFlex Carbon Post
サドル:フィジーク Alione R5
サイズ:46、48、50、54
価 格:439,000円(税抜)

ラピエール AIRCODE SL 500 MC(完成車)
コンポーネント:シマノ 105 52/36 - 11/28
ホイール:マヴィック Aksium
タイヤ:コンチネンタル Ultra Sport 700x25C
ハンドル:ジップ Service Course 80
ステム:ジップ Service Course B1 6°
シートポスト:ラピエール AeroFlex Carbon Post
サドル:フィジーク Alione R5
サイズ:46、48、50、54
価 格:365,000円(税抜)

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