山岳コースで12名が逃げ切り、スペイン王者が勝利　総合成績は動かず

ジロ・ローザは第7ステージは12名が逃げ切り、スペイン王者のシェイラ・グティエレス（スペイン、サイランス・プロサイクリング）がスプリント勝利。メイングループは途中の山岳で動きがあったものの、特に総合順位が変動することなくフィニッシュしている。

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徐々に南下を続けるジロ・ローザも既に開幕から1週間。第7ステージはモリーゼ州のイゼルニアからカンパニア州のバロニッシを目指す141.98km。ノコギリ歯のように常にアップダウンを繰り返す道中には急勾配を含むカテゴリー山岳が用意されており、総合成績上では要注意ポイントだ。

2日目からマリアローザを堅守しているアンナ・ヴァンデルブレゲン（オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング） photo:CorVosUCIウィメンズツアーリーダーのカタルジーナ・ニウイアドマ（ポーランド、WM3エネルジー） photo:CorVos


スタート直後からハイスピードのアタック合戦が続き、総合12位（5分54秒遅れ）のサブリナ・ストゥルテンス（オランダ、サンウェブ）を含む12名が逃げを打つ。キャニオン・スラムとサイランス・プロサイクリングが2名ずつを入れたエスケープは、およそ2分程度の差を持って先を急いだ。

メイン集団が動いたのは、中盤を過ぎた場所にある2級山岳「モンテミレット」。総合2位のアンネミエク・ヴァンヴルーテン（オランダ）擁するオリカ・スコットがペースアップを行いセレクションを掛けたものの、マリアローザのアンナ・ヴァンデルブレゲン（オランダ、ブールス・ドルマンス・プロサイクリング）や総合3位エリザ・ロンゴボルギーニ（イタリア、ウィグル・ハイファイブ）は崩れない。精鋭グループが抜け出したものの、ダウンヒル区間を経て後続が合流し、再び大きな集団に戻った。

メイン集団はエスケープを射程圏内に捉えていたものの、「総合上位3チームが集団に残っていたのですが、（逃げを）追う気配が全くなく最後まで行ってしまった」と與那嶺恵理（エフデジヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ）が語るように吸収することなく逃げきりが確定。最後はスペイン王者のシェイラ・グティエレス（スペイン、サイランス・プロサイクリング）がスプリントで先着し、ステージ優勝を飾った。

逃げ集団のスプリントを制したシェイラ・グティエレス（スペイン、サイランス・プロサイクリング） photo:CorVos
與那嶺は総合勢が含まれた集団内でフィニッシュし、総合順位は変わらず。以下に本人からのコメントを紹介する。

「今日は140kmと長いステージ。逃げができるだろうとは思っていたのですが、スタート直後からハイスピードで進むプロトンと暑さで、ついていくのが必死で、チームも逃げに誰も乗せられず。

7日目とみんなが疲れている中でもちろん私も疲れていて、頭もぼーっとしてしまうようなフィーリング。無事にセレクションが掛かるところに残るだけでも精一杯でした。逃げをキャッチできるタイム差だったので逃げ切りは許さないと思っていたのですが、総合上位3チームが終始仕事せずにレースが決まってしまいました。

まさに、ステージレースらしい展開だなあと思いつつ、私もやっぱり一度は、逃げに乗ってみたいなあと思う7日目です。あと3日、無事にゴールできるよう頑張ります！」。