サルデーニャ島での開幕を控える第100回ジロ・デ・イタリア出場メンバーが続々と発表されている。チームサンウェブやBMCレーシング、ロット・ソウダル、トレック・セガフレードなどがラインアップを明らかにした。



ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)はティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)は photo: TDWsport / KTオーストラリアTT王者のローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)オーストラリアTT王者のローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo: TDWsport / KT


クラシックシーズンから勝ち星を繋げているBMCレーシングを率いるのはティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)。これまでツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャにフォーカスしてきた28歳にとっては初のジロ挑戦であり、「ここ数年出場を打診してきたが、チームからGOサインが出て嬉しく思っている。コースは厳しいが自分向き」とコメントする。

マヌエル・クインツィアート(イタリア)ら経験豊富なベテラン勢がヴァンガーデレンをアシストするほか、現ナショナルTT王者のローハン・デニス(オーストラリア)は将来のエースを担うべく、経験を積むためにフリーな立場でステージ優勝を狙っていく。山がちなジロと相性の良い「登れるスプリンター」フランシスコホセ・ベントソ(スペイン)は平坦ステージのゴールラインを狙う。

昨年にマリアローザ着用したトム・デュムラン(オランダ、現チームサンウェブ)昨年にマリアローザ着用したトム・デュムラン(オランダ、現チームサンウェブ) photo:Kei TsujiロットNLユンボから移籍したウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チームサンウェブ)ロットNLユンボから移籍したウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チームサンウェブ) photo:Kei Tsuji


昨年オランダでの開幕個人TTを制し、マリアローザを1週間着用したトム・デュムラン(オランダ)は今年もチームサンウェブのリーダーを担う。個人TTでのステージ優勝にも近い存在であり、今季レース数は少ないもののアブダビツアー総合3位、ティレーノ〜アドリアティコ総合6位と徐々に調子を上げており、過去に総合トップ10入りしているウィルコ・ケルデルマン(オランダ)らが山岳アシストを務める予定だ。

今シーズン3勝を挙げているアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)今シーズン3勝を挙げているアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) photo: TDWsport / KTグランツアー連続完走記録を伸ばし続けているアダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ソウダル)グランツアー連続完走記録を伸ばし続けているアダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ソウダル) photo:Kei Tsuji


ベルギーのロット・ソウダルは昨年大会で3勝をマークしたドイツ王者、アンドレ・グライペルを中心に据え、ジロ7勝目を狙っていく構えだ。3年連続で総合トップ15フィニッシュしているベルジャンクライマーのマキシム・モンフォールとバルト・デクレルクが山岳担当となり、トーマス・マルチンスキー(ポーランド)がアシストに回る。グランツアー連続完走記録を伸ばし続けている”鉄人”アダム・ハンセン(オーストラリア)にとっては連続17回目、グランツアー通算24回目の出場であり、逃げ切りやグライペルのスプリントサポートがその目標だ。

ボーラ・ハンスグローエの総合リーダーを担うはずだったレオポルド・ケニッグ(チェコ)は膝の負傷によって戦線を離脱中であり、同郷のヤン・バルタが総合リーダーを務める。スプリントを担うのはサム・ベネット(アイルランド)とマッテーオ・ペルッキ(イタリア)の2名。特にベネットはパリ〜ニースでキッテルやクリストフらを破っており注目株と言えるだろう。

トップスプリンターたちを下したサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)トップスプリンターたちを下したサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo: TDWsport / KTブエルタ・ア・サンフアン総合優勝を達成したバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) ブエルタ・ア・サンフアン総合優勝を達成したバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)  photo:CorVos


トレック・セガフレードはシーズン序盤からコース下見を繰り返していたバウケ・モレマ(オランダ)が2010年以来となるジロ参戦を果たす。コンタドールと共に移籍したアシスト職人ヘスス・エルナンデス(スペイン)やピーター・ステティーナ(アメリカ)の力を借りて最終日の総合表彰台登壇を目指す。イタリア王者のジャコモ・ニッツォーロ(イタリア)は登坂スプリントで強みを見せるだろう。2011〜16年に続く別府史之の5回目のジロ出場はならなかった。

ワイルドカード枠を射止めたバルディアーニCSFは、平均年齢24.5歳という若手メンバー(うち2名が1996年生まれの20歳)で4年連続のステージ優勝を狙う。



BMCレーシング

ローハン・デニス(オーストラリア)

シルヴァン・ディリエ(スイス)

ベン・ヘルマンス(ベルギー)

マヌエル・クインツィアート(イタリア)

ジョセフ・ロスコフ(アメリカ)

マヌエル・センニ(イタリア)

ディラン・トゥーンス(ベルギー)

ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)

フランシスコホセ・ベントソ(スペイン)
ボーラ・ハンスグローエ

チェザーレ・ベネデッティ(イタリア)

パトリック・コンラッド(オーストリア)

グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア)

ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア)

ヤン・バルタ(チェコ)

サム・ベネット(アイルランド)

ジョセ・メンデス(ポルトガル)

マッテーオ・ペルッキ(イタリア)

リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ)


ロット・ソウダル

ラースユティング・バク(ベルギー)

ショーン・ドゥビー(ベルギー)

ジャスパー・デブイスト(ベルギー)

バルト・デクレルク(ベルギー)

アンドレ・グライペル(ドイツ)

アダム・ハンセン(オーストラリア)

モレノ・ホフラント(オランダ)

トーマス・マルチンスキー(ポーランド)

マキシム・モンフォール(ベルギー)
チームサンウェブ

フィル・バウハウス(ドイツ)

ローレンス・テンダム(オランダ)

トム・デュムラン(オランダ)

サイモン・ゲシュケ(ドイツ)

チャド・ハガ(アメリカ)

ウィルコ・ケルデルマン(オランダ)

ゲオルク・プライドラー(オーストリア)

シンドレ・ルンケ(ノルウェー)

トム・スタムスナイデル(オランダ)


トレック・セガフレード

エウジェニオ・アラファーチ(イタリア)

ジュリアン・ベルナール(フランス)

ローラン・ディディエ(ルクセンブルク)

ヘスス・エルナンデス(スペイン)

バウケ・モレマ(オランダ)

ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア)

マッズ・ペデルセン(デンマーク)

ピーター・ステティーナ(アメリカ)

ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)
バルディアーニCSF

ヴィンツェンツォ・アルバネーゼ(イタリア)

シモーネ・アンドレッタ(イタリア)

エンリーコ・バルビン(イタリア)

ニコラ・ボエム(イタリア)

ジウリオ・チッコーネ(イタリア)

ミルコ・マエストリ(イタリア)

ステファノ・ピラッツィ(イタリア)

ロレンツォ・ロタ(イタリア)

ニコラ・ルッフォーニ(イタリア)



text:So.Isobe